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豪ドル/NZドルが13年7カ月ぶりの高値、本日ECB理事会開催

2026/10/29 09:25

【ポイント】
・RBA(豪中銀)の追加利上げ観測が一段と強まる
・RBNZ(NZ中銀)は市場の予想外に政策金利を据え置き
・BOC(カナダ中銀)は利上げを決定し、追加利上げにも言及
・ECB(欧州中銀)は先行きの金融政策についてどのようなヒントを提供するか

(欧米市場レビュー)

28日、欧米時間の外為市場では米ドルが軟調に推移。一時米ドル/円は157.623円、米ドル/シンガポールドルは1.28043シンガポールドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.11637ドル、英ポンド/米ドルは1.33337ドルへと上昇しました。FRB(米連邦準備制度理事会)はFOMC(米連邦公開市場委員会)で政策金利を3.75~4.00%に据え置くことを決定。それは市場予想どおりだったものの、FOMCの声明やウォーシュFRB議長の会見内容をややハト派的と受け止めたのかもしれません。

※詳しくは、本日の『ファンダメ・ポイント』[米FOMCはやや「ハト派的」な据え置き!?]をご覧ください。

豪ドル
は堅調に推移し、一時豪ドル/円は111.429円、豪ドル/米ドルは0.70591米ドルへと上昇しました。豪州の7-9月期のCPI(消費者物価指数)の強い結果や、RBA(豪中銀)のブロック総裁のタカ派的な発言を受け、同中銀による追加利上げ観測が一段と強まったことが、豪ドルの支援材料となりました。

7-9月期CPIの結果は、総合が前年比3.9%、RBAが基調インフレ率として注視するトリム平均値が同3.7%。総合は市場予想どおりで、トリム平均値は市場予想の3.6%を上回り、24年4-6月期以来の高い伸びとなりました。

ブロック総裁は豪議会で、「(豪州の)インフレ率は高すぎる」との認識を示し、「国内需要は依然として国内の供給能力を上回っている」と指摘。「来週の会合では、妥当な期間内にインフレ率を目標に戻すには、これまで実施した利上げで十分かどうかを議論する」と述べました。RBAは今年に入り、すでに4回(合計1.00%)の利上げを行っています。

RBNZ(NZ中銀)は28日午前10時(日本時間)、政策金利を2.75%に据え置くと発表。市場は高い確率で0.25%の利上げが決定されると予想していたため、NZドルが急落。東京時間に一時NZドル/円は88.140円、NZドル/米ドルは0.55771米ドルへと下落し、豪ドル/NZドルは上述の豪CPIやブロック総裁の発言もあって1.25954NZドルへと上昇。豪ドル/NZドルは13年3月以来約13年7カ月ぶりの高値をつけました。

※RBNZ会合については、28日の『デイリーフラッシュ』[【PM】RBNZ(NZ中銀)は政策金利を据え置き! NZドルが急落]にて解説していますので、ご覧ください。

BOC(カナダ中銀)は0.25%の利上げを行うことを決定。また、追加利上げが必要になる可能性があると表明しました(*BOC会合の詳細は後述)。

(本日の相場見通し)

本日は、ECB(欧州中銀)理事会が開かれます。理事会の結果は日本時間午後10時15分に判明し、午後10時45分からラガルドECB総裁が会見する予定です。それらにユーロが反応するとみられます。

ECBは6月と前回9月の理事会でそれぞれ0.25%の利上げを実施。現在の政策金利は、ECBが最も重視する中銀預金金利が2.50%、残りの2つ、主要リファイナンス金利が2.65%、限界貸出金利が2.90%です。

今回の理事会については、政策金利は据え置かれると市場は予想しています。そのとおりの結果になれば、ECBの声明やラガルド総裁の会見が相場材料になりそう。それらでは、先行きの金融政策についてどのようなヒントが提供されるかに注目です。

市場では、ECBは次回12月17日の理事会で0.25%の追加利上げを行うとの見方が有力。声明やラガルド総裁の会見がタカ派的な内容になれば、その見方が強まるとともに、ユーロが堅調に推移する可能性があります。

※ユーロ/米ドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[ユーロ/米ドル、ECB理事会&ラガルド総裁会見が相場動意となりそう]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

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日本時間午後9時30分、米国の7-9月GDP(国内総生産)速報値や9月PCE(個人消費支出)デフレーターが発表されます。それらの結果も相場材料になる可能性があります。

市場予想は、GDPが前期比年率3.2%、PCEデフレーターは総合が前年比3.6%、食品やエネルギーを除いたコアが同3.1%。GDP成長率は4-6月期の2.2%から加速し、PCEデフレーターは総合とコアのいずれも前月(それぞれ3.4%と3.0%)から上昇率が高まるとみられています。

市場では、FRBは次回12月8-9日のFOMCで0.25%の利上げを行うとの見方が有力。CMEのFedWatchツールに基づくと、28日時点で市場が織り込む12月FOMCでの利上げ確率は約8割です。

GDPやPCEコアデフレーターが市場予想を上回る結果になれば、FRBの利上げ観測が強まると考えられます。その場合、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルは堅調に推移し、英ポンド/米ドルや豪ドル/米ドル、NZドル/米ドルは軟調に推移しそうです。

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BOC(カナダ中銀)は28日に政策会合を開き、0.25%の利上げを行うことを決定。政策金利を2.25%から2.50%へと引き上げました。BOCが利上げをしたのは23年7月以来3年3カ月ぶり。BOCは25年10月に利下げを実施した後、前回26年9月まで7会合連続で政策金利を2.25%に据え置いていました。

マックレムBOC総裁は会合後の会見で、「インフレ見通しが大幅に上昇し、経済が底堅さを示していることを踏まえると、高止まりするエネルギー価格が波及して全般的なインフレへとつながるリスクを軽減するためには、利上げが必要だと判断した」と説明。会合では、政策金利の据え置きと利上げの2つの選択肢を検討したことを明らかにしました。

BOCは四半期ごとの金融政策報告を公表。CPI(消費者物価指数)上昇率(インフレ率)とGDP成長率の見通しを7月時点から引き上げました。

BOCの見通しは以下のとおり。( )は7月時点の見通しです。
<CPI上昇率>
・26年:2.9%(2.5%)
・27年:3.1%(2.0%)
・28年:2.2%(2.1%)

<GDP成長率>
・26年:1.0%(0.7%)
・27年:2.0%(1.8%)
・28年:2.0%(1.8%)

マックレム総裁は先行きの金融政策について、「追加利上げが必要になる可能性がある」と表明。ただし、「不確実性が高いことを踏まえ、慎重に進めていく」と付け加えました。

BOCの次回会合は12月9日。原油価格の動向やCPIなど今後発表されるカナダの経済指標の結果次第では、BOCは12月に追加利上げに踏み切るかもしれません。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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