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NZドルが引き続き堅調、対円や豪ドルで約1カ月ぶり高値

2026/07/10 08:48

【ポイント】
・中東情勢がどうなるか
・本邦当局の対米ドルでの円安への対応は?
・カナダ雇用統計でBOCの金融政策に関する市場の見方が変化するか
・ノルウェーCPIでノルゲバンクの利上げ観測が強まるか

(欧米市場レビュー)

9日、欧米時間の外為市場ではNZドルが引き続き堅調に推移しました。一時NZドル/円は93.455円、NZドル/米ドルは0.57581米ドルへと上昇し、豪ドル/NZドルは1.20495NZドルへと下落。NZドル/円は6月17日以来、NZドル/米ドルは6月19日以来の高値をつけ、豪ドル/NZドルは6月10日以来の安値を記録しました。

RBNZ(NZ中銀)が8日の政策会合で利上げをすることを決定し、また今後の追加利上げを示唆したことが引き続き、NZドルにとってプラスになりました。OIS(翌日物金利スワップ)に基づくと、9日時点で市場は、次回9月2日のRBNZ会合での追加利上げが行われる確率を約7割織り込んでいます。

※RBNZ会合について詳しくは、8日の『デイリーフラッシュ』[【PM】RBNZは利上げを決定! NZドルが堅調]をご覧ください。

米ドルは軟調。一時米ドル/円は162.300円近辺、米ドル/シンガポールドルは1.29157シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.14438ドル、豪ドル/米ドルは0.69423米ドルへと上昇しました。米国の長期金利(10年物国債利回り)が低下したことが、米ドルの重石になりました。米ドル/カナダドルに関しては、WTI原油先物が軟調に推移するなか、1.41カナダドル台後半でのもみ合いとなりました。

(本日の相場見通し)

米国の中央軍は8日にイランを攻撃したと発表し、国営イラン放送によると、イラン革命防衛隊は9日に報復としてバーレーンやクウェートなどの米軍基地を攻撃しました。米国とイランが双方を攻撃したのは2日連続です。中東情勢には引き続き注意が必要です。

米国とイランの緊張が一段と高まる場合、原油価格(WTI原油先物や北海ブレント先物)が上昇して、安全資産とされる米ドルが堅調に推移する可能性があります。原油価格の上昇は、ノルウェークローネカナダドルメキシコペソにとってプラスになりそうです。

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本邦当局の対米ドルでの円安への対応にも引き続き注目です。

片山財務相や三村財務官がこれまでの「必要に応じて、いつでも適切に対応する」から“円安”をけん制するトーンを強めれば、米ドル/はいったん下落する可能性があります。

本邦当局による為替介入(米ドル売り・円買い介入)、あるいはその準備とされるレートチェックがあれば、米ドル/は下落するとみられます。その場合、ユーロ/円や豪ドル/円、NZドル/円などは米ドル/円に引きずられそうです。

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カナダの6月雇用統計が本日発表されます(日本時間21:30)。

雇用統計の市場予想は、失業率が6.6%、雇用者数が前月比1.00万人増。失業率は前月と同じとなり、雇用者数は大幅増だった前月の8.78万人から伸びが鈍化するとみられています。

BOC(カナダ中銀)は25年10月に利下げを実施し、その後は前回26年6月まで5会合連続で政策金利を据え置いています。現在の政策金利は2.25%です。

市場では、次の一手は利上げになるとみられているものの、少なくとも12月末まで政策金利は据え置かれるとの見方が優勢です。

雇用統計が市場予想と比べて強い結果になれば、BOCの利上げ観測が強まる可能性があります。利上げ観測が強まる場合、カナダドルが堅調に推移するとみられます。

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ノルウェーの6月CPI(消費者物価指数)が発表されます(日本時間15:00)。

CPIの市場予想は、総合が前年比3.1%、エネルギーや税制改革の影響を除いたコアインフレ率のCPI-ATEが同3.3%。総合の上昇率は前月と同じとなり、CPI-ATEは前月の3.4%から伸びが鈍化するものの、ノルゲバンク(ノルウェー中銀)のインフレ目標である2%を引き続き上回るとみられています。

ノルゲバンクは前々回5月の政策会合で0.25%の利上げを実施し、前回6月18日の会合では政策金利を据え置きました。現在の政策金利は4.25%です。

市場では、ノルゲバンクは早ければ次回8月13日の会合で追加利上げを行うとの観測があります。CPIが市場予想を上回る結果になれば、その観測が強まるとともに、ノルウェークローネが堅調に推移しそう。ノルウェークローネ/スウェーデンクローナの目先の上値メドとして、6月11日高値の1.00540スウェーデンクローナが挙げられます。 

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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