英雇用統計や米国株の動向に注目
2026/01/20 08:51
【ポイント】
・英雇用統計で市場のBOE金融政策見通しがどのように変化するか
・トランプ政権の対欧州追加関税を受けて米国株がどうなるか
・米連邦最高裁はトランプ関税の合法性について判断を示すか
(欧米市場レビュー)
19日、欧米時間の外為市場では米ドルや円が軟調に推移。一時ユーロ/円は184.099円、英ポンド/円は212.349円、ユーロ/米ドルは1.16434ドル、英ポンド/米ドルは1.34294ドルへと上昇し、米ドル/カナダドルは1.38587カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.28440シンガポールドルへと下落しました。米国がキング牧師の日の祝日で市場参加者が減少するなか、ポジション調整が中心とみられます。
(本日の相場見通し)
本日は、英国の25年9-11月雇用統計が発表されます(日本時間16:00)。その結果に英ポンドが反応しそうです。
雇用統計の市場予想は以下のとおり。( )は8-10月の実績です。
・失業率:5.1%(5.1%)
・就業者数(前月比):3.0万人増(1.6万人減)
・平均賃金(除くボーナス。前年比):4.5%(4.6%)
BOE(英中銀)は、前回25年12月の政策会合で0.25%の利下げを行うことを決定。政策金利を4.00%から3.75%へと引き下げました。0.25%利下げするとの決定は5対4の僅差で、4人が政策金利の据え置きを支持しました。
市場では、BOEは次回2月5日の会合で政策金利を据え置くとの見方が有力。ただ、6月までには追加利下げが行われるとの見方が優勢です。
英国の雇用統計が市場予想と比べて弱い結果になれば、BOEによる追加利下げ観測が高まるとみられます。その場合、英ポンド/円や英ポンド/米ドルは軟調に推移し、ユーロ/英ポンドは堅調に推移しそう。ユーロ/英ポンドは、90日移動平均線(20日時点で0.87333ポンド)が上値メドです。
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米国株の動向にも注目です。トランプ米大統領が17日に欧州の8カ国(※1)からの輸入品に追加関税を課すと表明したことで、欧州の主要な株価指数は19日に総じて下落(※2)しました。
(※1)デンマーク、英国、ドイツ、フランス、オランダ、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド
(※2)ユーロ・ストックス50は前営業日比1.72%安、英FTSE100は0.39%安、独DAXは1.34%安、仏CAC40は1.78%安
19日の米株式市場はキング牧師の日で休場だったため、米国株がトランプ大統領による追加関税に反応するのは本日になると考えられます。米国株が大きく下落するようなら、リスクオフ(リスク回避)が強まるかもしれません。その場合、豪ドル/円やNZドル/円など対円の通貨ペアが軟調に推移する可能性があります。
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米連邦最高裁は米東部時間20日に現在審理中の訴訟について判決を出す予定です。連邦最高裁は、どの訴訟案件についての判決を出すか明らかにしていません。仮にトランプ政権がIEEPA(国際緊急経済権限法)に基づいて発動した関税(※)の合法性をめぐる訴訟の判決が出れば、市場が反応しそうです。
※「相互関税」と「フェンタニル関税(合成麻薬フェンタニルの米国への流入を理由としたカナダやメキシコ、中国に対する追加関税)」
なお、グリアUSTR(米通商代表部)代表は19日付の米ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで、連邦最高裁が相互関税などを違法とした場合「政権は翌日から他の関税に切り替える作業を開始する」と述べました。
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