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米FOMC、英BOE、日銀会合・・・

2026/07/27 11:23

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※マンスリー・アウトルック8月号は8月3日に配信する予定です。

【今週のポイント】

・FRB、BOE、日銀の会合でどんな判断が示されるか
・中東情勢や原油価格の動向にも引き続き要警戒
・豪四半期CPIで市場のRBA金融政策見通しがどう変化するか

29日に米FRBのFOMC(連邦公開市場委員会)、30日に英BOEのMPC(金融政策委員会)、31日に日銀の金融政策決定会合の結果が判明します。いずれも政策金利の据え置きが予想されています。

24日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場が織り込むFRBの0.25%利上げ確率は7月37%、9月までで108%(利上げ2回の確率が8%、以下同じ)、10月までで137%、12月までで176%。BOEについては、同じく7月5%、9月までで61%、11月までで127%、12月までで171%。日銀については7月4%、9月までで39%、10月までで81%、12月までで130%。

今週の主要経済指標・イベント

いずれも「次の一手」は利上げながら、FRBとBOEは9月利上げがメインシナリオ、日銀は10月利上げがメインシナリオです。もっとも、原油価格や各国景気の動向次第で、先行きほど金融政策見通しに変化はあるでしょうから、常に最近の状況をチェックする必要があります。

上記3中銀のなかで、市場が織り込む7月利上げの確率が最も高いのがFRB。ウォーシュFRB議長は14日の議会証言で、物価安定へのコミットメントを強調しました。ウォーシュ議長はトランプ政権に忖度せずに金融政策を運営できるでしょうか。サプライズがあるとすれば、FRBの利上げかもしれません。また、仮に政策金利の据え置きが決定されても、12人の投票メンバーのうち利上げ支持者が多いほど、利上げ観測が高まって市場金利の上昇要因(≒「米ドル高」要因)になるかもしれません。

一方で、日銀は据え置きが確実視されており、9月の会合までをみても、利上げは4割弱しか織り込まれていません。市場からビハインド・ザ・カーブ(後手に回っている)と解釈されれば、長期金利の上昇要因となると同時に「円安」要因になる可能性もあります。

日本については円買いの為替介入にも警戒が必要でしょう。米ドル/円は23日に163.944円と約40年ぶりの高値をつけました。片山財務相は「必要があれば果断に行動する(断固たる措置を取る)」と繰り返しています。介入があったとされる4月30日直前のような緊迫感はありませんが、いつ「必要がある」状況になるのか予断を許しません。FOMCや日銀会合を契機に「円安」が進行するようなら介入があっても不思議ではないでしょう。<西田>

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今週は中東情勢を引き続き注視する必要がありそうです。

米国のニュースサイトのアクシオスは25日、「トランプ米大統領が24日、イランへの新たな攻撃を行わないよう軍に命じた」と報道。米紙ニューヨーク・タイムズは同日、「トランプ大統領はイランへの大規模攻撃を当面見送る方針だ」と伝えました。26日にはロイターが「イランの高官が米国の攻撃停止が続く間はイランも攻撃を停止すると述べた」と報じ、イランの陸軍報道官は国営テレビで報復作戦を休止したと語りました。

実際に米国はイラン攻撃を停止し、イランは報復攻撃を控えているもようです。新たなニュースによって中東情勢をめぐる懸念が一段と後退すれば、原油価格には下落圧力が加わると考えられます。原油価格が下落を続ける場合、ノルウェークローネやカナダドル、メキシコペソにとってマイナスになりそうです。

豪ドル/米ドルやNZドル/米ドル、米ドル/カナダドルについては、29日の米FOMCの結果に大きな影響を受けるとみられます。31日の日銀会合を受けて日銀による追加利上げ観測が後退した場合、NZドル/円やカナダドル/円など対円の通貨ペアは堅調に推移しそうです。

豪州の4-6月期CPI(消費者物価指数)が29日に発表されます。その結果を受け、RBA(豪中銀)の先行きの金融政策に関する市場の見方がどのように変化するのか注目です。

本邦当局の対米ドルでの円安への対応にも引き続き注目です。本邦当局による為替介入(米ドル売り・円買い介入)、あるいはその準備ともされるレートチェックがあれば、米ドル/円が下落して、豪ドル/円やNZドル/円などは米ドル/円に引きずられると考えられます。<八代>

今週の注目通貨ペア①:<米ドル/円 予想レンジ:159.000円~165.000円>
FOMCや日銀会合の結果次第では、米ドル/円が大きく反応する可能性があります。

米ドル/円が上昇するケース:
可能性は低いでしょうが、FOMCがサプライズで約3年ぶりの利上げを決定すれば、米ドル/円は大きく上昇しそう。その場合は為替介入への警戒感が一段と高まるでしょう。日銀が円安によるインフレ圧力の増大に対応して2会合連続で利上げを決定すれば円のサポートにはなるでしょうが、利上げの可能性はFOMCよりさらに低いでしょう。

FOMCが据え置きを決定しても、数人のメンバーが利上げを主張して反対票を投じる場合や、声明やウォーシュ議長の会見でタカ派色が強く打ち出されれば、利上げ観測が高まって米ドル/円には上昇圧力が加わりそうです。ただし、ウォーシュ議長はフォワードガイダンスの提供には否定的です。

