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原油価格の動向に引き続き注目

2026/03/23 09:20

【ポイント】
・原油価格が一段と上昇するか
・本邦当局者は対米ドルでの円安をけん制するか
・24日のRBNZ総裁の講演を受け、市場の金融政策見通しがどのように変化するか

(欧米市場レビュー)

20日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移。一時米ドル/円は159.341円、米ドル/シンガポールドルは1.28231シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.15239ドル、英ポンド/米ドルは1.33092ドルへと下落しました。足もとの原油高を受けて市場ではFRB(米連邦準備制度理事会)による追加利下げ観測が後退するだけでなく、次の一手は利上げになるとの観測も浮上しており、そのことが米ドルにとってのプラス材料になりました。

(本日の相場見通し)

本日は、日本や米国・ユーロ圏・英国などの経済指標の発表はなく原油価格の動向が引き続き相場材料になりそうです。

米WTI原油先物の中心限月4月物は20日、前日比2.18ドル高(2.3%)の1バレル=98.32ドルで取引を終了。中東からの原油供給が滞る状況が長期化するとの懸念がWTI原油先物の上昇要因となったようです。

WTI原油先物は米東部時間22日(日本時間23日午前)の時間外取引で一時101ドル台へと上昇しました。トランプ米大統領は米東部時間21日午後、自身のSNSに「イランが48時間以内にホルムズ海峡を完全に開放しないなら、イランの発電所を攻撃して壊滅させる」と投稿。それに対してイラン革命防衛隊は22日に声明で「米国がイランの発電所を攻撃した場合、破壊された発電所が再建されるまでホルムズ海峡を完全に封鎖する」としました。それらがWTI原油先物を一段と押し上げたようです(ただし、その後反落し、日本時間08:20時点では98ドルちょうど前後で推移)。

WTI原油先物など原油価格が引き続き堅調に推移すれば、ノルウェークローネカナダドルなど産油国の通貨にとってプラスになりそうです。また、原油高が進むようならFRBによる利上げ観測が高まるかもしれません。利上げ観測が高まる場合には米ドルが堅調に推移し、米ドル/円や米ドル/シンガポールドルは上値を試し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは下値を試す展開になると考えられます。

米ドル/については、本邦当局者の発言にも注目です。片山財務相は19日の閣議後の会見で、足もとの対米ドルでの円安について「為替が国民生活に与える影響を念頭にして、いかなる時にも万全の対応をとる」と述べました。片山財務相や三村財務官ら本邦当局者が為替について発言し、それがこれまでよりも“円安(米ドル/円の上昇)”けん制のトーンを強めたと市場が受け止める内容になれば、米ドル/円はいったん下落しそうです。

***

RBNZ(NZ中銀)は20日、政策会合の形式(会合後の総裁会見の有無)を変更すると発表しました。この変更は、RBNZが掲げる金融政策の透明性向上への取り組みに沿ったものとのこと。

RBNZはこれまで、四半期に1度の金融政策報告が公表される会合で総裁会見を実施し、それ以外の会合では総裁会見は行っていませんでした。今後は全ての会合で総裁会見が実施されるようになります。

26年末までの会合については以下のように変更されます。
・4月8日:総裁会見なし⇒オンラインで会見
・5月27日:対面で会見⇒変更なし(対面で会見)
・7月8日:総裁会見なし⇒オンラインで会見
・9月2日:対面で会見⇒変更なし(対面で会見)
・10月28日:総裁会見なし⇒オンラインで会見
・11月9日:対面で会見⇒変更なし(対面で会見)

RBNZはまた、明日24日にオークランドで行われるブレマン総裁の講演内容を変更するとしました。「中東での紛争がNZ経済に与える潜在的な影響」に焦点を当てるとのこと。当初は「2月の金融政策報告の分析を踏まえての経済見通し、RBNZがNZの決済システムの近代化に向けてどのように取り組んでいるのかについて」としていました。

足もとの原油高を受けて市場ではRBNZによる利上げ観測が高まっており、早ければ次々回5月の会合で利上げが行われるとの観測も浮上しています(次回4月8日の会合については政策金利の据え置きを予想)。

24日のブレマン総裁の会見を受け、RBNZの先行きの金融政策に対する市場の見方がどのように変化するのか注目されます。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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