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ユーロ圏とトルコの中銀会合開催! 中東情勢の行方は?

2026/06/11 09:07

【ポイント】
・米軍はイランを再び攻撃、イランはホルムズ海峡を封鎖すると表明
・対米ドルで円安が進行するなか、本邦当局の対応は?
・ECBやTCMBの会合で先行きの金融政策についてどのようなヒントが提供されるか

(欧米市場レビュー)

10日、欧米時間の外為市場ではノルウェークローネが堅調に推移し、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは一時1.00469スウェーデンクローナへと上昇しました。ノルウェーの5月CPI(消費者物価指数)でコアインフレ率のCPI-ATE(税制改革の影響やエネルギーを除いた基礎)が前年比3.4%と市場予想の3.2%を上回ったことや、原油価格が上昇したことが、ノルウェークローネにとってプラスとなりました。米WTI原油先物の中心限月7月物は、前日比1.83ドル(2.1%)高の1バレル=90.03ドルで取引を終えました。

米ドルも堅調。一時米ドル/円は160.540円、米ドル/シンガポールドルは1.28799シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.15312ドル、英ポンド/米ドルは1.33640ドル、豪ドル/米ドルは0.69930米ドルへと下落しました。トランプ米大統領は10日、記者団に対して「われわれは彼ら(イラン)を攻撃する。非常に激しく攻撃する」と発言。中東情勢をめぐる懸念が強まり、安全資産とされる米ドルにとってプラスとなりました。

米国の5月CPIは、総合が前年比4.2%、コアが同2.9%と、いずれも市場予想どおりの結果になりました。

※米CPIについて詳しくは、本日の『ファンダメ・ポイント』[米CPIは引き続き上振れ、FOMCで利上げ議論も?]をご覧ください。

BOC(カナダ中銀)は政策会合を開き、市場予想どおり政策金利を2.25%に据え置くことを決定しました。

(本日の相場見通し)

中東情勢の先行き不透明感が一段と強まっています

米中央軍は米東部時間10日(日本時間11日午前)、SNSで「イラン国内の複数の標的に対し、10日午後5時15分(日本時間11日午前6時15分)に追加の自衛目的の攻撃を開始した」と発表しました。

それに対してイラン軍の最高統合司令部は11日、「ホルムズ海峡を封鎖する」とし、同海峡を通過しようとする船舶は全て攻撃対象になると表明。また、「米国のあらゆる侵略に対し、壊滅的かつ断固たる対応をとる」としました。

それらを受けて米WTI原油先物(中心限月7月物)は日本時間11日午前の時間外取引で上昇し、一時93ドル台半ばをつけました。

中東情勢が一段と緊迫すれば、原油価格には上昇圧力がさらに加わるとともに、米ドルが堅調に推移しそう。原油価格がさらに上昇した場合、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナが堅調に推移すると考えられます。

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対米ドルで円安が進行するなか、本邦当局の対応に引き続き注目です。片山財務相は9日の閣議後の会見で「常に断固たる措置をとる用意があることは変わらない」と述べ、為替介入(米ドル売り・円買い介入)も辞さない姿勢を改めて示しました。

本邦当局による為替介入が再度実施される、あるいはその準備ともされるレートチェックがあれば、米ドル/が大きく下落するとみられます。その場合にはユーロ/円や豪ドル/円などは米ドル/円に引きずられると考えられます。

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ECB(欧州中銀)理事会が本日開催されます。理事会の結果は日本時間午後9時15分に判明し、同9時45分からラガルドECB総裁が会見します。

ECBは25年6月に利下げを実施し、その後前回26年4月まで7会合連続で政策金利を据え置きました。現在の政策金利は、ECBが最も視する中銀預金金利が2.00%、残りの2つ、主要リファイナンス金利が2.15%、限界貸出金利が2.40%です。

ユーロ圏の5月CPI速報値は、総合が前年比3.2%、エネルギー・食品・アルコール飲料・タバコを除いたコアが同2.5%でした。上昇率はいずれも前月(それぞれ3.0%と2.2%)から高まり、ECBのインフレ目標の2%をさらに上振れました。

市場は本日の理事会で0.25%の利上げが行われると予想しています。そのとおりの結果になれば、ECBの声明やラガルド総裁の会見が相場材料になりそうです。

市場では、ECBは次々回9月の理事会で追加利上げを行うとの見方が有力です(次回7月の理事会は政策金利の据え置きを予想)。

声明やラガルド総裁の会見はタカ派的な内容と市場が受け止めれば、ユーロが堅調に推移しそう。ユーロ/英ポンドの上値メドとして、200日移動平均線(10日時点で0.87010ポンド)が挙げられます。

※ユーロ/米ドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[ユーロ/米ドル、ECB理事会&ラガルドECB総裁会見が相場動意となりそう]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

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TCMB(トルコ中銀)の政策会合が本日開かれます。TCMB会合の結果は日本時間午後8時に判明し、カラハンTCMB総裁の会見は予定されていません。

TCMBは25年7月から26年1月まで5会合連続で利上げを実施。その後、3月・4月と2会合連続で政策金利を据え置きました(5月は会合なし)。現在の政策金利は37.00%です。

市場では政策金利は今回も据え置かれると予想されており、そのとおりの結果になればTCMBの声明が相場材料になりそうです。

トルコの5月CPIは前年比32.61%と、前月の32.37%から加速し、25年11月以来6カ月ぶりの高い伸びとなりました。市場では、TCMBの次の政策変更は利上げになるとの見方が有力です。TCMBの声明がその見方を強める内容になれば、トルコリラにとってプラスになりそうです。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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