マネースクエア マーケット情報

米ドルが引き続き堅調、原油価格が下落

2026/06/25 08:59

【ポイント】
・PCEデフレーターなどで市場のFRB利上げ観測が一段と強まるか
・本邦当局による為替介入があるかどうか
・原油価格が一段と下落すれば、産油国通貨にとってマイナスになりそう
・メキシコ中銀の「政策金利を維持することが適切」との見解が変化するか

(欧米市場レビュー)

24日、欧米時間の外為市場では米ドルが引き続き堅調に推移。一時米ドル/円は161.798円、米ドル/カナダドルは1.42449カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.29899シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.13231ドル、豪ドル/米ドルは0.68820米ドル、NZドル/米ドルは0.56293米ドルへと下落。米ドル/カナダドルは25年4月以来、米ドル/シンガポールドルは25年11月以来の高値をつけ、ユーロ/米ドルは25年5月以来、NZドル/米ドルは25年11月以来の安値を記録しました。

17日のFOMC(米連邦公開市場委員会)がタカ派的な内容だったことを受け、市場ではFRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ観測が強まっており、そのことが引き続き米ドル高要因となりました。

※FOMCについて詳しくは、18日の『ファンダメ・ポイント』[米FOMCは据え置き、フォワードガイダンスなし!]をご覧ください。

(本日の相場見通し)

CMEのFedWatchツールに基づくと、市場ではFRBは次々回9月のFOMCで利上げを行うとの見方が優勢です。24日時点で同ツールが織り込むFRBの利上げ確率は次回7月28-29日のFOMCで約34%、9月までで約65%、10月までで約75%です。

米国の5月PCE(個人消費支出)デフレーター先週分の新規失業保険申請件数が本日発表されます(いずれも日本時間21:30)。

市場予想は、PCEデフレーターが前年比4.1%、変動の激しい食品やエネルギーを除いたPCEコアデフレーターが同3.4%、新規失業保険申請件数が22.5万件。PCEデフレーターとPCEコアデフレーターはいずれも前月(それぞれ3.8%と3.3%)から上昇率が高まり、FRBの目標である2%を一段と上振れるとみられています。

PCEコアデフレーターなどが市場予想と比べて強い結果になれば、FRBの利上げ観測が一段と強まるとともに、米ドル高がさらに進行しそうです。

***

米ドル/は24年7月高値の161.938円に接近しており、その水準を超えれば86年12月以来およそ40年ぶりの高値水準となります。

片山財務相は23日、足もとの対米ドルでの円安について「必要であれば断固たる措置を取るという日米間の合意に全く揺るぎはない」と発言。木原官房長官は24日、「必要に応じて、いつでも適切に対応する」と述べました。

本邦当局が実際に為替介入(米ドル売り・円買い介入)に踏み切るのかどうかに注目です。為替介入があれば米ドル/は大きく下落するとみられ、その場合には豪ドル/円やNZドル/円など対円の通貨ペアも米ドル/円に引きずられるとみられます。

***

原油価格が下落しています。WTI原油先物の中心限月8月物は24日、前日比2.87ドル安(-3.9%)の1バレル=70.34ドルで取引を終了。一時69.63ドルと、中心限月として3月2日以来の安値をつけました。ライト米エネルギー長官が「ホルムズ海峡を通過する原油の流れはイラン戦争が始まる前の水準にほぼ戻っている」と述べたことで、原油の供給をめぐる懸念が後退し、WTI原油先物の下落要因となりました。

原油価格(WTI原油先物や北海ブレント先物)が一段と下落した場合、ノルウェークローネやカナダドルなど産油国の通貨にとってマイナスになりそう。ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは、6月19日安値の0.98185スウェーデンクローナに向かって下落する可能性があります。

***

BOM(メキシコ中銀)の政策会合が本日開かれます。会合の結果は日本時間26日午前4時に判明し、BOMの場合、会合後に総裁会見は通常行われません。

BOMは24年3月に利下げを開始し、前回26年5月7日の会合まで15回合計4.75%の利下げを実施。現在の政策金利は6.50%です。

BOMは前回会合の声明で「利下げサイクルを終了することが適切だ」と表明しており、本日の会合で政策金利は据え置かれそうです。

そのとおりの結果になった場合、BOMの声明が相場材料になる可能性があります。前回会合の声明では、今後の金融政策運営について「政策金利を(現行水準に)維持することが適切だと見込んでいる」とされました。その見解に変化がみられれば、メキシコペソが反応しそうです。

※BOM会合については、24日収録の『M2TV 資源・新興国マーケットView』[メキシコペソ 中銀会合とUSMCAに要注目!]にて解説していますので、ご覧ください。

※メキシコペソ/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[メキシコペソ/円、BOM会合&声明文が相場動意となるか]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

  • 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
  • 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
  • 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
  • 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
topへ