原油価格が上昇、ノルウェークローネやカナダドルが堅調
2026/07/20 08:57
【ポイント】
・中東情勢の緊迫化への懸念から原油価格に対して上昇圧力が加わる
・中東情勢がどうなるか
・日本の祝日で外為市場では流動性が低下、値動きが増幅される可能性も
・カナダCPIでBOCの金融政策に関する市場の見方が変化するか
(欧米市場レビュー)
17日、欧米時間の外為市場ではノルウェークローネやカナダドルが堅調に推移。一時ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは1.00117スウェーデンクローナ、カナダドル/円は115.967円へと上昇し、米ドル/カナダドルは1.40035カナダドルへと下落。ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは6月11日以来、カナダドル/円は5月6日以来の高値をつけ、米ドル/カナダドルは6月17日以来の安値を記録しました。原油価格が上昇したことが、ノルウェークローネやカナダドルにとってプラスになりました。
原油価格の代表的な指標であるWTI原油先物の中心限月8月物は、前日比3.54ドル高(4.5%)の1バレル=82.49ドルで取引を終えました。米ニュースサイトのアクシオスは17日、トランプ米大統領が数日中にイランに対する軍事作戦の拡大を命じる可能性があると報道。中東情勢の緊迫化への懸念がWTI原油先物への上昇圧力となりました。
(本日の相場見通し)
中東情勢を引き続き注視する必要がありそうです。
イランのガリババディ外務次官は18日、「(イランは)米国と署名した覚書に基づく約束の履行を停止した」と表明し、イラン軍は19日、バーレーンやクウェート、ヨルダンの米軍基地を攻撃したと発表しました。
米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は19日、「トランプ政権が中東に戦闘機や空中給油機を追加配備している」と報道。トランプ大統領は14日のFOXニュースのインタビューで「来週はイランにとって非常にひどいことになる。交渉のテーブルにつかなければ、発電所と橋を破壊する」と述べていました。
WTI原油先物(中心限月8月物)は日本時間20日午前の時間外取引でさらに上昇し、一時85ドル台をつけました。
原油価格(WTI原油先物や北海ブレント先物)が引き続き堅調に推移すれば、ノルウェークローネやカナダドルにとってさらなるプラス材料になりそう。ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは、6月4日高値の1.01038スウェーデンクローナに向かって一段と上昇する可能性があります。
中東情勢が一段と緊迫化した場合、安全資産とされる米ドルが底堅く推移して、米ドル/円や米ドル/シンガポールドルは上値を試し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルは下値を試す展開になると考えられます。
本日は日本が祝日のため、外為市場では参加者が減少して流動性が低下します。米国とイラン関連で新たなニュースが出てくれば、値動きが増幅される可能性があります。
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カナダの6月CPI(消費者物価指数)が本日発表されます(日本時間21:30)。その結果次第では相場材料になりそうです。
CPIの市場予想は、総合が前年比2.9%、BOC(カナダ中銀)がコアインフレ率として注視するトリム値が同2.0%、中央値が同2.1%。総合の上昇率は前月の3.2%から鈍化して、BOCのインフレ目標レンジ(1~3%)へと戻り、トリム値と中央値は前月と同じ上昇率になり、目標レンジ中間値の2%近辺にとどまるとみられています。
BOCは前回7月15日の政策会合で政策金利を2.25%に据え置くことを決定。会合後の会見でマックレムBOC総裁は「現在の政策金利(の水準)は、景気回復を持続し、インフレ率を目標の2%に戻すのに適切だ」と述べました。ただし、不確実性は依然として高いとし、「(BOCは)カナダ経済の強さとインフレの見通しを引き続き評価し、必要に応じて金融政策を調整する用意がある」と語りました。
OIS(翌日物金利スワップ)に基づくと、17日時点で市場は、BOCが12月末までに0.25%の利上げを行う確率を6割弱織り込んでいます。本日発表のCPIが市場予想を上回る結果になれば、BOCによる利上げ観測が強まるかもしれません。利上げ観測が強まることは、カナダドルにとってのプラス材料です。
※米ドル/カナダドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[ドルカナダ、カナダ6月CPIが相場動意となるか]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
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