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米ドルが堅調、米ドル/円は4月30日以来の高値を更新

2026/06/08 09:00

【ポイント】
・米国の雇用統計を受けて市場ではFRBの利上げ観測が強まる
・中東情勢がどうなるか
・本邦当局の対米ドルでの円安への対応は?

(欧米市場レビュー)

5日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移。一時米ドル/円は160.298円、米ドル/カナダドルは1.39463カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.29089シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.15133ドル、英ポンド/米ドルは1.33307ドル、豪ドル/米ドルは0.70356米ドルへと下落。米ドル/円は、本邦当局による為替介入(米ドル売り・円買い介入)が実施されたとみられる4月30日以来の高値を更新しました。米国の5月雇用統計が堅調な結果となり、そのことが米ドル高材料になりました。

※米雇用統計については、6日の『ファンダメ・ポイント』[5月米雇用統計は堅調、利下げはますます困難に⁉]にて解説していますので、ご覧ください。

カナダの5月雇用統計は失業率が6.6%、雇用者数が前月比8.78万人増と、いずれも市場予想(それぞれ6.9%と1.00万人増)と比べて強い結果でした。ただ、市場では同時刻に発表された米国の雇用統計の結果がより強く意識されたようです。

(本日の相場見通し)

米国の5月雇用統計の結果を受け、市場ではFRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ観測が一段と強まりました。CMEのFedWatchツールに基づけば、市場が5日時点で織り込むFRBが12月末までに利上げを行う確率は7。前日の4日時点の利上げ確率は5でした。

本日は米国の主な経済指標の発表は予定されていません。5日に発表された米国の5月雇用統計の堅調な結果が市場で引き続き意識されて、米ドルが堅調に推移する可能性があります。米ドル/カナダドル米ドル/シンガポールドルの目先の上値として、それぞれ大台で心理的節目の1.40000カナダドル1.30000シンガポールドルが挙げられます。

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中東情勢を注視する必要がありそうです。

イスラエル軍は7日、レバノンの首都ベイルート郊外のヒズボラ(レバノンの親イラン武装組織)の司令部を攻撃。イランはその報復としてイスラエルに向けてミサイルを発射しました。イランがイスラエルにミサイル攻撃を行ったのは、4月上旬に米国とイランが停戦で合意して以降初めてです。

イラン革命防衛隊は7日、ミサイル攻撃について「停戦合意違反に対する警告だ」とし、「今後も違反が続くようなら範囲を広げて対応する」と表明しました。

米ニュースサイトのアクシオスは、トランプ米大統領はイスラエルのネタニヤフ首相に反撃をしないように求める考えだと報じました。

中東情勢が一段と緊迫化すれば、安全資産とされる米ドルが堅調に推移し、原油価格には上昇圧力が加わると考えられます。原油価格が上昇した場合、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは上値を試す展開になりそうです。

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片山財務相は5日の閣議後の会見で、米ドル/円が160円近辺で推移していることへのコメントを求められると、「具体的なコメントは差し控える」とし、「必要に応じていつでも適切に対応する」と改めて述べました。

本邦当局の対米ドルでの円安への対応に引き続き注目です。本邦当局による為替介入(米ドル売り・円買い介入)が再度実施される、あるいはその準備ともされるレートチェックがあれば、米ドル/が大きく下落しそう。その場合、ユーロ/円や豪ドル/円などは米ドル/円に引きずられると考えられます。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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