エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※6月20日更新
2025/06/20 08:58
宮田レポート(短期アップデート) 250620_miyata.pdf
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 34,600~39,700円
[NYダウ・S&P500]
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 36,500~43,000ドル
(S&P500) 4600~6150
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 (ナスダック100) 17,600~22,200
(ナスダック総合) 15,700~20,000
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 130.000~146.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 95.000~100.000
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
日経平均は、重要サポートとしての200週MAを上回って推移しています。同MAを今後も維持する限り、プライマリー上昇➂波は依然継続中とみられます。
日経平均は、インターミディエイト級第(5)波の上昇を展開中とみられます。第(5)波は、20年3月コロナショック底(16358.19円)からのラリー中「最後の上昇」に相当します。
順当にいけば、第(5)波は24年7月高値(42,426.77円)を上抜き史上最高値を更新するでしょう。
以下のように好調な需給要因が、引き続き第(5)波上昇に寄与することでしょう。
➀旺盛な自社株買い(日経新聞によれば今年1~5月に設定された自社株買い枠は12兆円に上りました)。6月第2週まで、事業法人は11週連続で買い越しています。➁米ドル離れ・円高傾向を受けての海外マネー流入。6月第2週まで、海外投資家は現物株を11週連続の買い越しです。そして6月末にかけて10兆円規模で支払われる見込みの➂配当の再投資。



【日足・時間足 エリオット波動分析】
[TOPIX]
200日MAを明確に上回っての推移が続きます。TOPIXは上昇基調の200日MAをサポートに、引き続き年初来高値2821.90(3/26)を試す地合いが続くでしょう。
年初来高値を更新すると、いよいよ24年7月の過去最高値(2946.60)試しが視野に入ります。
[日経平均]
6月18日は一時38,885円と4カ月ぶり高値を更新しました。現在、ミヌエット級第(v)波による上昇が進行中とみられ、その想定レンジは[39,681円-40,671円]です。
ちなみに昨年8月「令和のブラックマンデー」(8/5)以来の出来高分布をみると、3万8000円~3万9500円での取引量が特に多いことから、この価格帯での戻り売り圧力は強そうです。
逆に3万9500円を超えてから、日経平均の上昇は加速する可能性があるでしょう。

TOPIXスモール指数が高値更新
6月18日、TOPIXスモール指数は24年7月高値(3199)をついに上抜きました(翌19日も一時3204まで上昇)。このようにスモール指数は、TOPIXや日経平均に先んじバブル経済崩壊後の最高値を連日で更新しています。また今週は、TOPIXミッド400指数(図表は示さず)が過去最高値を更新しました。
このように物色の矛先は、従来の大型株中心から中小型株へ向いています。これは相場全体が上昇サイクル終盤にあることの傍証といえそうです。
[予想PER別の日経平均水準]
6月19日の日経平均予想PERは15.58倍・予想EPSは2470円。
過去最高のEPSは2564円(2/13)です。

[NYダウ・S&P500]

【NYダウ日足 エリオット波動分析】 (6月19日は休場)
36,611ドル(4/7安値)からは第(2)波によるリバウンドとみられます。
6月11日高値(43,115ドル)は24年高値からの下げに対する76.4%-78.6%戻り[43,076ドル-43,262ドル] に相当し、水準面では達成感が充足されやすいところです。
第(2)波が完了するかを見極める局面です。42,606ドル(6/12安値)を下抜くと、最初の弱気シグナルが点灯し、第(3)波下げトレンド入りの可能性があります。
(オルタナティブ・カウント)
22年10月安値(28,660ドル)以来の五波構成による上昇(=プライマリー級第➄波)は、今年4月安値から最後の上昇(=インターミディエイト級第(5)波)が進行中です。
通常、第(5)波は高値を更新するものですが、今回のケースでは、諸々の事情がそれを許さないかもしれません(ダウ輸送株平均や公共株平均など、先行して弱気相場入りの可能性が高い)。第(5)波が短縮される可能性に留意したいところです。

