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エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※6月9日更新

2026/06/09 10:48

宮田レポート(短期アップデート) 260609_miyata.pdf

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YouTube エリオットView 6月8日[米中間選挙イヤーの「セル・イン・メイ」]

[日経平均・TOPIX]
【当面の想定レンジ】 (日経平均) 50,000~68,000円
                                     (TOPIX) 3400~4000
[NYダウ・S&P500] 
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 45,000~52,000ドル
           (S&P500) 6300~7700
[ナスダック100]
【当面の想定レンジ】 (ナスダック100) 23,500~30,800
                                   (ナスダック総合) 20,700~27,200
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 140.000~160.000円

[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 95.000~100.650



[日経平均・TOPIX]


【週足 エリオット波動分析】
先週の日経平均は、(今回より引き直した)チャネル上限を一時上回ったものの、週明けの急落によりチャネル内に戻っています。今週末の終値がチャネル上限(66,958円)を下回っていれば、「スローオーバー」によるプライマリー第➂波完成とみることができます。

個人投資家は先週までに、AI・半導体を中心にレバレッジ買いを大きく膨らませました。5月29日時点で信用買い残は過去最大(データ遡及可能の1994年以降)の6兆3915億円、信用倍率は7.1倍と25年4月11日以来の高水準です。6月8日の急落によって高値圏での買いポジションに評価損が出始めたとみられますが、今後の手仕舞い売りが強まれば、日経平均の一段安につながるでしょう。

3月末からの週次サイクル(※)は、弱気型「レフト・トランスレーション(右肩下がり)」になるとみられ、サイクルの前半で天井を付けるでしょう。

高値示現後は、年末~来年3月のサイクル終点に向け株価は下落基調を辿るでしょう。

(※)週次サイクル期間(2020年以降の補正後)は45週±8週(37週~53週)。サイクルの高値から安値まで、下げ率は10%~26%(平均17%)。

[TOPIX]
6月8日はマド明けの急落となり、終値は3月安値からの「エンディング・ダイアゴナル」下限を下回りました。6月3日高値(4015)を以て、コロナショック底から6年余り続いた強気トレンドは終わり、プライマリー➃波の調整が始まった可能性があります。

目先の戻りを経て、3764(5/20安値)割れを試すでしょう。3764を下回ると、ダイアゴナルからの下放れが明らかとなり、この場合TOPIXは3447(ダイアゴナル始点)に早々に達するでしょう。

プライマリー➃波に入ったという見方が正しければ、その調整規模はプライマリー➀波(2018年1月~20年3月)の下げ率(37.2%)と同等か、それ以上の大きさになると思われます。


[日経平均]
6月3日高値(68,786円)を以て、3月からのマイナー級第5波の上昇は終わり、2020年3月底からのプライマリー➂波も完了した可能性があります。

6月8日は一時63,406円まで下落、この時点で高値からの通算下げ幅(5379円幅)は、3月末からの上昇中最大に広がりました。

本日9日は、3月からのサポートライン付近からのリバウンド(仮にマルii波とカウントします)が想定されます。マルii波は、フィボナッチからのメドである[65,123円]、[65,462円-65,528円]などを伺うと思われます。

マルii波の後にはマルiii波の下げとなりますが、それは63,406円を下回り、[61,823円-59,672円](3月からの上昇に対し38.2%-50%戻し)を目指すでしょう。

[予想PER別の日経平均水準]
6月8日の日経平均予想PERは17.47倍、予想EPSは3664円。予想EPSの過去最高は、3748円(6/4)です。


[裁定買い残と信用買い残] (5月29日時点)



[NYダウ・S&P500] 

【NYダウ30週足 エリオット波動長期分析】 
2020年底を起点とするプライマリー➄波は「エンディング・ダイアゴナル」(強気相場の最後に現れる転換パターン)を形成しており、その完了は近いでしょう。
ダイアゴナル上限(49,976ドル)を週末値で割り込むと、スローオーバー(throw-over)が確認され、それは天井打ちの最初のサインです。
通算6年余りの天井パターンが完成すると、その後2~3年の内にNYダウはパターン開始点(18,213ドル)へ向けて下げる可能性があります。

【NYダウ30日足 エリオット波動分析】
25年4月安値(36,611ドル)から➄-(5)波の上昇にあり、それは3波構成(A-B-C)になります。
3月安値(45,057ドル)からの上昇は、(5)波-C波に相当し、それを以て2020年からの「エンディング・ダイアゴナル」は完了します。
6月5日は、一時は51,660ドルと最高値を更新しましたが急反落。ローソク足は「包み足陰線」となり、これは基調転換を暗示しています。

【S&P500日足 エリオット波動分析】 
25年4月安値からの第(5)波(A-B-C構成)は完成した可能性があります。6月2日に付けた、最高値7620は、A波とC波が黄金比になる水準[7605]を満たすものでした。

6月5日の急落のあと、週明け8日は21.99ポイント(0.30%)の反発となりました。

ただし反発したとはいえ、この日はS&P500採用銘柄の63.8%が下落する物色の広がりに乏しいものであり、自律反発の域を出ません。

SOX指数の過剰な上昇は─3月30日安値から6月3日高値までの45営業日で97.6%上昇─ついに一服しました。最高値日の「カラカサ」はまさに、AIと半導体株への集中物色終了のサインでした。
8日は急反発し下げ半値戻りを達成しました。リバウンド完了か否かに注目です。


