マネースクエア マーケット情報

米カナダの貿易摩擦が激化、カナダドルが軟調

2026/08/25 09:10

【ポイント】
・トランプ大統領は24日、カナダ製の自動車などに50%の関税を課すと表明
・新たな関税措置へのカナダの対応は?
・バーキン総裁の講演でFRBの先行きの金融政策について新たな手掛かりが提供されるか

(欧米市場レビュー)

24日、欧米時間の外為市場ではカナダドルが軟調に推移。一時カナダドル/円は114.788円へと下落し、米ドル/カナダドルは1.38556カナダドルへと上昇しました。米国とカナダの貿易摩擦が激化していることが、カナダドルへの下押し圧力となりました。

トランプ米政権は22日、新たにカナダからの輸入品の一部を対象(約200億米ドル相当)に50%の追加関税を発動。それを受けてカナダのカーニー首相は同日、報復関税を9月8日に発動すると表明しました。

さらにトランプ大統領は24日、自身のSNSに「カナダは長年にわたって米国から不当な搾取を続けてきた」と主張し、「27年1月1日、(カナダから輸入する)すべての自動車やトラック、自動車部品、鉄鋼に対する関税を50%に引き上げる」と投稿しました。

カナダ製の自動車に対する米国の追加関税は現在25%。USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)の原産地規則を満たしていれば、車両価格全体ではなく、米国製以外の部品・原材料の価値に対してのみ25%の追加関税が課されます。

(本日の相場見通し)

上述のとおり、トランプ大統領は24日にカナダ製の自動車などに対して関税を課すと表明しました。トランプ大統領による新たな関税措置へのカナダ側の対応が注目されます。

カナダがさらなる報復関税を発表して両国の貿易摩擦がさらに激化するようであれば、カナダドルには一段の下押し圧力が加わる可能性があります。

***

米国の8月消費者信頼感指数7月新築住宅販売件数が本日発表されます。市場予想は消費者信頼感指数が90.2、新築住宅販売件数が年率換算62.0万件。前者は前月の90.8から低下し、後者は前月の62.8万件から減少するとみられています。

本日はまた、バーキン・リッチモンド連銀総裁が米経済について講演する予定です。

バーキン総裁は13日、「インフレ率を目標の2%に戻すためにFRB(米連邦準備制度理事会)が利上げを行う必要があるかどうかは依然として不透明だ」、「FRBは5年以上にわたってインフレ目標を達成できていないが、総合インフレ率が低下し続ければ、インフレ期待を抑制した状態に維持できる」、「労働市場はデータが示すほど堅調ではなく、ぜい弱だと見ている」などと述べました。

本日のバーキン総裁の講演では、FRBの先行きの金融政策について新たな手掛かりが提供されるかどうかに注目です。

消費者信頼感指数や新築住宅販売件数が市場予想を下回る結果になる、あるいはバーキン総裁の講演がFRBによる利上げ観測を後退させるような内容になれば、米ドルにとってのマイナス材料になりそう。その場合、米ドル/円や米ドル/シンガポールドルは軟調に推移し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドル、NZドル/米ドルは堅調に推移すると考えられます。米ドル/シンガポールドルは、1月28日安値の1.25878シンガポールドルが下値メドです。

※NZドル/米ドルのテクニカル分析については、本日の『テクニカル・ポイント』[NZドル/米ドル、上昇バンドウォーク継続となるか]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

  • 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
  • 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
  • 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
  • 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
topへ