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ユーロ/米ドルと金融政策見通し

2026/06/10 08:15

【ポイント】
・ユーロ/米ドルと独米短期金利差に強い相関
・短期金利は金融政策の見通しを強く反映
・ECB理事会や米FOMCの結果を受けて、金融政策見通しがどう変化するか

ユーロ/米ドル独米短期金利差に強い相関があることが知られています(独=ドイツの短期金利はユーロ圏の代表)。また、短期金利(2年物国債利回り)は市場の金融政策見通しを強く反映します。11日にECB理事会の結果が、17日には米FOMCの結果がそれぞれ判明するので、改めて考察してみましょう。

ユーロドルと短期金利差

25年はユーロ/米ドルが先に上昇し、短期金利差がそれに追いついた格好になっています。とりわけ、25年前半は「トランプ大統領の就任⇒報復関税連発(4月2日解放の日など)」により、金融政策とはあまり関係なく、米ドルが市場の信認を失った局面と考えられるでしょう。

もっとも、ECBが25年6月に政策金利(中銀預金金利)を2.00%まで引き下げた前後で、打ち止め感が広がったことで、ドイツの短期金利は底打ちとなりました。一方で、米FRBの利下げ観測が根強くあったことで米短期金利はジリジリと低下。25年後半~26年2月までは短期金利差(ドイツ-米国)はマイナス幅が縮小しました。

ドイツと米国の短期金利

26年2月末に始まったイラン戦争を契機に原油価格が高騰、インフレ圧力が強まったことで、いずれの短期金利も上昇に転じましたが、米短期金利の上昇幅が大きかったことで、短期金利差のマイナス幅が拡大してユーロ/米ドルに下落圧力が加わっていると解釈できます。

9日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場は11日のECB理事会での利上げを確実視しており(0.25%幅、以下同じ)、1回飛ばして9月理事会で追加利上げ、さらに1回飛ばして12月理事会でもさらなる利上げをほぼ確実視しています。

一方、同じくOISに基づけば、市場はFRBが26年末までに1回利上げするのがほぼ確実とみており、27年4月までで追加利上げを五分五分とみています。

ECB理事会やFOMCの結果を受けて、市場の観測がどう変化するか。まずは11日のECB理事会の結果、そしてラガルド総裁の記者会見に要注目でしょう。
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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