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トランプ政権による対カナダ関税のゆくえは? 22日発動予定

2026/08/21 09:07

【ポイント】
・米PMIで市場のFRB金融政策見通しが変化するか
・原油価格が一段と上昇するか
・トランプ政権は対カナダ関税を実際に発動するか

(欧米市場レビュー)

20日、欧米時間の外為市場では米ドルが反発。一時米ドル/円は159.149円、米ドル/カナダドルは1.37900カナダドル近辺、米ドル/シンガポールドルは1.27249シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.16700ドル近辺、NZドル/米ドルは0.59300米ドル近辺へと下落しました。

米財務省は19日、「流動性支援のための米国債の買い戻しオペの1回あたりの上限額を20億米ドルから少なくとも40億米ドルへと引き上げる」と発表。それを受けて19日は米国の長期金利(10年物国債利回り)が低下しました。米長期金利は20日に上昇し、そのことが米ドルの支援材料となりました。20日の米債券市場で米長期金利は、前日比0.06%高の4.70%で終了しました。

ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは一時1.01689スウェーデンクローナへと上昇し、5月中旬以来およそ3カ月ぶりの高値を記録。原油価格が堅調に推移したことや、リクスバンク(スウェーデン中銀)の声明で先行きの金融政策についてトーンダウンしたことが、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナの上昇要因になったと考えられます。

※リクスバンクの政策会合の結果について詳しくは、本日の『ファンダメ・ポイント』[リクスとノルゲは据え置き、NOK/SEKは原油次第!?]をご覧ください。

(本日の相場見通し)

米国の8月S&PグローバルPMI(購買担当者景気指数)速報値が本日発表されます。その結果が相場材料になる可能性があります。

米PMIの市場予想は以下のとおり。( )は7月改定値の実績です。
・総合:53.9(54.5)
・製造業:53.9(53.9)
・サービス部門:54.0(54.6)

PMIは50が業況判断の分かれ目です。いずれも50は引き続き上回るものの、総合とサービス部門は7月改定値から低下すると予想されています。

CMEのFedWatchツールに基づくと、20日時点で市場が織り込むFRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ確率は、次回9月15-16日のFOMC(米連邦公開市場委員会)が約36%、次々回10月27-28日までで約5割、その次の12月8-9日までで約7割です。

米PMIが市場予想を下回る結果になれば、FRBの利上げ観測が後退するとともに、米ドルが軟調に推移する可能性があります。豪ドル/米ドルは、5月29日高値の0.71949米ドルが上値メドです。

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原油価格が上昇しています。
WTI原油先物価格は、8月5日に一時1バレル=74ドル台前半へと下落したものの、その後持ち直しており、20日には一時89.00ドルと7月24日以来およそ1カ月ぶりの高値をつけました。

足もとの原油価格上昇の主な要因として、中東情勢の先行き不透明感が強まっていることが挙げられます。米国とイランの戦闘終結に向けた協議は停滞しているうえに、トランプ米大統領は19日、「イランに対する新たな経済制裁を近く発表する」と自身のSNSに投稿。ベッセント米財務長官は20日、米CNBCとのインタビューで「イランに対して史上最も厳しい経済制裁を科す」と述べ、24日に記者会見を開くとしました。

中東情勢の先行き不透明感が一段と強まるようなら、原油価格はさらに上昇しそう。その場合にはノルウェークローネカナダドルメキシコペソにとってプラスになると考えられます。

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トランプ大統領は18日に自身のSNSで、19日に予定していたカナダからの輸入品の一部(※)を対象とする50%の追加関税の発動を3日間延期すると表明しました。

それにより、トランプ政権による対カナダ追加関税の発動日は米東部時間22日午前0時1分(日本時間同日午後1時1分)となりました。それまでにトランプ大統領が関税を撤回する、あるいは再び延期しなければ、追加関税は発動されます。

22日は土曜日のため、トランプ大統領の判断次第では、カナダドル/米ドル/カナダドルは24日(月)に大きく変動する可能性があります。

(※)USTR(米通商代表部)によると、新たな関税の対象となるカナダ製品は約200億米ドル相当で、25年の米国の対カナダ輸入総額3820億米ドルの5.2%にあたります。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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