トルコ中銀は政策金利の据え置きを決定、早ければ10月に利下げ!?
2026/09/11 09:25
【ポイント】
・米CPIで市場のFRB利上げ観測がさらに強まるか
・原油価格が一段と上昇するか
・13日にスウェーデン総選挙、選挙の結果次第では14日に窓開けする可能性も
(欧米市場レビュー)
10日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移。一時米ドル/円は154.619円、米ドル/カナダドルは1.38348カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.26787シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.15916ドル、英ポンド/米ドルは1.34917ドル、豪ドル/米ドルは0.71540米ドルへと下落しました。米国の長期金利(10年物国債利回り)が上昇し、また同国の8月PPI(生産者物価指数)が前年比5.4%と市場予想の5.3%を上回ったことが、米ドルにとってプラスになりました。
ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは一時1.04384スウェーデンクローナへと上昇し、23年9月以来3年ぶりの高値を記録。原油価格が上昇したことが、ノルウェークローネにとってのプラス材料となりました。
ECB(欧州中銀)は0.25%の利上げを行うことを決定。中銀預金金利を2.25%へ、主要リファイナンス金利を2.40%から2.65%へ、限界貸出金利を2.90%へとそれぞれ引き上げました。
※ECB理事会について詳しくは、本日の『ファンダメ・ポイント』[ECBは利上げ、年内連続利上げも⁉]をご覧ください。
TCMB(トルコ中銀)は政策金利を37.00%に据え置くことを決定(*詳細は後述)。TCMB会合の結果に対してトルコリラに大きな反応はみられませんでした。
(本日の相場見通し)
米国の8月CPI(消費者物価指数)が本日発表されます(日本時間21:30)。
CPIの市場予想は、総合が前年比3.4%、食品やエネルギーを除いたコアが同2.4%。上昇率は、総合が前月と同じとなり、コアは前月の2.5%から鈍化するとみられています。
FRB(米連邦準備制度理事会)は9月15-16日にFOMC(米連邦公開市場委員会)を開催します。市場ではそこで0.25%の利上げが決定されるとの見方が優勢。CMEのFedWatchツールに基づくと、10日時点で市場が織り込む利上げ確率は約7割です。
CPIが市場予想を上回る結果になれば、利上げ観測は一段と強まると考えられます。その場合、米ドル/円や米ドル/カナダドルには上昇圧力が、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルには下落圧力が加わりそうです。
※米ドル/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[注目の米8月CPI!米ドル/円の動向は?]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
***
WTI原油先物の中心限月10月物は10日、前日比6.43ドル高(6.7%)の1バレル=102.48ドルで終了。一時103.06ドルへと上昇し、中心限月として5月中旬以来の高値をつけました。イエメンの親イラン武装組織フーシ派は10日、同国南西部の港湾都市モカを制圧。モカは紅海の出入り口のバベルマンデブ海峡に近いため、ホルムズ海峡だけでなく紅海経由の原油輸送にも支障が出る可能性があるとの見方から、原油価格に対して上昇圧力が加わりました。
原油価格の上昇は、ノルウェークローネやカナダドル、メキシコペソにとってプラスと考えられます。原油価格が一段と上昇した場合には、それらの通貨は堅調に推移しそうです。
***
スウェーデンでは13日に総選挙が実施されます。調査会社ノバスが9月6-8日に行った世論調査で、クリステション首相が率いる穏健党を中心とする連立与党の支持率は48.1%、野党連合は50.7%となっており、4年ぶりに政権が交代する可能性があるようです。
総選挙の結果次第では、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは14日(月)に窓開け(金曜日の終値と月曜日の始値に著しい差が生じること)が発生する可能性があります。
*******
TCMB(トルコ中銀)は10日に政策会合を開き、政策金利を37.00%に据え置くことを決定しました。TCMBが政策金利を据え置いたのは5会合連続です。
声明における先行きの金融政策に関する文言は、これまでと同じ。以下の方針が改めて示されました。
・物価安定が達成されるまで引き締め的な金融政策スタンスを維持する
・実際のインフレ率やインフレ期待、およびそれらの基調を踏まえ、中間目標に沿ったディスインフレの道筋に必要な引き締め度合いを確保するように政策金利を決定する
・金融政策の決定は、インフレ見通しを重視しつつ会合ごとに慎重に行う
・インフレ見通しが顕著かつ持続的に悪化した場合、金融政策スタンスを引き締める
声明におけるトルコのインフレや景気に関する部分をみると、TCMBは早ければ次回10月22日の会合で利下げを行うかもしれません。
声明では「地政学的な動向に伴うエネルギー価格の高止まりが、インフレ見通しに対する上振れリスクとなっている」とされました。一方で、「月ごとの変動はあるものの、最近のインフレ統計や先行指標は、インフレの基調が鈍化していることを示唆している」との認識が示され、新たに「経済活動に関するデータのほか、供給ショックが国内物価に及ぼす影響が限定的であることも内需の弱さを裏付けている」が加わりました。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
- 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
- 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
