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【速報】 NOK/SEK:両国中央銀行の会合結果は・・・

2024/11/07 18:19

【ポイント】
・スウェーデン中銀は大幅利下げ、政策金利は25年に約2%へ?
・ノルウェー中銀は据え置き、利下げ開始は25年春?
・NOK/SEK上昇の一因は原油価格の上昇
・金融政策見通しに加えて原油価格の動向に要注意

本日7日の政策会合において、リクスバンク(スウェーデン中銀の大幅利下げとノルウェー銀行(中銀)の据え置きはほぼ市場予想の通りでした。それでも、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナ(以下、NOK/SEK)は小幅高でした。

足もとではNOK/SEKと原油価格の比較的高い相関が続いています。目先的には、トランプ次期大統領がSNSなどで発信するコメントなどを受けて、中東情勢がどう展開するか、あるいは中国経済の先行きに対する見方に変化はあるか、そして原油価格はどうなるか、に注目すべきかもしれません。

北欧中銀

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リクスバンクは、5月、8月、9月に続いて利下げを決定(6月は据え置き)。前3回は0.25%幅でしたが、今回は0.50%幅でした。政策金利は2.75%と、主要中銀のなかでは、日本(0.25%)、スイス(1.00%)に次ぐ低さです。

声明では、「景気は引き続き弱く、回復の明確な兆候はほとんどないため、9月の想定よりいくぶん大きな利下げが必要となった」と説明。

そして、「景気や物価の見通しに変化がなければ、(9月の想定通りに)12月と25年前半に追加利下げを行う可能性がある」とのフォワードガイダンスが示されました。

また、経済情勢の判断は難しいとして、地政学的緊張、外国の経済政策(とりわけ米大統領選挙後)、Sクローナの為替レートなどに関わるリスクが指摘されました。

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ノルウェー銀行は政策金利を4.50%に据え置きました。ノルウェー銀行は昨年12月に0.25%の利上げを実施してから、政策金利の水準を維持しています。

声明では、「インフレは目立って鈍化したものの、近年のNクローネの相場下落や企業のコスト高がさらなるインフレの鈍化を遅らせる可能性が高い」とし、「インフレを目標まで引き下げるために、相応の時間軸において抑制的な金融政策が依然として必要だと判断した」と表明しました。

ノルウェー銀行は年内に政策金利を据え置き、25年1-3月期から段階的に利下げするとの見通しを維持しました。

北欧中銀 政策金利見通し
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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