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円が急伸し米ドル/円は一時158円近辺へと下落、BOCは政策金利据え置き

2026/09/03 09:17

【ポイント】
・市場では当局がレートチェックを行ったとの観測も
・BOC(カナダ中銀)はタカ派的な据え置き!? 市場では同中銀による利上げ観測が強まる
・米ISM非製造業景況指数やFOMC参加者の発言でFRB金融政策見通しが変化するか

(欧米市場レビュー)

2日、欧米時間の外為市場ではが急伸し、一時米ドル/円は158.098円、ユーロ/円は183.606円、豪ドル/円は113.404円、メキシコペソ/円は9.304円へと下落しました。円買いにつながるような大きな材料はなく、市場では日本か米国の当局が為替介入の準備ともされるレートチェックを行ったとの観測があります。

カナダドルも対円を除いて堅調。米ドル/カナダドルは一時1.38337カナダドルへと下落しました。BOC(カナダ中銀)の声明やマックレム総裁の会見を受け、同中銀による利上げ観測が市場で強まったことが、カナダドルにとってプラスになりました(*詳細については後述)。

NZドルは軟調。一時NZドル/円は92.348円、NZドル/米ドルは0.57996米ドルへと下落し、豪ドル/NZドルは1.22808NZドルへと上昇しました。RBNZ(NZ中銀)は0.25%の利上げを行うことを決定したものの、同中銀の政策金利見通しなどを受けて追加利上げ観測が市場で後退したことが、NZドルに対する下押し圧力となりました。

※詳しくは、2日の『デイリーフラッシュ』[【PM】RBNZ会合の結果を受けてNZドルが急落]をご覧ください。

(本日の相場見通し)

米国の8月ISM非製造業景況指数が本日発表されます。ISM非製造業景況指数の市場予想は54.1と前月と同じとなり、業況判断の分かれ目である50を引き続き上回るとみられています。市場予想からかい離する結果になれば、相場材料になる可能性があります。

本日はまた、ウォラーFRB(米連邦準備制度理事会)理事がメディアインタビューを受け、ハマック・クリーブランド連銀総裁グールズビー・シカゴ連銀総裁はイベントであいさつする予定です。

ウォラー理事らがFRBの先行きの金融政策について新たな手掛かりを提供するかどうかに注目。手掛かりが提供されれば、市場が反応しそうです。

ハマック総裁は8月28日のブルームバーグテレビのインタビューで「金融環境は抑制的ではない」との認識を示しました。「(米国の)インフレ率は26年末時点で3%前後となり、(2%の)目標は達成できないだろう」と述べ、「FRBは利上げに動く時だ。利上げを待つと痛みを招く」などと語りました。政策金利を3.50~3.75%に据え置くことを決定した前回7月28-29日のFOMC(米連邦公開市場委員会)において、ハマック総裁は0.25%の利上げを行うように求めて反対票を投じました。

グールズビー総裁は同日、米CNBCのインタビューで「インフレ率は予想以上に高止まりしている」とし、「現時点でインフレへの対応がFRBの重要な課題であるとするウォーシュFRB議長の見解に同意する」と述べました。グールズビー総裁は26年のFOMCで投票権を持っていませんが、「7月のFOMCで政策金利を据え置くことに問題はなかった」と語りました。

CMEのFedWatchツールによると、2日時点で市場が織り込むFRBが次回9月15-16日のFOMCで利上げを行う確率は約6です。

ISM製造業景況指数が市場予想を上回る結果になる、あるいはウォラー理事などの発言によってFRBによる利上げ観測が強まれば、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルは堅調に推移し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルは軟調に推移しそうです。

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BOC(カナダ中銀)は2日に政策会合を開き、政策金利を2.25%に据え置くことを決定しました。政策金利の据え置きは7会合連続です。

今回はタカ派的な据え置きと言えそう。市場ではBOCによる利上げ観測が強まりました。

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BOCの声明では、これまでの「現在の政策金利(の水準)は、景気回復を持続し、インフレ率を目標の2%に戻すのに適切だ」が削除されました。

声明はまた、「インフレの上振れリスクが高まっている」と指摘。マックレムBOC総裁は会合後の会見で「中東で続いている紛争によってエネルギー価格の高止まりが長期化しているため」と説明しました。

BOCは前回7月15日会合時、インフレについて「戦争に関連するコスト(上昇)圧力は依然として一部の消費者物価に影響を与えているものの、経済のスラック(需給の緩み)が続いていることによる他の物価への下方圧力によって相殺されている」との認識を示していました。

マックレム総裁は会見で、「(カナダの)インフレ率は高すぎる」と述べ、「必要に応じて金融政策を調整する用意がある」と強調。インフレ率上昇への許容度は限られているとし、「インフレ率が高止まりすると判断すれば、複数回の利上げが必要になる可能性がある」と語りました。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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