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米ドルやノルウェークローネ、カナダドルが堅調

2026/07/24 09:08

【ポイント】
・原油価格が一段と上昇するか
・市場ではFRBによる利上げ観測が再び強まる
・SARBの政策金利据え置きで南アフリカランドが下落

(欧米市場レビュー)

23日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移し、米ドル/円は一時163.944円へと上昇して86年11月以来およそ40年ぶりの高値を記録。米ドル/シンガポールドルは1.29291シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.13628ドル、英ポンド/米ドルは1.32994ドル、豪ドル/米ドルは0.69610米ドルへと下落する場面がありました。中東情勢のさらなる悪化への懸念のほか、米国の長期金利(10年物国債利回り)が上昇したことが、米ドル高要因となりました。米ドル/円に関しては、原油価格が上昇したことも上昇圧力となりました(原油高によって日本の貿易赤字が拡大するとの見方)。

片山財務相は23日午前(日本時間)、財務省内で記者団の取材に応じ、足もとの対米ドルでの円安について「私たちの姿勢は全く変わっていない」とし、「必要があれば果断に行動する」と述べました。市場を改めてけん制したものの、米ドル/円の反応は限定的でした。

ノルウェークローネカナダドルも堅調に推移し、一時ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは1.01561スウェーデンクローナ、カナダドル/円は116.454円へと上昇。それぞれ5月21日以来およそ2カ月ぶり、4月30日以来およそ4カ月ぶりの高値をつけました。原油価格が上昇したことが、ノルウェークローネやカナダドルにとってプラスになりました。米ドル/カナダドルについては、米ドルも堅調に推移したため、おおむね1.40500~1.41000カナダドルでのもみ合いでした。

ECB(欧州中銀)は政策金利を据え置くことを決定しました。

※詳しくは、本日の『ファンダメ・ポイント』[ECBは据え置き決定、9月利上げに現実味!]をご覧ください。

TCMB(トルコ中銀)SARB(南アフリカ中銀)もそれぞれ政策金利を据え置きました(*詳細は後述)。

SARBの政策会合の結果判明後、南アフリカランドが下落しました。市場では0.25%の利上げが行われるとの見方が有力だったためと考えられます。

TCMB会合については市場予想どおりの結果であり、トルコリラに大きな反応はみられませんでした。

(本日の相場見通し)

原油価格の動向に引き続き注目です。WTI原油先物の中心限月9月物は23日、前日比5.36ドル高(6.2%)の1バレル=92.19ドルで取引を終了。一時93.50ドルへと上昇し、中心限月として6月11日以来の高値をつけました。中東からの原油の供給をめぐる懸念が引き続きWTI原油先物を押し上げました。

イエメンの親イラン武装組織フーシ派は23日、海上封鎖に違反したとしてサウジアラビアの石油タンカー2隻を攻撃したと発表。トランプ米大統領は23日、米ニュースサイトのアクシオスとのインタビューで、「かつてない大規模な(イラン)攻撃を検討している。決断を下す寸前だ」と述べました。

原油価格が一段と上昇すれば、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナカナダドル/はさらに上値を試す展開になりそう。カナダドル/の上値メドとして、4月30日高値の117.454円が挙げられます。

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原油価格が上昇基調となるなか、市場ではFRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ観測が再び強まっています

CMEのFedWatchツールに基づくと、23日時点で市場が織り込むFRBが次回7月28-29日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げを行う確率は約35%。1週間前の16日時点の利上げ確率は約1割でした。

原油価格が一段と上昇する、あるいは本日発表の米経済指標が市場予想を上回る結果になれば、FRBの利上げ観測は一段と強まりそうです。その場合、米ドル/円や米ドル/シンガポールドルには上昇圧力が、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルには下落圧力が加わるとみられます。

米経済指標の市場予想は以下のとおりです。
・7月S&Pグローバル製造業PMI(購買担当者景気指数)速報値:54.4
・同サービス部門PMI速報値:51.5
・6月新築住宅販売件数:年率換算61.0万件

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SARB(南アフリカ中銀)は23日に政策会合を開き、政策金利を7.00%に据え置くことを決定。SARBが政策金利を据え置いたのは2会合ぶりで、前回5月の会合では0.25%の利上げを行っていました。今回の据え置きは4対2で決定され、2人は0.25%の利上げを支持して反対票を投じました。

SARBは声明で、「現行の政策金利の水準はやや(景気)抑制的であり、現在の政策スタンスは適切だ」と指摘。また、「SARBの四半期予測モデルでは、政策金利は12月末までおおむね横ばいで推移すると見込まれている」としました。

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TCMB(トルコ中銀)は23日に政策会合を開き、政策金利を37.00%に据え置くことを決定。TCMBが政策金利を据え置いたのは4会合連続です。

声明をみると、TCMBの政策金利は当面据え置かれそうです。

TCMBは声明で「インフレの基調は6月に若干低下したものの、先行指標は7月に一時的に上昇することを示唆している」と指摘。「地政学的な動向に伴う不確実性の高まりによってエネルギー価格は再び上昇に転じた」とし、「インフレの上振れリスクに引き続き細心の注意を払う」としました。その一方、「最近のデータは、内需が引き続き弱含んでいることを裏付けている」との認識を示しました。

先行きの金融政策に関する文言は以下のとおり。前回6月11日の会合と同じでした。
・物価安定が達成されるまで引き締め的な金融政策スタンスを維持する
・実際のインフレ率やインフレ期待、およびそれらの基調を踏まえ、中間目標に沿ったディスインフレの道筋に必要な引き締め度合いを確保するように政策金利を決定する
・金融政策の決定は、インフレ見通しを重視しつつ会合ごとに慎重に行う
・インフレ見通しが顕著かつ持続的に悪化した場合、金融政策スタンスを引き締める

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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