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エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※4月17日更新

2026/04/17 11:06

宮田レポート(短期アップデート) 260417_miyata.pdf


[日経平均]
【当面の想定レンジ】 46,000~60,600円

[NYダウ・S&P500] 
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 43,560~49,200ドル
           (S&P500) 6175~7200
[ナスダック100]
【当面の想定レンジ】 (ナスダック100) 22,500~26,500
                                   (ナスダック総合) 20,500~24,320
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 140.000~160.000円

[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 95.000~102.000



[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
4月16日、日経平均は最高値を更新しました。2月高値からプライマリー第➃波の弱気相場入り、という従来の見方は誤りだったことになります。今回、日経平均の直近波動カウントを修正しますが(時間足分析をご覧ください)、それでも基本的な見通しに変化はありません。当初想定より時期は後ずれしますが、第➃波の開始は近いとみています。

最近2週間(4/6~4/16)で日経平均は6500円も急騰しました。ただその割に、同期間の東証プライムの値上がり銘柄数(合計7508)に対して値下がり(6275)が多く、相場全般の強さは感じられません。
むしろ日経平均の強さばかりが目立っています。NT倍率(日経平均÷TOPIX)は14.59倍(3/31)から15.6倍(4/16)へ急上昇していますが、理由は一握りのAI・半導体関連株などの指数寄与度上位銘柄が日経平均をけん引しているからです。例えば16日の前日比1384円高のうち、上位5銘柄で877円分(占有率63.3%)日経平均を押し上げています。

限られた銘柄が指数を引っ張る構図は、強気相場の最終局面の特長のひとつです。

3月末からの週次サイクル(※)は、弱気型「レフト・トランスレーション(右肩下がり)」になるとみられ、サイクルの前半で天井を付けることになるでしょう。

サイクル高値の時期として4月~5月に注目しています。そして高値示現後は、年末~来年3月のサイクル終点に向け株価は下落基調を辿るでしょう。

(※)週次サイクル期間(2020年以降の補正後)は45週±8週(37週~53週)。サイクルの高値から安値まで、下げ率は10%~26%(平均17%)。

[TOPIX]
日経平均は高値を更新しましたがTOPIXはまだそうなっていません。TOPIXについては、2月高値からプライマリー➃波の調整とみることができます。➃波の調整規模はプライマリー➀波(2018年1月~20年3月)の下げ率(37.2%)と同等か、それ以上の大きさになるでしょう。

3492(3/9安値)からの第2波は「エクスパンディッド・フラット」を描いており、それは終わりつつあります。4月16日は一時3824まで上昇しましたが、これは第1波の78.6%戻り水準[3842]に近い水準です。4月7日終値(3654)を下回ると、第3波開始の最初のトリガーが引かれます。第3波は3447を大きく下回ることになるでしょう。

ただしTOPIXが高値を更新すれば上記の見方はキャンセルされます。この場合、足元の上昇を第5波と読み換えます。

[日経平均]
50,558円(3/31安値)以来、マイナー級第5波による上昇が進行しているとみられます。
昨年4月以来のプライマリー第➄波のラリーでは第3波が延長しました。このようなとき、第1波と第5波の上昇幅は等しくなる傾向があり、ここからすると第5波は[60,618円]へ上伸する可能性があります。

一方、4月16日の(25日・75日・200日移動平均線からの)総合かい離は41%に跳ね上がりました。これは3月2日以来の高水準です。短期急騰の反動は、短期的にも始まりそうです。

ひとたび相場が逆回転を始めると、大量の買い残に対する巻き戻しの売りが誘発されかねません。4月10日時点で、信用買い残(5兆1565億円)、裁定買い残(3兆7192億円)、いずれも記録的高水準が続いています。

[予想PER別の日経平均水準]
4月16日の日経平均予想PERは20.90倍、予想EPSは2847円。 過去最高のEPSは2867円(2/25)です。  


[裁定買い残と信用買い残] (4月10日時点)



[NYダウ・S&P500] 

2000年ITバブルとのアナロジー 
4月15日にS&P500は最高値を更新しました。一方、NYダウは最高値50,512ドル(2/10)をまだ抜けていません。

このアナロジー(類似)の過去の事例として、筆者の記憶に今も鮮明なのは、2000年・ITバブル天井の際にみられた「未確認」です。

当時、世界中が懸念していた「2000年問題」を無難に通過したことで安心感が広がり(イラン戦争停戦で安堵している今の状況に似ています)、NYダウは2000年1月14日に当時の最高値を付けました。その後も止まらないドットコム関連株の上昇により(AI関連株の上昇を彷彿させます)、3月24日にはS&P500とナスダック100が最高値を記録しました。

一方、オールドエコノミー銘柄が多いNYダウは追随できず、このときの「未確認」はその後の弱気相場の前兆でした。その後米国株は暴落し、大底までにNYダウは38.7%、S&P500は50%、そしてナスダック100は83%も下げたのです。

S&P500とナスダック100が4月に最高値となっても、NYダウが今後2月高値(50,512ドル)を更新できないと、米株市場は26年前の「韻を踏む」ことになりそうです。そうなれば今年の「セル・イン・メイ」は、例年以上に重要な意味を持つでしょう。

【S&P500日足 エリオット波動分析】 
4月15日に1月高値を上回り、最高値を更新しました。この動きに伴い、従来の波動カウントを以下のように改めます。

昨年10月29日高値からの調整は「エクスパンディッド・フラット」(ⓐ-ⓑ-ⓒ)を形成し、それは3月30日安値(6319)まで5カ月続きました。ⓒ波の長さはⓐ波の1.618倍[計算値6357]となり、パターン完成とみることができます。

