NZドルが引き続き堅調、米ドルは軟調
2026/07/15 09:02
【ポイント】
・RBNZによる追加利上げ観測からNZドル高圧力が加わる
・米CPIの結果を受けてFRBによる利上げ観測が後退
・BOC会合を受けて市場の金融政策見通しが変化するか
(欧米市場レビュー)
14日、欧米時間の外為市場では米ドルが軟調に推移。一時米ドル/円は161.593円、米ドル/カナダドルは1.40464カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.28719シンガポールドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.14554ドル、英ポンド/米ドルは1.34347ドル、豪ドル/米ドルは0.69867米ドルへと上昇しました。米国の6月CPI(消費者物価指数)が市場予想を下回る結果だったことを受けてFRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ観測が後退し、そのことが米ドルの重石となりました。
ウォーシュFRB議長は米下院金融サービス委員会で就任後初めての証言を行いました。
※米CPIとウォーシュ議長の証言について詳しくは、本日の『ファンダメ・ポイント』[米CPIは伸び鈍化、ウォーシュ議長は物価安定へのコミットメントを強調!]をご覧ください。
NZドルは堅調に推移して、一時NZドル/円は94.369円へと上昇し、豪ドル/NZドルは1.19341NZドルへと下落。NZドル/円は6月3日以来の高値をつけ、豪ドル/NZドルは3月27日以来の安値を記録しました。RBNZ(NZ中銀)による追加利上げ観測を背景にNZドル高圧力が加わるなか、RBNZのコンウェイ・チーフエコノミストのタカ派的な発言が、NZドルにとってさらなるプラス材料となりました。
コンウェイ氏はウェリントンで講演し、7月8日の政策会合の声明と同じく「(NZの)インフレ率は依然として目標を上回っており、経済活動も強まるとみられるため、金融緩和策のさらなる縮小が必要になる可能性が高い」と表明。「原油価格は下落したが、ショックの影響は当面、経済全体へと引き続き波及するだろう」と述べました。
コンウェイ氏はまた、「NZの企業は以前よりもコスト上昇分を価格に転嫁しやすくなっており、コスト圧力が緩和しても価格を下げる可能性は低くなっている」との認識を示し、「他の条件が同じであれば、このことは一時的なショックが持続的なインフレへとつながるリスクを高めることになる」と指摘。「中東紛争に起因するインフレ圧力が予想以上に持続的なものになれば、 我々は対応する」と語りました。
(本日の相場見通し)
上述のとおり、米国の6月CPIの結果を受け、市場ではFRBによる利上げ観測が後退しました。CMEのFedWatchツールに基づくと、14日時点で市場が織り込むFRBの利上げ確率は、次回7月28-29日のFOMC(米連邦公開市場委員会)が約15%、次々回9月15-16日までで約6割。13日時点の確率はそれぞれ、約42%と約75%でした。
本日は、米国の6月PPI(生産者物価指数)や7月NY連銀製造業景気指数が発表され、ベージュブック(米地区連銀経済報告)が公表されます。また、ウォーシュFRB議長は昨日の下院に続いて上院で証言し、クックFRB理事やウィリアムズNY連銀総裁がそれぞれ講演します。
経済指標の市場予想は、PPI総合が前年比6.2%、食品やエネルギーを除いたPPIコアが同5.2%、NY連銀製造業景気指数が9.2です。
経済指標の結果やクック理事の講演内容などを受け、FRBによる利上げ観測が一段と後退すれば、米ドルが軟調に推移しそう。その場合、米ドル/円や米ドル/シンガポールドルには下落圧力が、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルには上昇圧力が加わると考えられます。
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BOC(カナダ中銀)の政策会合が本日開かれます。会合の結果はBOCの声明や四半期ごとの金融政策報告とともに日本時間22時45分に公表され、23時30分からマックレムBOC総裁が会見する予定です。
BOCは25年10月に利下げを実施した後、前回26年6月まで5会合連続で政策金利を据え置いています。現在の政策金利は2.25%です。
市場は今回も政策金利は据え置かれると予想しています。そのとおりの結果になれば、BOCの声明や総裁会見が相場材料になりそうです。
BOCは前回6月10日会合の声明で、「カナダ経済は4-6月期に成長を再開する見込みだが、供給過剰の状態は続くと予想される」、「現時点では、エネルギー価格上昇が他の物価に幅広く転嫁されているとの証拠は限られている」などの認識を示し、「今後見通しに変化があれば、必要に応じて対応する用意がある」と表明しました。
市場では、BOCの次の一手は利上げになるとみられているものの、少なくとも12月末まで政策金利は据え置かれるとの見方が優勢。総裁会見などを受け、この見方が変化するかに注目です。先行きの利上げ観測が強まるようなら、カナダドルが堅調に推移しそうです。
※カナダドル/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[カナダドル/円、上値追い模索のチャート形状!BOC会合&総裁会見が相場動意となるか]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
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