米経済指標や米中首脳会談、日銀審議委員の講演に注目
2026/05/14 09:12
【ポイント】
・米経済指標でFRBの次の一手は利上げとの見方が一段と強まるか
・増審議委員の講演で日銀の6月利上げ観測がどのように変化するか
(欧米市場レビュー)
13日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移。一時米ドル/円は157.877円、米ドル/シンガポールドルは1.27291シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.16940ドル、英ポンド/米ドルは1.34731ドルへと下落しました。米国の4月PPI(生産者物価指数)が市場予想を上回ったことが、米ドルにとってプラスになりました。
PPIの結果は以下のとおり。( )は市場予想です。
<総合>
・前月比:1.4%(0.5%)
・前年比:6.0%(4.8%)
<コア(食品とエネルギーを除く)>
・前月比:1.0%(0.3%)
・前年比:5.2%(4.3%)
米議会上院は、15日に任期満了となるFRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長の後任にウォーシュ氏を起用する人事案を承認しました。パウエル氏は議長退任後、理事として当面FRBに残る考えを示しています(パウエル氏の理事任期は28年1月まで)。
(本日の相場見通し)
本日は、米国の4月小売売上高や先週分の新規失業保険申請件数が発表されます(いずれも日本時間21:30)。それらの結果に市場が反応しそうです。
市場予想は以下のとおり。( )は前回の実績です。
・小売売上高(前月比):0.5%(1.7%)
・小売売上高(自動車を除く、前月比):0.6%(1.9%)
・新規失業保険申請件数:20.5万件(20.0万件)
米国の4月CPI(消費者物価指数、12日発表))と4月PPI(13日)はいずれも市場予想と比べて強い結果でした。小売売上高や新規失業保険申請件数も市場予想よりも強い結果になれば、FRBの次の一手は利上げになるとの見方が一段と強まりそう。その場合、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルには上昇圧力が、ユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルには下落圧力が加わると考えられます。米ドル/シンガポールドルは、200日移動平均線(13日時点で1.28445シンガポールドル)が上値メドです。
米ドル/円相場への本邦当局の対応にも引き続き注目です。米ドル売り・円買い介入(為替介入)や介入の準備とされるレートチェックがあれば、米ドル/円は大きく下落しそう。その場合、豪ドル/円やNZドル/円、カナダドル/円なども米ドル/円に引きずられると考えられます。
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米国のトランプ大統領と中国の習近平国家主席が北京で会談します。トランプ大統領は現地時間午前10時(日本時間11時)からの歓迎式典に参加し、その後首脳会談が行われるようです。
首脳会談では貿易や台湾の問題、中東情勢などについて議論されるとみられます。首脳会談の結果によっては相場材料になりそうです。
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日銀の増審議委員が鹿児島経済同友会で講演します(13:00~)。
日銀は前回4月27-28日の会合で政策金利を0.75%に据え置くことを決定しました。会合では、増審議委員を含めて6人が政策金利の据え置きに賛成し、高田審議委員・田村審議委員・中川審議委員の3人は0.25%利上げするよう求めて反対票を投じました。
市場では、日銀は次回6月15-16日の会合で0.25%の追加利上げを行うとの観測があります。増審議委員が本日の講演で追加利上げに前向きな姿勢を示せば、その観測が強まるとともに、円のサポート要因になる可能性があります。
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