【S&P500日足 エリオット波動分析】
(プリファード(優先)・カウント)
4月安値からインターミディエイト級第5波による上昇が進行しています。5767(5/23安値)以来で上昇する楔「エンディング・ダイアゴナル」が出ていますが、それは最終高値の接近、及びその後の急反落の可能性を示すものです。5963を下抜くと最初の弱気シグナルが点灯し(6月18日は一時5971に下げました)、トレンドの下方転換が示唆されます。この場合、指数は速やかに5767へ下落する可能性があります。

(オルタナティブ・カウント)
6147(2/19高値)からの第4波は、第2波(21年末~22年10月)の「ダブル・ジグザグ」と交代(オルタネーション)し、「トライアングル」「フラット」など複雑な保ち合い構造となっていきます。
仮に「トライアングル」を想定すると、4月からの上昇はパターン中ⓑ波です。まもなくⓑ波は終わりⓒ波の下げが始まり、それはⓑ波上昇分の60%~70%を打ち消すでしょう。

[ダウ輸送株平均] 半値戻り水準でダブル・トップ完成か?

[マグニフィセント7] 「エンディング・ダイアゴナル」からの下放れ接近?

[ナスダック]

【ナスダック100 週足 エリオット波動分析】 (6月19日は休場)
ナスダック100は25年1月高値(22,222)以来、サイクル級の調整局面にあるとみられます。
ナスダック100・総合指数は共に、ほぼ「全値戻り」となっています。
これら二つの指数は近いうちに、「ダブル・トップ」を形成し、そこから第(3)波の下落に入るでしょう。第(3)波によりナスダック100は、4月安値16,542を大きく下回るでしょう。
オルタナティブ・カウントは、4月安値からの上昇は第(5)波というもので─前の波に比べ第(4)波が大きすぎる点に違和感はありますが─ナスダックは高値を更新することが予想されます。それを以て強気相場は終了し、調整局面を迎えるでしょう。

【ナスダック100 時間足 エリオット波動分析】
20,777(5/23安値)から形成される上昇する楔は、「エンディング・ダイアゴナル」の可能性があります。
この見方によれば、ナスダック100の重要なトレンド転換が接近しています。
21,472を下回ると最初の弱気トリガーが引かれ、先ずはダイアゴナル始点である20,777へ向けた急落となるでしょう。
一方22,041(6/11高値)を上回ると目先弱気シナリオはキャンセルされ、この場合は2月に付けた最高値(22,222)を打診するでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
2月から4月までを三波構成(A-B-C)による下落とみなし、4月安値16,542から第(5)波による上昇と認識します。このケースでは、ナスダック100は2月高値を上回るか、あるいは第(5)波が短縮する結果として「ダブル・トップ」を形成するでしょう。この第(5)波を以て、02年以来の強気相場はすべて完了することになります。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
151.899円(22/10/21)からⓍ波「円高局面」が進行中です。このⓍ波により米ドル/円(ドル/円)は、2028年4月頃までレンジ相場を形成する、というのが基本シナリオ。24年7月の161.938円は、15年6月・125.860円から9年目に付けた「8年サイクル高値」とみられます。
22年10月以来のⓍ波が描くパターンとして大きくは、➀[ランニング・トライアングル]、➁[エクスパンディッド・フラット]、これら二通りの可能性があります。
➀の場合、現行C波はA波安値(127.158円)を下回りません。C波は三波で構成され、まずは2011年からの上昇チャネルのセンターライン➀136.935円(6月)がサポートレベルとみられます。
もっとも139円処を下抜くとヘッド・アンド・ショルダーズ型の天井パターンから明確に下放れ始め─上述したセンターラインで底入れせずに─フィボナッチ・サポートの[128.945円]を試すと思われます。
➁の場合は、現行C波(五波構成)はチャネル下限(➁)を目指すような、より大きなドル安・円高が見込まれます。➁の水準は117.310円(6月)です。

【週足 エリオット波動分析】
161.938円(24/7/3)からはC波によるドル安・円高トレンドが進行中です。このC波は(先ずは)三波構成(ⓐ-ⓑ-ⓒ)が想定され、158.825円(1/10)からⓒ波によるドル安・円高が進行中とみられます。
今年1月からのドル安・円高を、第3波による下落とみることもできます。現時点でサブシナリオですが、これによれば、先々1ドル=120円試しが視野に入ります。第1波と第3波が黄金分割(1:1.618)比率関係になると仮定すれば、 [122.625円]という目標値が得られます。
ドル/円は2カ月近く、ネックライン近くで下げ渋っています。重要なチャートポイントを目前に、投機筋が円買い持ちをいったん利確していることも考えられます。
もっともドル安・円高の基調自体に変わりはなく、ヘッド・アンド・ショルダーズの垂直目標値からは、いずれ1ドル=120円割れの可能性もみえています。

