マネースクエア マーケット情報

ノルウェークローネが堅調、ノックセックは2年ぶりの高値

2026/05/12 09:01

【ポイント】
・原油価格上昇やノルゲバンクの利上げはノルウェークローネにとってプラス
・米財務長官は「米ドル高・円安」に言及するか
・イラン情勢で新たなニュースが出てくるか
・米CPIでFRBの金融政策に関する市場の見方が変化するか

(欧米市場レビュー)

11日、欧米時間の外為市場ではノルウェークローネが堅調に推移し、対米ドルで22年4月以来、対ユーロで23年1月以来、対スウェーデンクローナ(ノックセック)で24年5月以来の高値をつけました。原油価格の上昇や、ノルゲバンク(ノルウェー中銀)が7日の会合で0.25%の利上げを行ったことが、ノルウェークローネの上昇要因となりました。7日の会合については、市場では政策金利は据え置かれるとの見方が有力でした。ノルゲバンクの次回会合は6月18日。OIS(翌日物金利スワップ)に基づくと、市場は次回会合で追加利上げが行われる確率を5割強織り込んでいます。

は軟調。一時米ドル/円は157.224円、ユーロ/円は185.189円、豪ドル/円は113.935円、カナダドル/円は115.006円へと上昇しました。原油高によって日本の貿易収支が悪化するとの懸念が円の重石になったとの見方があります。

米WTI原油先物の中心限月6月物は、前営業日比2.65ドル高(2.8%)の1バレル=98.07ドルで取引を終了。トランプ米大統領の発言によって米国とイランの戦闘終結への期待が後退し、そのことがWTI原油先物の上昇要因となりました。

イラン国営メディアは10日、「イランが米国の提案に対する回答を仲介国のパキスタンに送った」と報道。トランプ大統領は11日、記者団に対しイランの回答について「受け入れられない」と改めて述べ、そのうえでイランとの停戦は「生命維持装置につながれた状態にある」と語りました。

(本日の相場見通し)

本日、ベッセント米財務長官高市首相片山財務相と会談します。ベッセント長官が足もとの円安(米ドル高・円安)について言及するかに注目。言及があれば市場が反応しそうです。市場では、ベッセント長官は円安への対応策として為替介入ではなく、日銀の利上げを求めるとの観測があります。

※詳しくは、本日の『ファンダメ・ポイント』[ベッセント財務長官、日銀の利上げを要求??]をご覧ください。

***

イラン情勢を引き続き注視する必要があります。トランプ大統領の発言やメディア報道によって米国とイランの戦闘終結への期待が一段と後退すれば、原油価格が堅調に推移しそう。その場合、ノックセックは24年5月高値の1.01390スウェーデンクローナに向かって上昇する可能性があります。

***

米国の4月CPI(消費者物価指数)が本日発表されます(日本時間21:30)。CPIの市場予想は、総合が前年比3.7%、食品やエネルギーを除いたコアが同2.7%。上昇率は総合とコアのいずれも前月(それぞれ3.3%と2.6%)から高まるとみられています。

市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)は少なくとも26年末まで政策金利を据え置くと予想されています。次の一手については利上げになるとの見方が有力です。

CMEのFedWatchツールに基づくと、11日時点で市場が織り込む26年末まで政策金利が据え置かれる確率は約7割。それまでの利上げの確率は約25%、利下げの確率は約4%です。

CPIが市場予想を上回る結果になれば、FRBによる利上げ観測が強まる可能性があり、その場合には米ドルが堅調に推移しそうです。

※米ドル/シンガポールドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[ドルシンガ、下降トレンド序盤を示すチャート形状]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

  • 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
  • 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
  • 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
  • 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
topへ