植田日銀総裁の講演に市場が反応!?
2023/12/25 08:23
【ポイント】
・参加者が減少して市場の流動性が低下、値動きの増幅に注意
・日銀総裁の講演で金融政策についての手掛かりが提供されるか
(欧米市場レビュー)
22日の欧米時間の外為市場では、米ドルが弱含み。一時、米ドル/円は141.879円、米ドル/カナダドルは1.32154カナダドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.10349ドル、豪ドル/米ドルは0.68192米ドルへと上昇。米ドル/カナダドルは8月1日以来の安値をつけ、ユーロ/米ドルは8月10日以来、豪ドル/米ドルは7月20日以来の高値を記録しました。FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ観測のほか、米国の11月PCE(個人消費支出)デフレーターが市場予想を下回ったことが、米ドルの重石となりました。PCEデフレーターの結果は、総合指数が前年比2.6%、コア指数が同3.2%。市場予想はそれぞれ2.8%と3.3%でした。
※PCEデフレーターについて詳しくは、23日の『ファンダメ・ポイント』[米PCEは順調に鈍化 24年3月以降は毎回利下げ!?]をご覧ください。
その後、米国の長期金利(10年物国債利回り)が上昇する中で米ドルは反発。米ドル/円や米ドル/カナダドルは下げ幅を、ユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルは上げ幅を縮小しました。
(本日の相場見通し)
本日は、多くの国がクリスマスの祝日です(米・英・独・カナダ・豪・NZ・メキシコ・南アフリカなど)。
外為市場は様子見ムードが漂って落ち着いた値動きになりそうです。ただし、参加者が減少して市場の流動性が低下する分、突発的なニュースや仕掛け的な動きが出てきた場合には値動きが増幅する可能性があり、注意が必要です。
植田日銀総裁が経団連審議員会で講演します(日本時間13時ごろ)。講演では、日銀の金融政策の先行きについて新たな手掛かりが提供されるかどうかに注目です。手掛かりが提供されれば、米ドル/円やクロス円が反応しそうです。
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