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米FOMCを控えて、長期金利の上昇は続くか

2024/05/29 07:56

【ポイント】
・米長期金利は5月3日以来の水準に上昇
・FOMC参加者発言、消費者信頼感、国債入札が材料
・2週間後にFOMCを控えて、長期金利の上昇は続くか

昨日28日の「日米金利差が縮小、それでも『円安』は続く??」で、日米の長期金利差が縮小傾向にありながら、米ドル/円が堅調に推移していると指摘しました。ただ、28日のNY市場で長期金利が大幅に上昇。27日の休場(メモリアルデー)を挟んで先週末の4.465%から4.550%をつけました。

米長期金利

長期金利が上昇したのは以下の要因によります(日本時間、以下同じ)。

28日22:30 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が利上げの可能性に言及
28日23:00 コンファレンスボード消費者信頼感指数が市場予想比で上振れ
29日00:30 2年物国債入札の不調
29日02:00 5年物国債入札の不調

米長期金利 ティック

28日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場のメインシナリオ(確率5割超)は、「24年中のFRBの利下げは9月1回のみ」。ただ、9月までの利下げの確率は5割をわずかに上回る程度。11月までをみても利下げ確率は8割に届きません。

米金融政策予想 OIS

次回FOMCは6月11-12日開催。それまでにいくつかの重要な経済指標等があります。また、FOMCでは3カ月に1度の経済・金融政策見通しが公表されます。3月の「ドット・プロット(中央値)」では24年中に3回の利下げが想定されました。今後、金融政策見通しがどう変化し、長期金利がどう動くのか、要注目でしょう。

30日03:00 ベージュブック(地区連銀経済報告)
31日21:30 PCE(個人消費支出)デフレーター

6月:
  3日23:00 ISM製造業景況指数
  5日23:00 ISM非製造業景況指数
  7日21:30 雇用統計
12日21:30 CPI
13日03:00 FOMC(ドット・プロット)
        03:30 パウエル議長記者会見
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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