市場の注目は米国の雇用統計へ!?
2026/07/02 09:11
【ポイント】
・米雇用統計でFRBの金融政策に関する市場の見方がどのように変化するか
・本邦当局の対米ドルでの円安への対応、為替介入はあるか
(欧米市場レビュー)
1日、欧米時間の外為市場では米ドルが軟調に推移。一時米ドル/円は162.274円、米ドル/カナダドルは1.41900カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.29400シンガポールドル近辺へと下落し、ユーロ/米ドルは1.14100ドル近辺、豪ドル/米ドルは0.69100米ドル近辺へと上昇しました。ウォーシュFRB(米連邦準備制度理事会)議長がECB(欧州中銀)主催の中銀フォーラムのパネル討論会で「インフレ期待とインフレリスクはここ数週間で低下した」と述べたことが、米ドルの重石となりました。
※ウォーシュ議長の発言について詳しくは、本日の『ファンダメ・ポイント』[ECB中銀フォーラム、ウォーシュFRB議長らの発言]をご覧ください。
米国とメキシコ、カナダの3カ国はUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)の共同見直しに関するオンライン会合を開催。メキシコとカナダは協定の延長を求めたものの、米国は現在の内容での延長を拒否しました。米国は延長を拒否しましたが、USMCA自体は失効せず、36年7月まで有効です。今後は1年ごとの年次見直しへと移行し、3カ国が延長に合意すればUSMCAの期限はその時点から16年後まで延長されます。
米国がUSMCAの延長を拒否することは市場である程度予想されていたためか、カナダドルやメキシコペソに大きな反応はみられませんでした。
(本日の相場見通し)
米国の6月雇用統計が本日発表されます(日本時間21:30)。その結果に市場が反応しそうです。
雇用統計の市場予想は、失業率が4.3%、非農業部門雇用者数が前月比11.3万人増。失業率は前月と同じになり、非農業部門雇用者数は前月の17.2万人から伸びが減速するとみられています。
CMEのFedWatchツールに基づくと、市場では、FRBは次々回9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げを行うとの見方が優勢。同ツールが1日時点で織り込むFRBの利上げ確率は、次回7月28-29日のFOMCで約3割、9月15-16日までで6割強です。
米雇用統計が市場予想と比べて強い結果になれば、FRBの利上げ観測が強まると考えられます。その場合、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルには上昇圧力が、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルには下落圧力が加わりそうです。
※米ドル/カナダドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[ドルカナダ、米6月雇用統計が相場動意となりそう]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
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米ドル/円は引き続き86年12月以来およそ40年ぶりの高値水準で推移しています。
片山財務相は6月30日の閣議後の会見で、足もとの対米ドルでの円安への対応を問われると「必要に応じて、いつでも適切に対応する」と改めて述べました。また、「必要があれば適切に対応するというのは、これまでの投機的な動きには断固たる措置を取るから温度感が変化したのか?」と質問されると、片山財務相は「極めて安定的に申し上げている」とし、対応には「断固たる措置が含まれるということは、先般の日米財務相のオンライン会合でも確認している」と語りました。
三村財務官は7月1日、ブルームバーグとのインタビューで「投機的な動きについては常に注視している」とし、今の時点で片山財務相の「必要に応じて、いつでも適切に対応する」との発言に付け加えることはないとしました。
本邦当局による為替介入(米ドル売り・円買い介入)があれば、米ドル/円が大きく下落して、豪ドル/円など他の対円の通貨ペアも米ドル/円に引きずられると考えられます。ただ、片山財務相や三村財務官の発言をみる限り、今のところ本邦当局が介入に踏み切る可能性はそれほど高くないように感じられます。
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