【日足 エリオット波動分析】
148.610円(5/12)から、マルiii波によるドル安円高が進行中とみられます。マルiii波はミヌエット級の5つ波に分波します。
142.093円(5/27)からはマルiii波中第(ii)波のリバウンドに当たりますが、それはまだ続いているようです。この見方通りなら、ドル/円は短期的に146.250円に戻るか、あるいはそれを少し上回りますが、その動きを以て第(ii)波は終わるでしょう。
第(ii)波を終えると、次は第(iii)波のドル安・円高となります。第(iii)波によりドル/円は139.877円(4/22)を明確に下抜くでしょう。
金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[145.366円]です。

投機筋の円買い持ち高が6週続けて縮小(2025年6月10日時点)
IMM通貨先物市場で投機筋(非商業部門)の円買い持ち高は、前週の131.2億ドルから124.5億ドルへ6週続けて縮小しました。

[ドルインデックス(ドル指数)]


【エリオット波動分析】
110.176(1/13高値)からはC波によるドル安が進行中。C波の副次波(マルi~マルv波) のうち、101.977(5/12高値)からのドル安はマルv波に相当します。
6月12日に、3年3カ月ぶりのドル安(97.602)を付け、そこから反発の動きがみられます。
マルv波全体のフォーメーションは「エンディング・ダイアゴナル」かもしれません。この見方によると、足元のドル高はマルⅴ波中第(iv)波と捉えられ、あと一回のドル安波動(第(v)波)を以て年初からのドル安C波は完成することになります(日足チャート参照)。
C波完了後は、おそらく数カ月間にわたるドル高になるでしょう。
ただしそれはあくまで反発に過ぎず、中長期タームでのドル安の流れ自体は継続するとみています。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 34,600~39,700円
[NYダウ・S&P500]
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 36,500~43,000ドル
(S&P500) 4600~6150
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 (ナスダック100) 17,600~22,200
(ナスダック総合) 15,700~20,000
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 130.000~146.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 95.000~100.000
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
日経平均は、重要サポートとしての200週MAを上回って推移しています。同MAを今後も維持する限り、プライマリー上昇➂波は依然継続中とみられます。
日経平均は、インターミディエイト級第(5)波の上昇を展開中とみられます。第(5)波は、20年3月コロナショック底(16358.19円)からのラリー中「最後の上昇」に相当します。
順当にいけば、第(5)波は24年7月高値(42,426.77円)を上抜き史上最高値を更新するでしょう。
以下のように好調な需給要因が、引き続き第(5)波上昇に寄与することでしょう。
➀旺盛な自社株買い(日経新聞によれば今年1~5月に設定された自社株買い枠は12兆円に上りました)。6月第2週まで、事業法人は11週連続で買い越しています。➁米ドル離れ・円高傾向を受けての海外マネー流入。6月第2週まで、海外投資家は現物株を11週連続の買い越しです。そして6月末にかけて10兆円規模で支払われる見込みの➂配当の再投資。



【日足・時間足 エリオット波動分析】
[TOPIX]
200日MAを明確に上回っての推移が続きます。TOPIXは上昇基調の200日MAをサポートに、引き続き年初来高値2821.90(3/26)を試す地合いが続くでしょう。
年初来高値を更新すると、いよいよ24年7月の過去最高値(2946.60)試しが視野に入ります。
[日経平均]
6月18日は一時38,885円と4カ月ぶり高値を更新しました。現在、ミヌエット級第(v)波による上昇が進行中とみられ、その想定レンジは[39,681円-40,671円]です。
ちなみに昨年8月「令和のブラックマンデー」(8/5)以来の出来高分布をみると、3万8000円~3万9500円での取引量が特に多いことから、この価格帯での戻り売り圧力は強そうです。
逆に3万9500円を超えてから、日経平均の上昇は加速する可能性があるでしょう。

