英ポンドが堅調、対円で18年6カ月ぶりの高値
2026/07/16 09:15
【ポイント】
・米小売売上高などを受けてFRBによる利上げ観測が一段と後退するか
・BOCは現在の政策金利は適切との認識を示す
(欧米市場レビュー)
15日、欧米時間の外為市場では英ポンドが堅調に推移して、一時英ポンド/円は219.547円、英ポンド/米ドルは1.35531ドルへと上昇し、ユーロ/英ポンドは0.84563ポンドへと下落。英ポンド/円は08年1月以来18年6カ月ぶりの高値をつけ、ユーロ/英ポンドは25年6月以来1年1カ月ぶりの安値を記録しました。英紙FT(フィナンシャル・タイムズ)が英国の次期財務相に財政規律を重視するマフムード内相が起用される見通しだと報じ、そのことが、英ポンドにとってプラスになりました。
米ドルは軟調。一時米ドル/円は161.895円、米ドル/カナダドルは1.40237カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.28778シンガポールドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.14771ドル、豪ドル/米ドルは0.70160米ドル、NZドル/米ドルは0.58579米ドルへと上昇しました。米国の6月PPI(生産者物価指数)が市場予想を下回る結果になったことで、FRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ観測が一段と後退したことが、米ドルの重石となりました。
米PPIの結果は以下のとおり。( )は市場予想です。
・総合(前月比):マイナス0.3%(0.0%)
・総合(前年比):5.5%(6.2%)
・コア(前月比):0.2%(0.3%)
・コア(前年比):4.7%(5.2%)
BOC(カナダ中銀)は政策金利を2.25%に据え置くことを決定しました(*会合の詳細については後述)。市場予想どおりの結果であり、市場の反応は限定的でした。
(本日の相場見通し)
本日は、米国の6月小売売上高や先週分の新規失業保険申請件数、7月フィラデルフィア連銀製造業景気指数が発表されます。それらの結果に市場が反応しそうです。
各経済指標の市場予想は以下のとおりです。
・小売売上高(前月比):0.2%
・小売売上高(除自動車、前月比):マイナス0.1%
・新規失業保険申請件数:21.7万件
・フィラデルフィア連銀製造業景気指数:13.0
14日発表の米国の6月CPI(消費者物価指数)や15日の6月PPIの弱い結果を受け、市場ではFRBによる利上げ観測が後退しています。CMEのFedWatchツールに基づくと、15日時点で市場が織り込むFRBの利上げ確率は、次回7月28-29日のFOMC(米連邦公開市場委員会)が約1割、次々回9月15-16日までで約5割、10月27-28日までで約6割。13日時点の確率はそれぞれ、約4割、約75%、約8割でした。
本日発表の小売売上高などが市場予想と比べて弱い内容になれば、FRBによる利上げ観測はさらに後退すると考えられます。その場合、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルには下落圧力が、ユーロ/米ドルや豪ドル/米ドル、NZドル/米ドルには上昇圧力が加わりそうです。
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BOC(カナダ中銀)は15日の政策会合で政策金利を2.25%に据え置くことを決定。政策金利の据え置きは6会合連続です。
会合後に行われたマックレムBOC総裁の会見では、カナダの景気回復に言及された一方で、不確実性の高さが強調されました。BOCの政策金利は当面現行水準に据え置かれる可能性が高いとみられます。
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マックレム総裁は会見で、「カナダでは過去1年間停滞していた経済成長が再開したとみられる。米国の貿易政策が依然として逆風となっているものの、個人消費は底堅く、企業も適応している」と述べました。一方で、「原油価格が高水準から下落すれば、カナダのインフレ率は徐々に低下していくと予想される」とし、また「不確実性は依然として高く、中東情勢はここ数日で再び悪化しており、米国との貿易協議も継続中だ」と語りました。
マックレム総裁は「現在の政策金利(の水準)は、景気回復を持続し、インフレ率を目標の2%に戻すのに適切だ」と述べました。ただし、不確実性は依然として高いとし、「(BOCは)カナダ経済の強さとインフレの見通しを引き続き評価し、必要に応じて金融政策を調整する用意がある」と表明。「原油価格が再び上昇してインフレに影響するようであれば、インフレを抑制するために連続的な利上げが必要になる可能性もある」としつつ、「それは我々の基本シナリオではない」と付け加えました。
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