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エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※5月26日更新

2026/05/26 10:30

宮田レポート(短期アップデート) 260526_miyata.pdf

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YouTube エリオットView 5月25日[逆金融相場へ?超長期金利は一段と上昇か]


[日経平均・TOPIX]
【当面の想定レンジ】 (日経平均) 50,600~67,000円
                                    (TOPIX) 3400~4000
[NYダウ・S&P500] 
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 45,000~51,500ドル
           (S&P500) 6300~7700
[ナスダック100]
【当面の想定レンジ】 (ナスダック100) 23,500~30,000
                                   (ナスダック総合) 20,700~27,000
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 140.000~160.000円

[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 95.000~100.650



[日経平均・TOPIX]


【週足 エリオット波動分析】
日経平均はプライマリー第➂波の最終盤にあります。

2020年3月以来の上昇チャネル上限(今週59,274円)を週末値で下回ると、最終上昇波の「スローオーバー」が確認され、上昇第➂波の終了及び、調整第➃波の開始が示唆されます。

3月末からの週次サイクル(※)は、弱気型「レフト・トランスレーション(右肩下がり)」になるとみられ、サイクルの前半で天井を付けることになるでしょう。

高値示現後は、年末~来年3月のサイクル終点に向け株価は下落基調を辿るでしょう。

(※)週次サイクル期間(2020年以降の補正後)は45週±8週(37週~53週)。サイクルの高値から安値まで、下げ率は10%~26%(平均17%)。


[TOPIX]
5月25日に2月高値を上回り、3カ月ぶりに最高値を更新しました。これで日経平均との「未確認」は解消されましたが、それを以て強気に転換する、ということにはなりません。

この日の売買代金(10兆536億円)は5月14日の12兆376億円(過去最高)より低いものにとどまりました。TOPIXは1.29%高ながら東証プライム市場の59%が下落し、物色の偏重は相変わらずです(物色の偏りは強気相場の最終盤の特長)。

修正後の波動カウントとしては、3月安値から(5)波-5波というもので、それは「エンディング・ダイアゴナル」を形成しています。3764(5/20安値)からの上昇はマルv波とみられ、もしそうなら、まもなくプライマリー➂波は終わるでしょう。3764を割るとトレンド下方転換が示唆されます。

ひとたびプライマリー➃波に入ると、その調整規模はプライマリー➀波(2018年1月~20年3月)の下げ率(37.2%)と同等か、それ以上の大きさになるでしょう。

[日経平均]
5月25日に初の6万5000円台を付け、TOPIXは2月高値を上回りました。もっとも、この日の上昇分(1819円)の1070円は上位寄与5銘柄によるもので(占有率59%)、物色は極端に偏っています。

3月末からこれまで2カ月近くが経過しました。TOPIXは2カ月前とほぼ同じ水準にとどまっていますが、日経平均は10%上昇しています。これを受けNT倍率は、5月25日に16.52倍と空前の水準に上昇しました。5年平均(14.29倍)からのかい離は15.6%に広がっています。NT倍率は上がり過ぎの状況といえ、そのピークアウトと低下はいつ起きてもおかしくないでしょう。

50,558円(3/31安値)からのマイナー級第5波中、マイニュート級マルv波が59,292円(5/20安値)から展開中とみられます。63,799円(5/14高値)を終値で割ると、それは天井打ちの最初のサインです。

[予想PER別の日経平均水準]
5月25日の日経平均予想PERは17.81倍、予想EPSは3658円と過去最高を更新しました。


裁定買い残と信用買い残] (5月15日時点)



[NYダウ・S&P500] 

【NYダウ30週足 エリオット波動長期分析】 
2020年底を起点とするプライマリー➄波は「エンディング・ダイアゴナル」(強気相場の最後に現れる転換パターン)を形成し、それはいつ完了してもおかしくありません。

ダイアゴナル上限(今週49,929ドル)を週末値で割り込むと、スローオーバー(throw-over)が確認され、それは天井打ちの最初のサインとなるでしょう。

6年余りの天井パターンが完成し基調がひとたび下方転換すると、その後2~3年の内にNYダウはパターン開始点(18,213ドル)へ向け下げる可能性があります。

【NYダウ30日足 エリオット波動分析】
5月22日に2月高値を上回り、一時50,830ドルへ上昇しました。2000年のアナロジー再現の可能性に注目していましたが、それはなくなりました。