TOPIXスモール指数が高値更新
6月18日、TOPIXスモール指数は24年7月高値(3199)をついに上抜きました(翌19日も一時3204まで上昇)。このようにスモール指数は、TOPIXや日経平均に先んじバブル経済崩壊後の最高値を連日で更新しています。また今週は、TOPIXミッド400指数(図表は示さず)が過去最高値を更新しました。
このように物色の矛先は、従来の大型株中心から中小型株へ向いています。これは相場全体が上昇サイクル終盤にあることの傍証といえそうです。
[予想PER別の日経平均水準]
6月19日の日経平均予想PERは15.58倍・予想EPSは2470円。
過去最高のEPSは2564円(2/13)です。

[NYダウ・S&P500]

【NYダウ日足 エリオット波動分析】 (6月19日は休場)
36,611ドル(4/7安値)からは第(2)波によるリバウンドとみられます。
6月11日高値(43,115ドル)は24年高値からの下げに対する76.4%-78.6%戻り[43,076ドル-43,262ドル] に相当し、水準面では達成感が充足されやすいところです。
第(2)波が完了するかを見極める局面です。42,606ドル(6/12安値)を下抜くと、最初の弱気シグナルが点灯し、第(3)波下げトレンド入りの可能性があります。
(オルタナティブ・カウント)
22年10月安値(28,660ドル)以来の五波構成による上昇(=プライマリー級第➄波)は、今年4月安値から最後の上昇(=インターミディエイト級第(5)波)が進行中です。
通常、第(5)波は高値を更新するものですが、今回のケースでは、諸々の事情がそれを許さないかもしれません(ダウ輸送株平均や公共株平均など、先行して弱気相場入りの可能性が高い)。第(5)波が短縮される可能性に留意したいところです。

【S&P500日足 エリオット波動分析】
(プリファード(優先)・カウント)
4月安値からインターミディエイト級第5波による上昇が進行しています。5767(5/23安値)以来で上昇する楔「エンディング・ダイアゴナル」が出ていますが、それは最終高値の接近、及びその後の急反落の可能性を示すものです。5963を下抜くと最初の弱気シグナルが点灯し(6月18日は一時5971に下げました)、トレンドの下方転換が示唆されます。この場合、指数は速やかに5767へ下落する可能性があります。

(オルタナティブ・カウント)
6147(2/19高値)からの第4波は、第2波(21年末~22年10月)の「ダブル・ジグザグ」と交代(オルタネーション)し、「トライアングル」「フラット」など複雑な保ち合い構造となっていきます。
仮に「トライアングル」を想定すると、4月からの上昇はパターン中ⓑ波です。まもなくⓑ波は終わりⓒ波の下げが始まり、それはⓑ波上昇分の60%~70%を打ち消すでしょう。

[ダウ輸送株平均] 半値戻り水準でダブル・トップ完成か?

[マグニフィセント7] 「エンディング・ダイアゴナル」からの下放れ接近?

[ナスダック]

【ナスダック100 週足 エリオット波動分析】 (6月19日は休場)
ナスダック100は25年1月高値(22,222)以来、サイクル級の調整局面にあるとみられます。
ナスダック100・総合指数は共に、ほぼ「全値戻り」となっています。
これら二つの指数は近いうちに、「ダブル・トップ」を形成し、そこから第(3)波の下落に入るでしょう。第(3)波によりナスダック100は、4月安値16,542を大きく下回るでしょう。
オルタナティブ・カウントは、4月安値からの上昇は第(5)波というもので─前の波に比べ第(4)波が大きすぎる点に違和感はありますが─ナスダックは高値を更新することが予想されます。それを以て強気相場は終了し、調整局面を迎えるでしょう。

