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エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※5月1日更新

2026/05/01 11:13

宮田レポート(短期アップデート) 260501_miyata.pdf

[日経平均]
【当面の想定レンジ】 47,000~61,600円

[NYダウ・S&P500] 
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 45,000~50,500ドル
           (S&P500) 6300~7500
[ナスダック100]
【当面の想定レンジ】 (ナスダック100) 23,500~28,000
                                   (ナスダック総合) 21,000~25,100
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 140.000~160.000円

[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 95.000~102.000



[日経平均]


【週足 エリオット波動分析】
日経平均はプライマリー第➃波調整を終えつつあるか、既に始まったかのどちらです。

4月の日経平均は8,221円高(16%高)と、月間上げ幅が過去最大になりました。しかしこれは、限られた値がさ株(AI・半導体関連株など)の影響を大きく受けたことによるものです。4月の東証プライム銘柄騰落数は、値上がり累計[15645]に対し値下がり累計は[16492]と、値下がりの方が多くなりました。

限られた銘柄が指数を引っ張る構図は、強気相場の最終局面(第5波)の特長のひとつです。

3月末からの週次サイクル(※)は、弱気型「レフト・トランスレーション(右肩下がり)」になるとみられ、サイクルの前半で天井を付けることになるでしょう。

サイクル高値の時期として4月~5月が相応しいとみられ、4月ピークアウトの可能性に注目です。高値示現後は、年末~来年3月のサイクル終点に向け株価は下落基調を辿るでしょう。

(※)週次サイクル期間(2020年以降の補正後)は45週±8週(37週~53週)。サイクルの高値から安値まで、下げ率は10%~26%(平均17%)。


[TOPIX]
TOPIXの最高値は2月27日(イラン戦争開戦の前日)に付けた3938(時価総額1326兆円)であり、日経平均に先んじています。時価総額加重型のTOPIXは景気の先行指標のひとつであり、イラン戦争からの企業業績悪化・景気後退リスクに敏感になっています。

プライマリー➃波が既に始まったのなら、➃波の調整規模はプライマリー➀波(2018年1月~20年3月)の下げ率(37.2%)と同等か、それ以上の大きさになるでしょう。

3492(3/9安値)からの第2波は、3824(4/16高値)で終わった可能性があります。それは第1波の78.6%戻り水準[3842]に近い水準で付けた高値です。

4月23日ザラバ安値(3682)を下回ると、第3波による下落が始まったことの最初のトリガーが引かれます。ひとたび第3波が始まれば、3447(3/23安値)を早々に下回ることになるでしょう。

[日経平均]
50,558円(3/31安値)からのマイナー級第5波による上昇は、60,903円(4/27高値)を以て終了したかもしれません。

4月24日時点の信用買い残はさらに膨らみました(5兆6232億円)。4月30日は日足がマドを空けて急落となりました。この2日間の急落により、レバレッジ買いポジションに損失が発生し始めた可能性が高いでしょう。

5月1日は反発して始まることが予想されますが、大型連休前ということもあり、買い一巡後には「やれやれの売り」が出て来やすいでしょう。

相場が上昇にあるときは信用買いは強気の燃焼です。しかし下げ相場に転換した途端、高水準の買い残は「売りが売りを呼ぶ」という逆サイクルを誘発しかねません。

[予想PER別の日経平均水準]
4月30日の日経平均予想PERは20.30倍、予想EPSは2920円です。過去最高の予想EPSは2954円(4/27)です。  



裁定買い残と信用買い残] (4月24日時点)



[NYダウ・S&P500] 

【NYダウ30日足 エリオット波動分析】 
45,057ドル(3/30安値)からは第2波リバウンドと解釈されます。4月24日は一時49,848ドルまで上昇、2月から3月までの下げ幅に対し87.8%を戻しました。

2000年ITバブルからのアナロジー(類似)からは、NYダウが最高値50,512ドルを超えることはありません。ちなみに26年前、NYダウは第2波で第1波の下げの84%を戻しており、今回の戻り率に匹敵します。

第2波が終わるなら、まもなく第3波による急落が始まるでしょう。

S&P500とナスダック100が足元で最高値を更新する一方、NYダウが2月高値(50,512ドル)を更新しないなら、米株市場は26年前の「韻を踏む」ことになりそうです。そうなれば今年の「セル・イン・メイ」は、例年以上に重要な意味を持つでしょう。


【S&P500日足 エリオット波動分析】 
昨年10月29日高値からの調整は「エクスパンディッド・フラット」(ⓐ-ⓑ-ⓒ)を形成し、それは3月30日安値(6319)まで5カ月続きました。ⓒ波の長さはⓐ波の1.618倍[計算値6357]となり、パターン完成とみることができます。

足元で進行する上昇波は第5波とカウントできます。それを以て、昨年4月以来の第(5)波は完了する見込みです。

4月の急騰の途中で三つのマドが空きました。これは「三空」とみられ、トレンド反転は近いでしょう。

第3波トップは10月29日、ⓑ波トップは1月28日でした。このように3ヵ月間隔で高値を付けるリズムが続いているなら、第5波天井は4月末に付けることになります。4月30日には一時7219と最高値を更新しましたが、この辺りがピークになるかを注目してみましょう。

