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英・ノルウェー・メキシコの中銀会合に注目!

2025/11/06 09:08

【ポイント】
・英中銀会合⇒先行きの利下げ観測が高まるか
・ノルウェー中銀会合⇒政策金利は当面据え置きとの観測が高まるか
・メキシコ中銀会合⇒政策メンバーの投票行動、金融政策に関する文言が変化するか

(欧米市場レビュー)

5日、欧米時間の外為市場ではが堅調に推移。一時米ドル/円は154.308円、ユーロ/円は177.709円、英ポンド/円は201.179円、豪ドル/円は100.329円へと上昇しました。米国の主要な株価指数が堅調に推移するなか、リスクオフ(リスク回避)が後退したことが円の重石となりました。

米国の10月ADP雇用統計は前月比4.2万人増と、市場予想の2.8万人増を上振れ。10月ISM非製造業景況指数も52.4と、市場予想の50.8を上回りました。米ドル/円は、堅調な米経済指標の結果も上昇要因となりました。

リクスバンク(スウェーデン中銀)は政策金利を1.75%に据え置くことを決定。声明では、リクスバンクの政策金利は当面据え置かれる可能性が示されました。

※詳しくは、本日の『ファンダメ・ポイント』[スウェーデン中銀は据え置き、「クローナは先行きにいくらか強含む・・」]をご覧ください。

(本日の相場見通し)

本日は、BOE(英中銀)ノルゲバンク(ノルウェー中銀)BOM(メキシコ中銀)の政策会合が開かれます。それらの結果に市場が反応しそうです。

<BOE>日本時間21時に結果判明。21時30分からベイリー総裁が会見。
BOEは24年8月以降0.25%の利下げを5回実施しており、現在の政策金利は4.00%です。

市場では、本日の会合で政策金利は据え置かれると予想されています。BOEの声明会合における政策メンバーの投票行動ベイリー総裁の会見にも注目です。投票行動については、前回9月18日の会合では9人の政策メンバーのうち7人が据え置きに賛成し、ディングラ委員とテイラー委員が0.25%利下げするよう主張しました。

本日の会合で利下げを主張するメンバーが前回から増えるなどして、次回12月会合以降のBOEの追加利下げ観測が高まる場合、英ポンドが軟調に推移しそう。ユーロ/英ポンドには上昇圧力が加わると考えられます。

※ユーロ/英ポンドのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[ユーロ/英ポンド、BOE会合が相場動意となりそう]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

<ノルゲバンク>日本時間18時に結果判明。18時30分からバーチェ総裁が会見。
ノルゲバンクは25年6月と9月にそれぞれ0.25%の利下げを実施しました。現在の政策金利は4.00%です。

ノルゲバンクは本日の会合で政策金利を据え置くと市場は予想しています。そのとおりの結果になれば、ノルゲバンクの声明やバーチェ総裁の会見が材料になりそうです。

市場では、ノルゲバンクの政策金利は今後もしばらくの間、政策金利を据え置かれるとの観測があります。声明やバーチェ総裁の会見がその観測を高める内容になれば、ノルウェークローネにとってのプラス材料になりそうです。

<BOM>日本時間7日午前4時に結果判明。総裁会見なし。
BOMは24年3月に利下げを開始し、前回25年9月会合まで11回(24年8月以降は10会合連続)合計3.75%の利下げを実施。現在の政策金利は7.50%です。

BOMは本日の会合で前回と同じく0.25%の利下げを行うと市場は予想しています。そのとおりの結果になれば、BOMの声明が材料になりそうです。

声明においては、5人の政策メンバーの投票行動や、先行きの金融政策に関する文言に特に注目。前回会合では、4人が0.25%の利下げに賛成し、ヒース副総裁は政策金利の据え置きを主張しました。先行きの金融政策については「政策金利のさらなる調整を検討する」とされました。

メキシコのコアインフレ率(CPIコア)は、9月まで5カ月連続でBOMのインフレ目標の許容レンジ(2~4%)を上回っています。仮に声明で今後利下げのいったん停止もあり得ることが示されれば、本日の会合で0.25%の利下げが行われたとしても、メキシコペソは底堅く推移する可能性があります。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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