日銀の会合結果や「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」、さらには植田総裁の会見で、追加利上げに慎重(消極的)だとみられれば、米ドル/円の上昇要因となりうるでしょう。とりわけ、総裁会見後の欧米市場の反応に要注意かもしれません。

米ドル/円が下落するケース:
FOMCが政策金利を据え置き、それが全会一致であったり、声明やウォーシュ議長の会見がハト的だと判断されたりすれば、米ドル/円には下押し圧力が加わりそうです。日銀のサプライズ利上げはないでしょうが、投票結果や展望レポート、総裁会見がタカ派的だと判断されれば、米ドル/円のさらなる重石になるかもしれません。

今週発表の米国の6月個人所得・消費、それに付随するPCE(個人消費支出)デフレーター、4-6月期GDPなどが米景気に対する懸念を強める内容であれば、FOMCの利上げ観測が後退、あるいは利下げ観測が浮上して米ドル/円の下押し材料になるかもしれません。

FOMCや日銀会合などを受けて米ドル/円が大きく上昇すれば、本邦当局による米ドル売り円買いの為替介入が実施される可能性があります。その場合、米ドル/円は大きく下落しそうです。ただし、ファンダメンタルズに目立った変化がないと判断されれば、それは一時的に終わるかもしれません。<西田>

今週の注目通貨ペア②:<英ポンド/円 予想レンジ:215.000円~225.000円>
英ポンド/円は7月15日に一時219.547円と、9日に付けた18年6カ月ぶりの高値を更新しました。20日に誕生予定のバーナム政権で、次期財務相に財政規律を重視するマフムード内相が起用される見通しだとの報道があったためです。英ポンドは対米ドルでも大きく上昇しました。

実際には、サプライズでヒーリー元国防相が財務相に指名されたため、市場では財政収支の悪化懸念が浮上。英ポンド/米ドルは下落しましたが、米ドル/円が大きく上昇したために、英ポンド/円の下落は限定的でした。

今週の英ポンド/円も米ドル/円の影響を大きく受けそうです。英国サイドの材料では、BOE(英中銀)のMPC(金融政策委員会)の結果が注目されます。6月18日のMPCで政策金利は据え置かれましたが、9人のうち2人の委員が利上げを主張しました。それ以降、原油価格が上昇したことで利上げ観測が高まっていました。ただ、足もとで原油価格が軟化しており、エネルギー価格の動向に神経質なBOEはどのような判断を下し、市場に対してどんなメッセージを伝えるでしょうか。<西田>

今週の注目通貨ペア③:<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.19500NZドル~1.21500NZドル>
7月23日に発表された豪州の6月雇用統計は強い結果でした。雇用者数は前月比7.63万人増と市場予想の1.50万人増を大きく上回ったうえ、5月分が4.03万人増から4.40万人増へと上方修正されました。失業率は4.4%と市場予想どおりの結果だったものの、労働参加率が前月の66.7%から67.0%へと上昇しました(市場予想は66.7%)。そのことを踏まえると、失業率の結果はヘッドラインが示唆するよりも労働市場の堅調さを示しています。

雇用統計の結果を受け、市場ではRBA(豪中銀)による利上げ観測が強まりました。OIS(翌日物金利スワップ)に基づくと、7月24日時点で市場が織り込む次回8月10-11日のRBA会合での利上げ確率は4割弱です。

今週は豪州の4-6月期CPI(消費者物価指数)が29日に発表されます。同日には6月(月次)のCPIも発表されるものの、RBAは今のところCPI統計で四半期のデータをより重視する姿勢を示しています。

4-6月期CPIの市場予想は、総合が前年比4.1%、RBAがコアインフレとして注視するトリム平均値が同3.7%(7/27午前9時時点)。上昇率は総合が1-3月期と同じとなり、トリム平均値は1-3月期の3.5%から高まるとみられています。RBAのインフレ目標レンジは2~3%です。

今週はNZの主要な経済指標の発表はなく、RBNZ(NZ中銀)の先行きの金融政策に関する市場の見方が大きく変化する可能性は低いと考えられます。OISに基づくと、RBNZは次回9月2日の会合で0.25%の利上げを実施し、12月末までにさらに1回利上げを行うとの見方が優勢です(7/24時点)。

豪州の4-6月期CPIが市場予想を上回る結果になれば、RBAによる利上げ観測が一段と強まるとみられ、その場合には豪ドル/NZドルは底堅く推移するとみられます。<八代>

今週の注目通貨ペア④:<米ドル/カナダドル 予想レンジ:1.39000カナダドル~1.43000カナダドル>
今週の米ドル/カナダドルは、28-29日に開催される米FOMCの結果に大きな影響を受けそうです。今回のFOMCで政策金利が現行の3.50~3.75%に据え置かれたとしても、FOMCの声明やウォーシュFRB議長の会見で9月のFOMCでの利上げ観測が強まる場合、米ドル/カナダドルには上昇圧力が加わると考えられます。

原油価格の動向にも注目です。WTI原油先物価格は7月23日に一時1バレル=93ドル台半ばへと上昇したものの、その後下落しており、日本時間27日午前の時間外取引で83ドル台前半をつける場面がありました。中東情勢をめぐる懸念が一段と後退するようなら、原油価格は引き続き軟調に推移する可能性があります。原油価格の下落は、カナダドルにとってのマイナス材料です。<八代>

西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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