米PCEデフレーターやADP雇用統計、豪CPIが相場材料になりそう
2026/09/30 09:15
【ポイント】
・米PCEデフレーターなどで市場のFRB金融政策見通しがどのように変化するか
・豪CPIでRBAの追加利上げ観測が再び強まるか
(欧米市場レビュー)
29日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移し、ユーロ/米ドルは一時1.13099ドルへと下落して25年5月以来1年4カ月ぶりの安値を記録。また、一時米ドル/円は157.668円、米ドル/カナダドルは1.41973カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.27909シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.13099ドル、英ポンド/米ドルは1.32026ドル、豪ドル/米ドルは0.69641米ドルへと下落しました。
米国の長期金利(10年物国債利回り)が上昇したことが、米ドル高要因となりました。米長期金利は29日に一時5.29%と、07年6月以来19年3カ月ぶりの高水準をつけました(NY市場は5.23%で終了)。
ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは一時1.03980スウェーデンクローナへと下落。原油価格が軟調に推移したことが、ノルウェークローネにとってのマイナス材料となりました。WTI原油先物の中心限月11月物は29日、前日比3.22ドル安(-3.5%)の1バレル=89.38ドルで取引を終えました。
(本日の相場見通し)
米国の8月PCE(個人消費支出)デフレーターや9月ADP雇用統計が本日発表されます(それぞれ日本時間21:30と21:15)。それらの結果に市場が反応しそうです。
PCEデフレーターの市場予想は、総合が前年比3.7%、食品やエネルギー除いたコアが同3.3%。上昇率はいずれも前月と同じになるとみられています。ADP雇用統計は前月比7.4万人増と、雇用の伸びは前月の3.8万人から高まると予想されています。
CMEのFedWatchツールに基づくと、29日時点で市場が織り込むFRBが次回10月27-28日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げを行う確率は約5割。利上げ確率は前日の約7割から低下しました。利上げ観測が後退した要因として、米国の8月JOLTS(労働動態調査)や9月消費者信頼感指数がいずれも市場予想を下回ったことや、ウィリアムズNY連銀総裁が「追加利上げを急ぐ必要はない」との認識を示したことが挙げられます。
本日発表のPCEデフレーターやADP雇用統計が市場予想を上回る結果になれば、追加利上げ観測が再び強まると考えられます。その場合、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルには上昇圧力が、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルには下落圧力が加わりそう。米ドル/カナダドルは、1.42449カナダドル(6月24日と25日高値)が目先の上値メドです。
※米ドル/シンガポールドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[ドルシンガ、もう一段の上値トライとなるか]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
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豪州の8月CPI(消費者物価指数)が発表されます(日本時間10:30)。CPIの市場予想は、総合が前年比4.1%、コアインフレ率のトリム平均値が同3.6%。総合の上昇率は前月の3.5%から加速し、トリム平均値は前月と同じになるとみられています。RBA(豪中銀)のインフレ目標は2~3%です。
RBAは9月28-29日の政策会合で0.25%の利上げを実施し、政策金利を4.35%から4.60%へと引き上げることを決定。RBAの声明やブロック総裁の会見では、必要なら追加利上げを行うとの姿勢が示されました。ただ、今回の会合では政策金利を据え置くことも検討されたほか、ブロック総裁が「インフレ率が下がれば、これ以上の利上げは不要になる可能性もある」などと発言し、それらを受けて市場ではRBAによる追加利上げ観測が後退しました。
※RBA会合の結果については、29日の『デイリーフラッシュ』[【PM】RBAは0.25%の利上げ決定! 総裁会見で豪ドルが軟化]にて解説していますので、ご覧ください。
本日発表のCPIが市場予想を上回る結果になれば、追加利上げ観測が再び強まるとともに、豪ドル/円や豪ドル/NZドルが堅調に推移する可能性があります。
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