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米CPIで米ドル堅調、米ドル/円は再び150円に接近

2023/10/13 08:52

【ポイント】
・米長期金利の動向に注目。一段と上昇すれば、米ドルが堅調に推移しそう
・本邦当局は円安を強くけん制するか
14日(土)にNZ総選挙。結果次第では16日に窓開けする可能性あり

(欧米市場レビュー)

12日の欧米時間の外為市場では、米ドルが堅調に推移。一時、米ドル/円は149.781円、米ドル/カナダドルは1.36956カナダドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.05251ドル、豪ドル/米ドルは0.63075米ドル、NZドル/米ドルは0.59241米ドルへと下落しました。米国の9月CPI(消費者物価指数)で総合指数が前年比3.7%と、市場予想の3.6%を上回ったことや、米国の長期金利(10年物国債利回り)が上昇したことが、米ドルの支援材料となりました。

(本日の相場見通し)

本日は、米国の長期金利の動向に注目です。米長期金利は4日と6日に一時4.88%へと上昇した後に低下傾向となり、昨日12日には4.53%をつける場面がありました。ただ、米国の9月CPIが市場予想を上回ったことなどを受けて米長期金利は反発し、12日のNY市場を4.69%で終えました。

本日の『ファンダメ・ポイント』は、[米CPIと国債入札で長期金利は上昇!]です。

米長期金利が上昇すれば、米ドルが堅調に推移しそうです。米ドル/円や米ドル/カナダドルは上昇し、一方でユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルは下落すると考えられます。

米ドル/が再び150円に接近するなかで、本邦当局の反応にも注目です。鈴木財務相や神田財務官が円安(米ドル/円の上昇)を強くけん制すれば、日本政府・日銀による為替介入(米ドル売り/円買い介入)への警戒感から、米ドル/円は上値が重くなりそうです。

本日は、米国の10月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)が発表されます(日本時間23:00)。ミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想の65.5からかい離する結果になれば、材料になる可能性があります。

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NZでは14日(土)に総選挙が行われます。世論調査では国民党(最大野党)が労働党(与党)をリードしており、国民党が第1党になると予想されています。ただ、国民党が第1党になったとしても単独では過半数に届かず、ACT党など他の政党の協力が必要になるとみられています。NZ政治の先行き不透明感が高まる場合には、NZドル安材料になるかもしれません。

※選挙の結果次第では、NZドル/米ドルやNZドル/円、豪ドル/NZドルは
16日(月)に窓開け(金曜日の終値と月曜日の始値に著しい差が生じること)が発生する可能性があります。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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