米PCEは順調に鈍化 24年3月以降は毎回利下げ!?
2023/12/23 07:50
【ポイント】
・米PCEは市場予想より弱く、コアサービス(住居費を除く)も鈍化傾向
・市場は24年3月の利下げを確実視、その後も毎回の利下げを予想
・利下げ観測は行き過ぎにみえるものの、今後の経済データが裏付けるか
米国の11月のPCE(個人消費支出)デフレーターは一段と鈍化、同じく新築住宅販売件数は1年ぶりの低水準となりました。12月のミシガン大学消費者信頼感指数は速報値から小幅上方修正されました。市場ではFRBの利下げ観測が一段と高まりましたが、クリスマスの週末を控えて株や債券の反応は限定的だったようです。
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11月の米PCEデフレーターは、総合が前年比2.6%、食料とエネルギーを除くコアが同3.2%。いずれも10月(3.0%、3.5%)から伸びが鈍化し、市場予想(2.8%、3.3%)も下回りました。

労働コストを強く反映するとして、FRBが注目しているPCEコアサービス(住居費を除く)は前年比3.5%と21年3月以来の低い伸びでした。別の物価統計であるCPI(消費者物価指数)のコアサービス(住居費を除く)は4%前後で下げ止まっているので、それとは対照的な動きとなりました。

22日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場は24年3月の利下げ開始を100%超織り込んでおり(1月の利下げ確率は16%)、1月を除く7回全てのFOMCで0.25%の利下げを織り込んでいます。市場の利下げ観測はやや行き過ぎのようにみえますが、今後の経済指標や物価統計が市場の観測をサポートするのか、それとも市場の観測が修正されるのか、引き続き要注目でしょう。
・米PCEは市場予想より弱く、コアサービス(住居費を除く)も鈍化傾向
・市場は24年3月の利下げを確実視、その後も毎回の利下げを予想
・利下げ観測は行き過ぎにみえるものの、今後の経済データが裏付けるか
米国の11月のPCE(個人消費支出)デフレーターは一段と鈍化、同じく新築住宅販売件数は1年ぶりの低水準となりました。12月のミシガン大学消費者信頼感指数は速報値から小幅上方修正されました。市場ではFRBの利下げ観測が一段と高まりましたが、クリスマスの週末を控えて株や債券の反応は限定的だったようです。
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11月の米PCEデフレーターは、総合が前年比2.6%、食料とエネルギーを除くコアが同3.2%。いずれも10月(3.0%、3.5%)から伸びが鈍化し、市場予想(2.8%、3.3%)も下回りました。

労働コストを強く反映するとして、FRBが注目しているPCEコアサービス(住居費を除く)は前年比3.5%と21年3月以来の低い伸びでした。別の物価統計であるCPI(消費者物価指数)のコアサービス(住居費を除く)は4%前後で下げ止まっているので、それとは対照的な動きとなりました。

22日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場は24年3月の利下げ開始を100%超織り込んでおり(1月の利下げ確率は16%)、1月を除く7回全てのFOMCで0.25%の利下げを織り込んでいます。市場の利下げ観測はやや行き過ぎのようにみえますが、今後の経済指標や物価統計が市場の観測をサポートするのか、それとも市場の観測が修正されるのか、引き続き要注目でしょう。
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