燃料費の上昇(※)が、鉄道、航空、トラック輸送会社などにネガティブに働いており、ダウ輸送株平均は、「(定義上の)弱気相場」に入っています(足元は第2波のリバウンドに位置付けられます)。景気のバロメーターである輸送株平均の低迷は、米景気の悪化を示唆しています。

(※)全米平均ガソリン価格は1ガロン当たり4.237ドル(6/1時点)と高止まりしています(地域によっては5ドルを大きく上回る)。ガソリン価格が「心理的カベ」の4ドルを超えると、米消費にブレーキがかかる、といわれます。


[ダウ輸送株平均] 第2波リバウンド


[マグニフィセント7] 最高値は5月14日(ナスダック100の高値は6月3日)



[ナスダック100]

【ナスダック100 時間足 エリオット波動分析】
22,841(3/30安値)からの上昇・第(5)波は、30,762(6/3高値)で完了した可能性があります。
興味深いことに、ナスダック総合指数は6月1日に、「Bloombergマグニフィセントセブン インデックス」(前出)は5月14日に、各々最高値を付けています。このような高値での「未確認」は、天井打ちを暗示しています。

米10年長期金利は、今年3月の3.9223%を起点とするⒸ波の金利上昇に入っています。
Ⓒ波は23年10月のⒶ波トップ=5.0187%を大きく上回る展開となるでしょう。Ⓒ波の金利上昇は、今後数年続くと予想しますが、これは、景気悪化に関わらず物価と長期金利が上昇する「スタグフレーション」を示唆するものです。

この見方通り金利上昇が続いていけば、AI・半導体株のバリュエーションは低下し、株価は大きく下落するでしょう。

[米10年長期金利] この先は5.02%を上回る展開へ





[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】 
日米実質金利差から導かれる米ドル/円(以下、ドル/円)の水準は、現在1ドル=143-144円です。足元の日本円は金利差からみた妥当な水準より、極端な過小評価が続いています。
 
さらには、日本が「金利ある世界」に入った一方で、実質実効円レートは今なお史上最安値圏にあります。
 
このような「超円安」を筆者は「円安バブル」とみており、それは今後いつ弾けてもおかしくありません。
 
「失われた20年≒金利なき世界」では、円売りで調達した資金を様々なアセットに投資する円キャリー取引(※)が世界の潮流でした。しかし「金利ある世界」では、円キャリー取引の巻き戻し(円買い戻し)が進むと共に、市場ボラティリティが急上昇するリスクに留意すべきでしょう。
 
(※)BIS(国際決済銀行)によると世界の円キャリー取引規模は40兆円程度とされます。
【週足 エリオット波動分析】 
160.697円(4/30)を以て、24年9月からの第2波によるリバウンドは完了し、第3波が始まった可能性が高いとみています。アナロジー分析からは、7月~8月にかけて140円処への急激な円高が起きる可能性があります。
 
もっとも足元のドル/円は160円付近に張り付いており、上記シナリオ実現へのハードルは相当に高くなっています。筆者はそうみていませんが、もしも160.697円を上回るようなら、2年前の高値(161.938円)が試される局面を迎えそうです。
 
6月決定会合で0.25%利上げへ
日銀の植田総裁は3日夕に都内で行った講演で、中東情勢が不透明な状況が継続したとしても利上げに踏み切る可能性を言及しました。これを受けた翌日物金利スワップ(OIS) 市場では、6月16日(火)の日銀決定会合での0.25%利上げ予想が90%を超えました。また、年内合計2回の利上げ予想も高まっています。
【日足 エリオット波動分析】 
154.983円(5/6)からの反発は想定以上に長引いています。アナロジー分析では、7月~8月に向け大きく円高に動くとみられますが(7月3日~10日には特に注目)、その時間的猶予は限られています。
 
円高へのトリガーは156円を下回ることです。この場合、25年4月からの重要サポートラインを割り込み、当面は152円処へのドル安・円高となるでしょう。
 
152円処への円高が示現すると、1ドル=140円への円高シナリオが、より現実味を帯びると思われます。
 
金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[143.721円]です。
円売り持ち高が3週連続で拡大 (2026年6月2日時点)
IMM通貨先物市場において、投機筋(非商業部門)の円売り持ち高は、前週の90.0億ドルから101.0億ドルへ4週続けて拡大しました。円売り持ち高は、円買い介入が入ったときの水準(81.2億ドル、4/28時点)を大きく上回っています。
円売り枚数は過去最大に
投機筋の円売り持ちを枚数でみると、6月2日時点で24.44万枚となりました。これは07年6月26日時点の円売り23.74万枚を上回り過去最大です。




[ドルインデックス(ドル指数)]


【エリオット波動分析】 
25年7月(96.377)からの(X)波は100.643(3/31)を以て終了しました。パターンは「エクスパンディング(拡大)・トライアングル」です。

4月からはドル安トレンド(A-B-C)が展開中とみられ、このドル安は数年間に及ぶと思われます。

最初の下降波・第(i)波は97.632(4/17)で終わり、そこからは第(ii)波のリバウンドとみられます。
第(ii)波はフラット(a)-(b)-(c)を形成し、それは終わりつつあります。

97.496を終値ベースで下回ると、第(iii)波によるドル安トレンド入りの可能性が高まります。
ひとたび第(iii)波のドル安トレンドに入ると、ドル指数は今年中に95.551を明確に下回るでしょう。

なお、100.643を超えると上記見通しはキャンセルされ、別の波動カウントに替える必要があります。



エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。

宮田直彦

執筆者プロフィール

宮田直彦(ミヤタナオヒコ)

チーフ・テクニカルアナリスト、マネースクエアアカデミア学長

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