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スウェーデン中銀会合、政策金利は据え置きか

2025/09/23 09:21

【ポイント】
・スウェーデン中銀の声明では追加利下げに引き続き言及されるか
・米PMIで市場のFRB金融政策見通しが変化するか

(欧米市場レビュー)

22日、欧米時間の外為市場では米ドルが軟調に推移。一時米ドル/円は147.646円へと下落し、ユーロ/米ドルは1.17974ドル、英ポンド/米ドルは1.35148ドルへと上昇しました。米ドルにとっての新たなマイナス材料は特に出ておらず、ポジション調整が中心とみられます。

ミランFRB(米連邦準備制度理事会)理事などFOMC(米連邦公開市場委員会)参加者による発言があったものの、それらに対して市場に大きな反応はみられませんでした。

※FOMC参加者の発言については、本日の『ファンダメ・ポイント』は[ミランFRB理事、大幅利下げ主張の根拠を説明。賛同者は?]をご覧ください。

(本日の相場見通し)

本日、リクスバンク(スウェーデン中銀)が政策会合を開きます。会合の結果は日本時間16時30分に発表され、18時からテデーン総裁が会見します。

スウェーデンの8月CPIF(住宅ローン金利変動の影響を除外した基調インフレ)は前年比3.3%となり、リクスバンクの目標である2%を上回りました。市場では、政策金利は現行の2.00%に据え置かれるとの見方が有力です(一部に0.25%利下げするとの観測もあり)。

スウェーデン中銀の声明やテデーン総裁も材料になりそうです。前回8月20日会合の声明では、「25年中にさらなる利下げが行われる可能性が引き続きある」とされました。引き続き追加利下げの可能性に言及されるのか注目です。

本日の会合で政策金利が据え置かれて、声明などを受けてリクスバンクによる追加利下げ観測が市場で後退すれば、スウェーデンクローネにとってのプラス材料になりそう。ノルウェークローネ/スウェーデンクローネ(ノックセック)は軟調に推移すると考えられます。

※ノックセックのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[ノックセック、スウェーデン中銀会合が相場動意となるか]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

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本日は、米国の9月S&PグローバルPMI(購買担当者景気指数)速報値が発表されます(日本時間22:45)。その結果に市場が反応する可能性があります。

PMIの市場予想は、製造業が52.2、サービス部門が54.0。製造業とサービス部門のいずれも、業況判断の分れ目である50は引き続き上回るものの、8月改定値(53.0と54.5)から低下するとみられています。

市場では、FRBは次回10月28-29日と次々回12月9-10日のFOMCでそれぞれ0.25%の利下げを行うとの見方が有力です。

米国のPMIが市場予想を下回る結果になれば、追加利下げ観測が高まるとともに、米ドルが軟調に推移しそう。その場合、米ドル/円や米ドル/カナダドルは下値を試し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは上値を試す展開になると考えられます。

パウエルFRB議長が本日講演します(テーマは「経済見通し」)。パウエル議長は16-17日のFOMC後に会見しており、本日の講演はそれに沿った内容になると予想されます。仮に米経済やFRBの金融政策の先行きについて新たなヒントが示されれば、材料になりそうです。

※FOMC後のパウエル議長の会見については、18日の『ファンダメ・ポイント』[米FOMCは今年初の利下げ、積極的な利下げには慎重!?]をご覧ください。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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