ダウ輸送株平均は、4月22日高値から29日安値まで17.7%安となりました。全米平均ガソリン価格の1ガロン当たり4ドル超えが定着し始めたことも一因でしょう。25年4月から1年続いた5波構成ラリーは、すべて完成した可能性があります。

[ダウ輸送株平均] 高値から17.7%安


[マグニフィセント7] 3月からの上昇第5波は完了するか



[ナスダック100]



【ナスダック100 時間足 エリオット波動分析】
22,841(3/30安値)からの上昇は第5波目とカウントされます。

ナスダック100は3月末から4月中旬(3/31-4/17)まで13日連騰となりました。ナスダック100の13日以上の連騰は5回目です。非常にレアな連騰記録ですが、過去を検証してみたところ、必ずしも強気相場に繋がったわけではありません。

過去4例中3例は、連騰が終わってから1~2カ月内にピークアウトしています。さらに、連騰が始まった日から半年以内に、連騰の起点終値を下回っています。
(過去例は少ないものの)過去のパターンからは、10月頃までにナスダック100が23,740(3/31終値)を下回っておかしくないことになります。

なおSOX指数の連騰記録も18日間(3/31~4/24)で終わりました。
指数を構成する30の半導体株の時価総額合計が、米国株全体に占める割合は、今では13%に達しています。SOX指数の動向は、今後の米国株の行方を大きく左右するでしょう。



[米ドル/円]


【月足・エリオット波動分析】 
日米実質金利差から導かれる米ドル/円(以下、ドル/円)の水準は、現在1ドル=138円程度です。足元の日本円は金利差からみた妥当な水準よりも極端な過小評価が続いています。
さらには、日本が「金利ある世界」に入った一方で、実質実効円レートは今なお史上最安値圏にあります。
 
このような「超円安」を筆者は「円安バブル」とみており、それは今後いつ弾けてもおかしくありません。
 
「失われた20年≒金利なき世界」では、円売りで調達した資金を様々なアセットに投資する円キャリー取引(※)が世界の潮流でした。しかし「金利ある世界」では、円キャリー取引の巻き戻し(円買い戻し)が進むと共に、市場ボラティリティが急上昇するリスクに留意すべきでしょう。
 
(※)BIS(国際決済銀行)によると世界の円キャリー取引規模は40兆円程度とされます。
 
ドル/円は3月から4月にかけ長期上昇チャネル上限を上抜きました。しかし4月の終値はチャネル内に引き戻されました。これにより「スローオーバー」完了が確認されました。天井パターンの確認は、ドル/円が2024年高値(161.938円)と4月高値(160.697円)を以てダブルトップを完成したこと、および中長期のドル安・円高トレンド入りを強く示唆しています。
【週足 エリオット波動分析】 
3月末~4月を重要なターニングポイントとして注目していましたが、4月30日の動き(1年9カ月ぶり円安水準から一転、一時5円以上円高となりました)は、まさに基調転換を印象付けるものです。
 
MACDは足元、1月末に続いて2度目の売りシグナルが点灯しています。それはダイヴァージェンスを伴う、通常よりも強い売りシグナルです。
 
週足チャートにシャドーで示した箇所は、円買い介入後にみられた2度の急激な円高です。
最初は22年10月~23年1月の3カ月間に、24.741円幅の円高となりました。次は24年7月~9月の2カ月半で、22.373円幅も円高が進んでいます。
 
これらのアナロジー(類似)からは、ドル/円が今後3カ月程度で20円~25円下落する可能性がある、ということです。もしそうであれば、7月までに1ドル=140円に達するというシナリオが得られます。
【日足 エリオット波動分析】 
4月30日の円買い介入(?) によってドル/円は、この日の高値160.697円(1年9カ月ぶり円安)から大きく下がり、一時155.487円までドル安・円高となりました。この日ドル/円は、3月~4月のレンジ下限を明確に下回っています。
 
155.487円を下回ると、それは過去1年間のサポートライン(重要線)の下方ブレイクを意味するものとなり、160.697円がピークであったことの証左となります。この場合は短期的にも152円処へのドル安・円高となるでしょう。
 
152円処への円高が示現すると、週足分析のように、1ドル=140円への円高シナリオはより現実味を帯びるでしょう。
 
金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[137.484円]です。
投機筋の円売り持ち高が拡大 (2026年4月21日時点)
IMM通貨先物市場において、投機筋(非商業部門)の円売り持ちは、前週の65.5億ドルから74.08億ドルへ2週ぶりに拡大しました。


[ドルインデックス(ドル指数)]


【エリオット波動分析】 
25年7月(96.377)からの(X)波は、時間が経つごとに高値と安値が広がる(三角)保ち合い相場=「エクスパンディング(拡大)・トライアングル」(A-B-C-D-E)の可能性が高い、とみています。

1月から4月のドル高に対し61.8%押し水準は[97.496]ですが、4月17日に97.632まで一時下げた後は反発しています。このリバウンドは第(ii)波に位置付けられます。

今後97.632を下方ブレイクすると、第(iii)波によるドル安トレンド入りの可能性が高まります。
第(iii)波によりドル指数は、年内にも95.551を明確に下回る可能性があります。




エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。

宮田直彦

執筆者プロフィール

宮田直彦(ミヤタナオヒコ)

チーフ・テクニカルアナリスト、マネースクエアアカデミア学長

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