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円が急伸、米ドル/円は一時157円台へと下落

2026/07/31 09:12

【ポイント】
・本邦当局は為替介入を、NY連銀はレートチェックを実施?
・米財務長官は「円は著しく過小評価されている」と発言
・植田総裁の会見などを受けて市場の日銀金融政策見通しがどう変化するか
・ユーロ圏CPIの結果でECBの利上げ観測が強まるか

(欧米市場レビュー)

30日、欧米時間の外為市場ではが急伸。一時米ドル/円は157.944円、ユーロ/円は182.092円、豪ドル/円は110.890円、NZドル/円は92.659円、カナダドル/円は112.724円へと下落しました。本邦当局が米ドル売り・円買い介入(為替介入)を実施したとの観測のほか、米財務省の指示でNY連銀がレートチェックを行ったとの報道もあります。レートチェックは介入の準備ともされます。

ベッセント米財務長官は30日、米FOXビジネスのインタビューで、円について「私には著しく過小評価されているように見える」と述べました。「円は非常に安い。日本の経済は好調で、首相の支持率も非常に高く、極めて強力な政策を実行している」と指摘。「そうした認識が広がれば、市場は円が過小評価されていることに気づき、円高が進むはずだ」と語りました。

ベッセント長官はまた、30日に円が米ドルに対して上昇していることを懸念していないとし、「円は、いわゆる均衡価格を大きく上回っていると考えている」と述べました。

BOE(英中銀)は政策金利を3.75%に据え置くことを決定。BOEが政策金利を据え置いたのは5会合連続です。

※BOEの政策会合については、本日の『ファンダメ・ポイント』[為替介入、英BOE、米GDPとPCE]にて詳しく解説していますので、ご覧ください。

(本日の相場見通し)

片山財務相は31日午前、記者団から30日に為替介入が実施されたとの市場の観測について問われると、「お答えできない」と述べ、そのうえで「常に緊張感を持って対応している」と語りました。

三村財務官は為替介入の有無について質問されると「ノーコメント」としたうえで、レートチェックも含めて「米当局からは単なる精神的支援を超える支援を受けている」とし、「あらゆることについて米当局とは連絡をとりあっている」と述べました。

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日銀の金融政策決定会合が本日開催されます。会合の結果は3カ月ごとの展望レポート(経済・物価情勢の展望)とともに通常正午前後に判明し、15時30分から植田日銀総裁が会見する予定です。

日銀は前回6月15-16日の会合で0.25%の利上げを行うことを決定。政策金利を0.75%から1.00%へと引き上げました。

その影響を見極めるため、今回の会合で政策金利は据え置かれるとみられます。そのとおりの結果になれば、植田総裁の会見や展望レポートの内容、会合における9人の政策委員の投票行動が相場材料になりそうです。

投票行動に関しては、会合で利上げを主張した委員がいたのかどうか注目されます。

前回4月の展望レポートにおける政策委員見通しの中央値は以下のとおりでした。今回の展望レポートでどのように変化するのか注目です。

<実質GDP(対前年度比)>
・26年度:0.5%
・27年度:0.7%
・28年度:0.8%

<CPI(除く生鮮食品、対前年度比)>
・26年度:2.8%
・27年度:2.3%
・28年度:2.0%

<CPI(除く生鮮食品・エネルギー、対前年度比>
・26年度:2.6%
・27年度:2.6%
・28年度:2.2%

市場では、日銀は次々回10月29-30日の会合で0.25%の追加利上げを行うとの見方が優勢です。

植田総裁が会見で追加利上げに慎重な姿勢を示せば、日銀による追加利上げ観測が市場で後退するとともに、円安圧力が加わる可能性があります。

米ドル/が上昇した場合、日米の当局による対応が注目されます。米ドル売り・円買い介入やレートチェックがあれば、米ドル/円は下落するとみられます。

※米ドル/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[米ドル/円、為替介入実施で一時158円台割れ!植田総裁会見が相場動意となるか]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

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ユーロ圏の7月CPI(消費者物価指数)速報値が本日発表されます(日本時間18:00)。その結果にユーロが反応する可能性があります。

ユーロ圏CPIの市場予想は、総合が前年同月比2.9%、食品・エネルギー・酒類・たばこを除いたコアが同2.4%。上昇率は総合が前月の2.8%から高まり、コアは前月と同じになるとみられています。ECB(欧州中銀)のインフレ目標は2%です。

ECBは前々回6月11日の理事会で0.25%の利上げを実施し、前回7月23日の理事会では政策金利を据え置きました。現在の政策金利は、ECBが最も重視する中銀預金金利が2.25、残りの2つ、主要リファイナンス金利が2.40%、限界貸出金利が2.65%です。

市場では、ECBは次回9月10日の理事会で0.25%の追加利上げを行うとの見方が優勢です。本日発表のCPIが市場予想を上回る結果になれば、ECBによる追加利上げ観測が強まるとともに、ユーロにとってプラスになりそう。ユーロ/英ポンドの上値メドとして、200日移動平均線(本日時点で0.85606ポンド)が挙げられます。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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