ECBは利下げ打ち止め⁉ ラガルド総裁「良い位置にいる」
2025/10/31 07:29
【ポイント】
・ECB理事会は3会合連続で政策金利を据え置き
・ラガルド総裁は、金融政策的に良い位置にいると表明
・政策金利は物価目標の2.00%まで引き下げられており、このまま打ち止めか
ECB理事会は30日、政策金利(中銀預金金利)を2.00%で据え置く決定をしました。据え置きは3会合連続。
ユーロ/米ドルは結果判明前に軟調推移しており、判明後は小幅に戻しました。ECB理事会よりも日本時間30日早朝のFOMCが「タカ派的利下げ」だった影響が続いているのかもしれません。
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声明文では、「インフレは2%の目標近辺で推移しており、見通しにさほど変化はない。経済は世界情勢が厳しいなかで成長を続けている。ただ、先行きは、貿易摩擦や地政学リスクにより引き続き不透明だ」と総括されました。そのうえで、「理事会の決定はデータに基づき、会合ごとに判断される」と述べられました。
ラガルド総裁は会見で、「金融政策において、我々は良い位置にいる」と指摘。また、「米欧の通商合意、中東での停戦、米中通商協議の進展などが景気の下振れリスクを一部和らげている」と述べました。
ユーロ圏景気は緩やかに拡大
理事会前に発表された7-9月期GDPは前年比1.3%と、市場予想(1.2%)を上回りました。前期(1.5%)から減速しており、決して力強いわけではありませんが、23年後半から24年前半にかけての停滞期からは脱したようにみえます。

市場予想は26年9月まで据え置き!?
政策金利は既に物価目標と同じ2.00%まで引き下げられており(現時点で実質金利は小幅のマイナス)、経済情勢に大きな変化がない限り理事会メンバーは政策調整(とりわけ追加利下げ)の必要性を感じないでしょう。このままの金融政策を維持し、結果的に利下げ打ち止めとなる可能性も十分にありそうです。
なお、30日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場は26年9月までに0.47回の利下げを織り込んでいます。追加利下げの有無は微妙ですが、メインシナリオ(確率5割超)は「(少なくとも)26年9月まで据え置き」です。

※本日31日午後6時ごろ配信予定のM2TV(YouTube)グローバルViewは「FRB・BOJ・ECBレビュー ユーロ/米ドルの見通し(仮)」です。ぜひご覧ください。
・ECB理事会は3会合連続で政策金利を据え置き
・ラガルド総裁は、金融政策的に良い位置にいると表明
・政策金利は物価目標の2.00%まで引き下げられており、このまま打ち止めか
ECB理事会は30日、政策金利(中銀預金金利)を2.00%で据え置く決定をしました。据え置きは3会合連続。
ユーロ/米ドルは結果判明前に軟調推移しており、判明後は小幅に戻しました。ECB理事会よりも日本時間30日早朝のFOMCが「タカ派的利下げ」だった影響が続いているのかもしれません。
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声明文では、「インフレは2%の目標近辺で推移しており、見通しにさほど変化はない。経済は世界情勢が厳しいなかで成長を続けている。ただ、先行きは、貿易摩擦や地政学リスクにより引き続き不透明だ」と総括されました。そのうえで、「理事会の決定はデータに基づき、会合ごとに判断される」と述べられました。
ラガルド総裁は会見で、「金融政策において、我々は良い位置にいる」と指摘。また、「米欧の通商合意、中東での停戦、米中通商協議の進展などが景気の下振れリスクを一部和らげている」と述べました。
ユーロ圏景気は緩やかに拡大
理事会前に発表された7-9月期GDPは前年比1.3%と、市場予想(1.2%)を上回りました。前期(1.5%)から減速しており、決して力強いわけではありませんが、23年後半から24年前半にかけての停滞期からは脱したようにみえます。

市場予想は26年9月まで据え置き!?
政策金利は既に物価目標と同じ2.00%まで引き下げられており(現時点で実質金利は小幅のマイナス)、経済情勢に大きな変化がない限り理事会メンバーは政策調整(とりわけ追加利下げ)の必要性を感じないでしょう。このままの金融政策を維持し、結果的に利下げ打ち止めとなる可能性も十分にありそうです。
なお、30日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場は26年9月までに0.47回の利下げを織り込んでいます。追加利下げの有無は微妙ですが、メインシナリオ(確率5割超)は「(少なくとも)26年9月まで据え置き」です。

※本日31日午後6時ごろ配信予定のM2TV(YouTube)グローバルViewは「FRB・BOJ・ECBレビュー ユーロ/米ドルの見通し(仮)」です。ぜひご覧ください。
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