足元で進行する上昇波は第5波とカウントできます。それを以て第(5)波は天井をみるでしょう。

第3波トップは10月29日、ⓑ波トップは1月28日でした。このように3ヵ月間隔で高値を付けるリズムが続くなら、第5波天井は4月末に付けることになります。

ダウ輸送株平均は、25年4月来のインパルス波の最終上昇・第5波にあります。足元でみられる「スローオーバー」は、1年続いたラリーが最終局面にあることを暗示しています。

[ダウ輸送株平均] 1年間のラリーは最終局面


[マグニフィセント7] 第2波によるリバウンドか



[ナスダック100]




【ナスダック100 時間足 エリオット波動分析】
足元で最高値を更新し、昨年4月からの第(5)波がまだ終わっていないことが判明しました。
そのため波動カウントの見直しを行います。

昨年10月から今年3月までを、第(5)波の第4波とカウントします。
この第4波は、期間として異例の長さ(全体で5カ月)ですが、その一方、水準面は第3波の上昇に対し38.2%を正確に引き返すという、理にかなったものでした。

22,841(3/30安値)からの上昇は第5波目とカウントされます。

第(5)波中の第1波と第5波が、同じ上昇率(16.27%)になる水準を計算すると、第5波の上値メドは[26,557]です。これは4月16日高値(26,400)から至近の節目です。


[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】 
16年半サイクルによれば、米ドル/円(ドル/円)は2028年4月頃まで「円高の時間帯」が続きます。この時間帯においてドル/円の上値は抑えられるでしょう。筆者は28年4月頃までのどこかの時点で、1ドル=125円~120円へのドル安・円高になる可能性をみています。
 
日米実質金利差から導かれるドル/円の水準は、現在1ドル=138円程度です。足元の日本円は金利差からみた妥当な水準よりも極端な過小評価が続いています。
さらには、日本が「金利ある世界」に入った一方で、実質実効円レートは今なお史上最安値圏にあります。
 
このような「超円安」を筆者は「円安バブル」とみており、それは今後いつ弾けてもおかしくありません。
 
「失われた20年≒金利なき世界」では、円売りで調達した資金を様々なアセットに投資する円キャリー取引(※)が世界の潮流でした。しかし「金利ある世界」では、円キャリー取引の巻き戻し(円買い戻し)が進むと共に、市場ボラティリティが急上昇するリスクに留意すべきでしょう。
 
(※)BIS(国際決済銀行)によると世界の円キャリー取引規模は40兆円程度とされます。
【週足 エリオット波動分析】 
1年8カ月ぶりに1ドル=160円を付けました(3/30高値は160.452円です)が、今後さらにドル高・円安が進むとはみていません。24年9月安値(139.565円)からの第2波リバウンドは終わりつつあり、第3波によるドル安・円高開始が近い、とみています。
 
週次MACDは、1月最終週に半年ぶり売りシグナル(S)を点灯させましたが、足元ではMACD線がシグナル線を上抜きましたが、ここでの買いシグナルは「ダマシ」になる公算が大きいとみています。
この2カ月間は、ドル/円の上値が切り上がる一方、MACDはそうなっていません。この弱気ダイヴァージェンスは、ドル/円の(大きな)下落が接近していることを暗示しています。
 
実際、まもなく1月に続き二番目の売りシグナルが点灯する可能性があります。
 
いまは(介入警戒感の他に)円を積極的に買う材料が見当たらず、円高のリスクはほとんど無視されるか、控えめにいっても軽視されています。このような市場の慢心と油断は、史上最大の「円安バブル」崩壊前夜にふさわしいでしょう。
 
【日足 エリオット波動分析】 
25年4月からのドル高・円安はⓦ-ⓧ-ⓨ-ⓧ-ⓩ「トリプル・ジグザグ」とみられます。
そのうち、151.994円(1/27)からを3番目のジグザグ=ⓩ波とカウントできます。ⓩ波のトップは、24年7月の161.938円と「ダブル・トップ」を形成するでしょう。
 
157.442円(3/19)を下回ると、1年続いたドル高・円安終了の第1シグナルが点灯します。
 
金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[138.360円]です。
投機筋の円売り持ち高は24年7月以来の大きさに (2026年4月7日時点)
IMM通貨先物市場において、投機筋(非商業部門)の円売り持ちは、前週の57.4億ドルから73.5億ドルへ拡大しました。円の売り持ち高は24年7月以来の大きさになりました。
 

[ドルインデックス(ドル指数)]


【エリオット波動分析】 
25年7月(96.377)からの(X)波は、時間が経つごとに高値と安値が広がる(三角)保ち合い相場=「エクスパンディング(拡大)・トライアングル」(A-B-C-D-E)の可能性が高い、とみています。

足元では50週MAを割り込む動きとなっています。今週末時点で50週MA(98.606)割れが確認されれば、3月31日に付けた高値(100.643) を以て(X)波が完了し、持続的なドル安トレンドがスタートした可能性が高まります。

そうなれば、ドル指数は年内にも95.551を明確に下回る展開になるでしょう。



エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。

宮田直彦

執筆者プロフィール

宮田直彦(ミヤタナオヒコ)

チーフ・テクニカルアナリスト、マネースクエアアカデミア学長

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