ノックセックが一段と上昇、2年7カ月ぶり高値
2026/05/13 09:02
【ポイント】
・米PPIでFRBの金融政策に関する市場の見方が変化するか
・米ドル/円相場への本邦当局の対応は?
・原油価格が堅調に推移すれば、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナ(ノックセック)はさらに上昇も!?
(欧米市場レビュー)
12日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移。一時米ドル/円は157.717円、米ドル/カナダドルは1.37207カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.27289シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.17198ドル、英ポンド/米ドルは1.34991ドル、豪ドル/米ドルは0.72082米ドルへと下落しました。米国の4月CPI(消費者物価指数)が市場予想を上回り、また同国の長期金利(10年物国債利回り)が上昇したことが、米ドルにとってプラスになりました。
※米CPIについて詳しくは、本日の『ファンダメ・ポイント』[米CPI上振れ、FRBの「次の一手」は利上げ!?]をご覧ください。
米ドル/円は日本時間15時頃、157.700円近辺から156.600円近辺へと1円程度急落する場面がありました。市場では、投機筋の仕掛け的な米ドル売り・円買いによるものとの見方のほか、本邦当局によるレートチェックが行われたとの憶測があります。
ベッセント米財務長官は12日の高市首相との会談後、記者団から日本の為替介入について質問されると、「過度な(為替の)変動は望ましくない。(日本の)財務省と緊密に連絡をとっており、今後もそうしていく。日本経済のファンダメンタルズは強固で回復力があり、それが為替レートに反映されるだろう」と述べました。
ノルウェークローネ/スウェーデンクローナ(ノックセック)は一時1.01429スウェーデンクローナへと上昇し、23年10月以来2年7カ月ぶりの高値を記録。原油価格が堅調に推移したことがノックセックの上昇要因となりました。ノルゲバンク(ノルウェー中銀)が7日の会合で利上げしたうえ、早ければ次回6月18日の会合で追加利上げが行われるとの観測も引き続きノックセックを押し上げていると考えられます。
米WTI原油先物の中心限月6月物は、前日比4.11ドル高(4.2%)の1バレル=102.18ドルで取引を終了。米国とイランの和平協議の先行き不透明感がWTI原油先物の上昇要因となりました。
(本日の相場見通し)
本日は、米国の4月PPI(生産者物価指数)が発表されます(日本時間21:30)。その結果に市場が反応する可能性があります。
PPIの市場予想は、総合が前年比4.8%、食品とエネルギーを除いたコアが同4.3%。上昇率は総合とコアのいずれも、前月(それぞれ4.0%と3.8%)から高まるとみられています。
市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)の次の一手は利上げになるとの見方が強まっています。PPIが市場予想を上回る結果になれば、その観測が強まるとともに、米ドルが堅調に推移しそう。その場合、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルは上値を試し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは下値を試す展開になると考えられます。
米ドル/円相場への本邦当局の対応にも引き続き注目です。本邦当局は米ドル/円が160円台後半をつけた4月30日に米ドル売り・円買い介入(為替介入)を実施した可能性が高く、さらに157円台で推移していた5月1日・4日・6日にも介入が行われたとの観測が市場にはあります。
本邦当局が追加介入を実施する、あるいは介入の準備とされるレートチェックがあれば、米ドル/円が大きく下落し、豪ドル/円やNZドル/円、カナダドル/円などはそれに引きずられると考えられます。
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米WTI原油先物(6月物)は6日に一時1バレル=88.66ドルへと下落したものの、その後持ち直しており、12日には一時102.72ドルをつけました。
原油価格の上昇は、ノルウェークローネやカナダドル、メキシコペソなど産油国の通貨にとってプラスになると考えられます。原油価格が引き続き堅調に推移すれば、ノックセックは上値を試す展開になりそう。その場合の上値メドとして、23年10月高値の1.02680スウェーデンクローナが挙げられます。
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