25年4月安値(36,611ドル)から➄-(5)波の上昇にあり、それは3波構成(A-B-C)になります。
3月安値(45,057ドル)からの上昇は、(5)波-C波に相当し、それを以て2020年からの「エンディング・ダイアゴナル」は完了します。

輸送株の弱気相場入りが米景気の悪化を示唆しており、そんな中でNYダウ工業株平均の上昇は持続しないとみています。

【S&P500日足 エリオット波動分析】 
6319(3/30安値)からの上昇波は第5波です。この第5波の完了を以て、昨年4月以来の第(5)波も完了します。

7333(5/19安値)を下回る動きは、トレンド転換の最初の合図となります。

現在S&P500時価総額の44%程度をハイテク株が占めていますが、このウェイトは過去最大です。その中でも半導体株は、S&P500の約18%を占めるまでになりました。これはドットコム・バブル当時のピークの2倍以上という、非常に高い集中度です。

ちなみに、S&P500は3月末の安値から直近高値まで19%上昇しています。一方5月22日高値までの38営業日でSOX指数は73%余り上昇し、毎日平均して約2%(1.94%)も上昇しています。このように物色はAIと半導体株に極端に集中し、それは強気相場の最終・第5波の特長をよく表しています。


燃料費の上昇(※)が、鉄道、航空、トラック輸送会社などにネガティブに働いており、ダウ輸送株平均は、「(定義上の)弱気相場」に入っています。景気のバロメーターである輸送株平均の低迷は、米景気の悪化を示唆しています。

(※)全米平均ガソリン価格は1ガロン当たり4.430ドル(5/18時点)と引き続き高くなっています(地域によっては5ドルを大きく上回る)。ガソリン価格が「心理的カベ」の4ドルを超えると、米消費にブレーキがかかる、といわれます。

[ダウ輸送株平均] 「弱気相場」のリバウンド


[マグニフィセント7] ピークアウトか



[ナスダック100]

【ナスダック100 時間足 エリオット波動分析】
22,841(3/30安値)からの上昇は第5波目に当たり、いつ天井を付けてもおかしくありません。
ナスダック100に対してSOX指数のウェイトは20%程度(エヌビディア1社だけでナスダック100内で13%~14%)。繰り返しになりますが、ハイテク株はS&P500の44%を占めるまでになりました。
結局のところ米国株の先行きは、AI・半導体株次第といえるでしょう。

米長期金利が今後数年単位で上昇する、という筆者の見方が正しければ、AI・半導体株のバリュエーションは低下し、株価は大きく下落していくでしょう。

米10年長期金利は、23年10月(5.0187%)以来の大型三角保ち合いⒷ波を、今年3月の3.9223%を以て完成しました。そこからはⒸ波の金利上昇とみられます。

4.6853%(5/19)まで上昇した後、足元では上昇一服となっています。目先的に4.5%-4.482%をサポートとしつつ、次の上昇を待つ状況と思われます。金利上昇再開後、次に目指す節目は4.8069%です。

Ⓒ波は遠からず、5.0187%をも大きく上回るでしょう。これは、景気悪化に関わらず物価と長期金利が上昇する「スタグフレーション」を示唆するものです。

[米10年長期金利] 次は4.8%を目指す展開へ


[米10年実質金利] トライアングルから上放れつつある

米10年実質金利は、株式市場にとって歴史的な「警戒ライン=2%」水準を明確に上回りました。
さらに、長期金利と同じように実質金利も、23年10月(2.58%)からの大型トライアングルから上放れつつあるようです。長期保ち合いからの上放れとなれば、いずれトライアングルの頂点(2.58%)をブレイクすることになるでしょう。実質金利上昇は、ハイテク・グロース株に強い下落圧力となることが珍しくありません。また多くの場合、市場ボラティリティの上昇(≒株価急落)がみられます。


[米ドル/円]


【月足・エリオット波動分析】 
日米実質金利差から導かれる米ドル/円(以下、ドル/円)の水準は、現在1ドル=142円程度です。足元の日本円は金利差からみた妥当な水準よりも極端な過小評価が続いています。
さらには、日本が「金利ある世界」に入った一方で、実質実効円レートは今なお史上最安値圏にあります。
 
