マネースクエア マーケット情報

中央銀行への利下げ圧力は裏目に出る!?

2026/04/24 08:04

【ポイント】
・ドイツ連銀のナーゲル総裁が中央銀行の独立性に関する実証分析を紹介
・トランプ大統領の利下げ圧力は市場金利の低下を促すものの・・・
・一方で、株安・ゴールド高・米ドル安を招いた
・景気刺激を狙った利下げ圧力は裏目に出るとの結論

ECBの理事でもあるドイツ連銀のナーゲル総裁が講演で、中央銀行の独立性に関して興味深い調査結果を紹介しました。残念ながら2人の研究者による論文自体は未公表のようですが、概要は以下の通り。

トランプ大統領の2期目が始まった25年初頭以降、利下げを要求する大統領のSNSや発言をFRB圧力ショックと分類し、その際の市場金利、株価、ゴールド価格、米ドルの反応を分析。

その結果、利下げ圧力が高まると・・・
市場の利下げ期待が高まって市場金利(国債利回り)は低下し、にもかかわらず株価はむしろ下落し、変動が大きくなりました。さらに、ゴールド価格が上昇して、米ドルはとりわけ強く下落しました。そして、通常想定されるようなインフレ期待は高まりませんでした。

結論として、米国内においては株式から国債への資金シフトが起こり、米国資産から国外の安全資産への資金逃避が起こったと考えられました。換言すれば、中央銀行の独立性が阻害されようとするケースでは、インフレ懸念よりも低成長や不確実性の懸念が大きかったと分析されました。

最後に、ナーゲル総裁は、「中央銀行の独立性に対する攻撃は裏目に出る」と締めくくりました。
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

  • 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
  • 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
  • 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
  • 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
topへ