【ナスダック100 時間足 エリオット波動分析】
20,777(5/23安値)から形成される上昇する楔は、「エンディング・ダイアゴナル」の可能性があります。
この見方によれば、ナスダック100の重要なトレンド転換が接近しています。
21,472を下回ると最初の弱気トリガーが引かれ、先ずはダイアゴナル始点である20,777へ向けた急落となるでしょう。
一方22,041(6/11高値)を上回ると目先弱気シナリオはキャンセルされ、この場合は2月に付けた最高値(22,222)を打診するでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
2月から4月までを三波構成(A-B-C)による下落とみなし、4月安値16,542から第(5)波による上昇と認識します。このケースでは、ナスダック100は2月高値を上回るか、あるいは第(5)波が短縮する結果として「ダブル・トップ」を形成するでしょう。この第(5)波を以て、02年以来の強気相場はすべて完了することになります。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
151.899円(22/10/21)からⓍ波「円高局面」が進行中です。このⓍ波により米ドル/円(ドル/円)は、2028年4月頃までレンジ相場を形成する、というのが基本シナリオ。24年7月の161.938円は、15年6月・125.860円から9年目に付けた「8年サイクル高値」とみられます。
22年10月以来のⓍ波が描くパターンとして大きくは、➀[ランニング・トライアングル]、➁[エクスパンディッド・フラット]、これら二通りの可能性があります。
➀の場合、現行C波はA波安値(127.158円)を下回りません。C波は三波で構成され、まずは2011年からの上昇チャネルのセンターライン➀136.935円(6月)がサポートレベルとみられます。
もっとも139円処を下抜くとヘッド・アンド・ショルダーズ型の天井パターンから明確に下放れ始め─上述したセンターラインで底入れせずに─フィボナッチ・サポートの[128.945円]を試すと思われます。
➁の場合は、現行C波(五波構成)はチャネル下限(➁)を目指すような、より大きなドル安・円高が見込まれます。➁の水準は117.310円(6月)です。

【週足 エリオット波動分析】
161.938円(24/7/3)からはC波によるドル安・円高トレンドが進行中です。このC波は(先ずは)三波構成(ⓐ-ⓑ-ⓒ)が想定され、158.825円(1/10)からⓒ波によるドル安・円高が進行中とみられます。
今年1月からのドル安・円高を、第3波による下落とみることもできます。現時点でサブシナリオですが、これによれば、先々1ドル=120円試しが視野に入ります。第1波と第3波が黄金分割(1:1.618)比率関係になると仮定すれば、 [122.625円]という目標値が得られます。
ドル/円は2カ月近く、ネックライン近くで下げ渋っています。重要なチャートポイントを目前に、投機筋が円買い持ちをいったん利確していることも考えられます。
もっともドル安・円高の基調自体に変わりはなく、ヘッド・アンド・ショルダーズの垂直目標値からは、いずれ1ドル=120円割れの可能性もみえています。

【日足 エリオット波動分析】
148.610円(5/12)から、マルiii波によるドル安円高が進行中とみられます。マルiii波はミヌエット級の5つ波に分波します。
142.093円(5/27)からはマルiii波中第(ii)波のリバウンドに当たりますが、それはまだ続いているようです。この見方通りなら、ドル/円は短期的に146.250円に戻るか、あるいはそれを少し上回りますが、その動きを以て第(ii)波は終わるでしょう。
第(ii)波を終えると、次は第(iii)波のドル安・円高となります。第(iii)波によりドル/円は139.877円(4/22)を明確に下抜くでしょう。
金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[145.366円]です。

投機筋の円買い持ち高が6週続けて縮小(2025年6月10日時点)
IMM通貨先物市場で投機筋(非商業部門)の円買い持ち高は、前週の131.2億ドルから124.5億ドルへ6週続けて縮小しました。

[ドルインデックス(ドル指数)]


【エリオット波動分析】
110.176(1/13高値)からはC波によるドル安が進行中。C波の副次波(マルi~マルv波) のうち、101.977(5/12高値)からのドル安はマルv波に相当します。
6月12日に、3年3カ月ぶりのドル安(97.602)を付け、そこから反発の動きがみられます。
マルv波全体のフォーメーションは「エンディング・ダイアゴナル」かもしれません。この見方によると、足元のドル高はマルⅴ波中第(iv)波と捉えられ、あと一回のドル安波動(第(v)波)を以て年初からのドル安C波は完成することになります(日足チャート参照)。
C波完了後は、おそらく数カ月間にわたるドル高になるでしょう。
ただしそれはあくまで反発に過ぎず、中長期タームでのドル安の流れ自体は継続するとみています。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
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