このような「超円安」を筆者は「円安バブル」とみており、それは今後いつ弾けてもおかしくありません。
 
「失われた20年≒金利なき世界」では、円売りで調達した資金を様々なアセットに投資する円キャリー取引(※)が世界の潮流でした。しかし「金利ある世界」では、円キャリー取引の巻き戻し(円買い戻し)が進むと共に、市場ボラティリティが急上昇するリスクに留意すべきでしょう。
(※)BIS(国際決済銀行)によると世界の円キャリー取引規模は40兆円程度とされます。
 
日本の実質金利は着実に上昇
5月22日発表の日本の4月コアCPIは1.4%でした。政策金利0.75%から差し引いた実質金利はマイナス0.65%です。もっとも、1年前(25年4月)の実質金利(約マイナス3.0%)からは大きく上昇しています。さらに実質長期金利(実質金利の先行指標)は、1年前にプラス圏に入り、足元まで明確な上昇基調が続きます。この1年間、金利差縮小の一方で米ドル/円は上昇していますが、本来の相関が戻り、米ドル/円が下落を開始する時期は近づいていると思われます。
【週足 エリオット波動分析】 
160.697円(4/30)を以て、24年9月からの第2波によるリバウンドは完了し、第3波が始まった可能性が高いとみています。
 
MACDには1月末に続いて2度目の売りシグナルが点灯しています。これはベア・ダイヴァージェンスを伴っており、通常よりも強い(信頼度が高い)売りシグナルです。
 
週足チャートにシャドーで示した箇所は、円買い介入後にみられた2度の急激な円高です。
最初は22年10月~23年1月の3カ月間に、24.741円幅の円高となりました。次は24年7月~9月の2カ月半で、22.373円幅も円高が進んでいます。
 
これらのアナロジー(類似)からは、ドル/円が3カ月程度で20円~25円下落する可能性がある、ということです。もしそうであれば、7月までに1ドル=140円に達するというシナリオが得られます。
【日足 エリオット波動分析】 
154.983円(5/6)からの反発は、目先で終わる可能性があります。週足分析で示したアナロジーによると、大きく円高に動くまでの時間的猶予は限られています。なお日次ベースでは7月10日付近が注目日となっており、この頃に向けて円高が進む展開が理想的です。
 
円高へのトリガーは、156円を下回ることです。この場合、25年4月からの重要サポートラインを割り込み、当面は152円処へのドル安・円高となるでしょう。
 
152円処への円高が示現すると、1ドル=140円への円高シナリオが、より現実味を帯びると思われます。
 
金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[142.370円]です。
円売り持ち高が2週連続で拡大 (2026年5月19日時点)
IMM通貨先物市場において、投機筋(非商業部門)の円売り持ち高は、前週の59.14億ドルから73.74億ドルへ前週に続き拡大しました。円売り持ち高は、円買い介入が入ったときの水準(81.2億ドル、4/28時点)に近づいています。


[ドルインデックス(ドル指数)]


【エリオット波動分析】 
25年7月(96.377)からの(X)波は、100.643(3/31)を以て終了しました。パターンは「エクスパンディング(拡大)・トライアングル」でした。

4月からはドル安トレンド(A-B-C)が展開中とみられ、このドル安は数年間に及ぶでしょう。

ドル安中、最初の下降波・第(i)波は97.632(4/17)で終わり、そこからは第(ii)波のリバウンドとみられます。
この第(ii)波はフラット(a)-(b)-(c)とみられ、97.625(5/6)からの(c)波は終わったか、終わりつつあります。

5月21日には一時99.515まで上昇しましたが、マド埋め水準の99.516(4/7安値)には届いていません。

97.496を終値ベースで下回ると、第(iii)波によるドル安トレンド入りの可能性が高まります。
ひとたび第(iii)波のドル安トレンドに入ると、ドル指数は今年中に95.551を明確に下回るでしょう。


エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。

宮田直彦

執筆者プロフィール

宮田直彦(ミヤタナオヒコ)

チーフ・テクニカルアナリスト、マネースクエアアカデミア学長

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