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【株価指数】AIに関する思惑が錯そう!?

2026/10/19 08:29

【ポイント】
・AIに関する懸念が強まって株価の重石に
・米経済指標は強めながら、長期金利の低下が株価を下支え
・日米中銀は据え置き見通しで、長期金利一段低下も?
・エヌビディア会長の演説にも注目

(先週のレビュー)

主要株価指数は総じて軟調でした。AIの将来に対する疑念から半導体関連やハイテク株を中心に下落。日経平均、S&P500、ナスダック100は15日に大きく下落。AIや半導体関連株の比重が大きくないNYダウは揉み合いでした。SOX(フィラデルフィア半導体株指数)は16日まで8営業日連続で下落しました。その一方で、米国から欧州への資金シフトがみられ、欧州株が総じて堅調。エネルギー株のウェイトが大きい英FTSE100は原油高も好感して、終値で最高だった26年2月27日の水準に接近しました。

AI関連では、データセンターをAI関連企業に貸し出すクラウド事業のコアウィーブの社債が急落し、信用不安が台頭しました。韓国の半導体メモリー大手のSKハイ二ックスの株価は6月の高値から6割近く下落しました。半導体大手のTSMC(台湾積体電路製造)やオランダのASMLの決算は良好でしたが、AIに関する懸念を緩和することはできなかったようです。

WTI原油先物価格は、10月上旬に一時90ドル割れとなりましたが、その後上昇基調となりました。16日には101.41ドルと9月中旬以来となる100ドル台で週を終えました。イエメンの親イラン武装組織フーシ派によるサウジアラビア攻撃などで中東情勢が一段と緊迫化したためです。

米国の9月CPI(消費者物価指数)やPPI(生産者物価指数)、小売売上高などはいずれも市場予想に比べて上振れし、景気の堅調やインフレ圧力の高さを示唆しました。それでも、FRBによる利上げ期待は高まらず、長期金利(10年物国債利回り)はむしろ低下しました。AIに対する懸念からいずれ景気に大きな下押し圧力が加わるとの観測が台頭したためでした。また、長期金利の低下が株価を下支えする面もあったようです。


(今週の相場材料)

今週(10/19- )もAIに関する思惑が錯綜(そう)しそう。コアウィーブの社債(6年物表面利率9.625%)の利回りは先週14日に15.59%まで上昇した後に低下。それでも、15%台で週を終えており、信用不安が拡大・深刻化しないか、今後の展開に要注意でしょう。

米FRBのウォーシュ議長は16日、IMF(国際通貨基金)のイベントで発言し、物価安定の重要性を改めて強調しました。ただ、27-28日のFOMCで利上げする意向かどうかには言及しませんでした。FRBは17日から目先の金融政策について発言しない「ブラックアウト期間」に入りました。市場はFOMCで政策金利が据え置かれる可能性が高いとみており、今週は大きな米経済指標はないため、その見方に変化はなさそうです。

日銀の植田総裁は同じく16日、基調的なインフレ率は「概ね2%に近い」との認識を示し、「それ以上上がることは容認できない」と述べました。ただし、市場は29-30日の金融政策決定会合で政策金利が据え置かれるのはほぼ確実とみています。23日に9月の全国CPIが発表されますが、よほどのことがない限り据え置き見通しは変わらないでしょう。

日米ともに長期金利は10月上旬のピークから低下基調にあり、一段と低下するならば、株価のプラス要因となりそうです。

企業決算では、ネットフリックス(20日)、テスラ、メタ、IBM(21日)、英バークレイズ(22日)など。21日にはエヌビディアのファンCEOが同社の国際カンファレンス(ベルリン)で基調演説を行い、AIの将来について語る予定です。
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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