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ユーロ圏CPIは鈍化、ECBは10月利下げへ!?

2024/10/02 07:25

【ポイント】
・市場が織り込む10月利下げの確率が9割程度に
・ユーロ圏インフレ率が2%に向けて鈍化
・ユーロ/英ポンドは22年3月の安値に向けて下落も?

ユーロ圏の10月CPIは、総合が前年比1.8%と前月(2.2%)から伸びが鈍化。エネルギー、食品、アルコール飲料、タバコ製品を除くコアが同2.7%と前月(2.8%)から伸びが鈍化しました。

■ユーロ圏の景況については、9月25日付け「ECBは10月に連続利下げも、ユーロに下押し圧力!?」をご覧ください。

ユーロ圏CPI

ECBはFRBと比較して総合物価を重視する傾向があります。ユーロ圏全体だけでなく、ドイツ、フランス、イタリア、スペインといったユーロ圏内の主要国でも9月のCPI総合は2%を下回りました。

ユーロ圏主要国CPIコア

市場ではECBの利下げ観測が高まっており、市場が織り込む次回10月17日の理事会での0.25%利下げの確率は9割程度まで上昇しています。また、少なくとも25年前半までは着実に利下げをすると予想されています。

市場が予想するECBの利下げペースはFRBのそれとほぼ同じ。BOEのそれと比べればより速くなっています。ユーロ/英ポンドは22年4月以来の低水準へと下落しています。ECBの利下げ観測が一段と高まるようであれば(あるいはBOEの利下げ観測が後退すれば)、16年の英国民投票(ブレグジット承認)以降の最低水準である22年3月の0.81979ポンドに接近し、あるいはそれを下回るかもしれません。

主要中銀の金融政策見通し
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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