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FRB、ECB、日銀は政策金利据え置き!?

2026/10/26 13:01

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※マンスリー・アウトルック11月号は11月2日に配信します。

【今週のポイント】

・FRBの利上げ観測は後退するか(利下げ観測が浮上するか)
・フランスの政治・財政の不安が再び高まれば、ユーロ安も⁉
・総裁会見などでRBNZの今後の利上げペースに関するヒントが提供されるか
・BOCは利上げを行うか

先週(10/19- )は半導体やAI関連を中心に株価が軟調でした。VIX指数(別名「恐怖指数」)は16日、22日、23日といずれも一時20を超え、平常時の中心的なレンジ(おおよそ15~20)の上限近辺で推移して、市場がリスクオフに傾いたことを示唆しました(ショック時は20を大きく上回る)。

市場でAIに対する懸念が一段と強まるのかどうか。今週(10/26- )は、28日にアルファベットやマイクロソフト、29日にアマゾンやインテルの7-9月期決算が発表されます。それらに対する株式市場の反応も気になるところでしょう。

今週の主要経済指標・イベント

今週はまた、中銀ウィークでもあります。28日に米FRBのFOMC、29日にECB理事会、30日に日銀金融政策決定会合の結果が判明します。市場では、いずれも政策金利の据え置きとの見方が支配的であり、利上げが実施されればかなりのサプライズでしょう。市場が織り込む今週の利上げの確率は、FRB1割弱、ECB約3%、日銀約2%です(23日時点のOIS=翌日物金利スワップに基づく)。

注目は、会合後の記者会見で、ウォーシュFRB議長、ラガルドECB総裁、植田日銀総裁が何を語るかでしょう。いずれの中銀も26年末までにあと1回の利上げが有力視されており、27年に入っても複数回の追加利上げが予想されています。議長/総裁の発言によってそうした見方が補強されるのか、それとも修正されるのか(=利上げ観測の後退)。それらの結果に長期金利がどう反応するかも重要なポイントでしょう。

地政学リスクにも要注意かもしれません。11月3日に米国の中間選挙の投開票があるため、トランプ政権が共和党の劣勢を跳ね返そうと、何らかの行動に出る可能性があります。ウクライナとロシア、あるいは中東情勢からも目が離せません。<西田>

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今週の豪ドル/米ドルは、27-28日の米FOMCの結果の影響を受けそうです。FOMCを受けてFRBによる追加利上げ観測が強まる場合、豪ドル/米ドルは軟調に推移すると考えられます。

28日にはBOC(カナダ中銀)とRBNZ(NZ中銀)の政策会合も開かれます。カナダドルやNZドルに関しては対米ドルを含めてその結果も相場材料になりそうです。OIS(翌日物金利スワップ)に基づくと、市場はRBNZの利上げをほぼ完全に織り込んでいます。BOCに関しては、0.25%の利上げが行われるとの見方が強まっています。

原油価格の動向にも注目です。原油価格が堅調に推移すれば、ノルウェークローネには上昇圧力が加わるとともに、カナダドルやメキシコペソを下支えする要因になる可能性があります。

豪ドル/円やメキシコペソ/円、トルコリラ/円など対円の通貨ペアに関しては、日銀の政策会合の結果にも反応しそうです。日銀は今回の会合で政策金利を据え置くとみられるものの、市場では12月の会合で追加利上げが行われるとの観測があります。植田日銀総裁の会見を受け、その観測が後退するようであれば、対円の通貨ペアには上昇圧力が加わるかもしれません。<八代>

今週の注目通貨ペア①:<米ドル/円 予想レンジ:154.000円~159.000円>
米ドル/円は10月に入って158円ちょうどを挟んだ狭いレンジで推移していましたが、23日に一時156円ちょうど近辺まで下落しました(その後は157円ちょうど近辺で推移)。株安により米長期金利(10年物国債利回り)が約1カ月ぶりに5%を下回ったことが主因でした。リスクオフによって円売りポジションが一部巻き戻ったのかもしれません。

今後、米ドル/円が下落する(円高になる)とすれば、株安が一段と進んで、FRBの利上げ観測がさらに後退する、あるいは利下げ観測が浮上するケースでしょう。

アトランタ連銀のGDPNow(短期予測モデル)によれば、10月20日時点で7-9月期実質GDPは前期比年率3.5%と堅調が予想されています。公式GDPの発表は29日。すでに多くの経済統計が発表されているため、GDPNowが大きく外れる可能性は低そうです。もっとも、株価動向次第で、これまで個人消費の支えとなってきた株高の資産効果は薄れる可能性があります。また、堅調だった設備投資もAI投資の採算性への懸念から縮小されるかもしれません。

ただし、円高が進行するためには、高市政権の「責任ある積極財政」が相応の成果をあげると市場が期待する必要があるかもしれません。今後、閣議決定されて、国会で審議される27年度予算案がどうなり、市場がそれをどう受け止めるかも要注目でしょう。<西田>

今週の注目通貨ペア②:<ユーロ/円 予想レンジ:172.000円~180.000円>
ユーロ/円は9月上旬の185円台を直近のピークとして下落に転じ、10月23日には一時175円ちょうど近辺まで下落しました。これは約1年ぶりの低水準でした。ユーロ/円下落の主因は10月上旬まではユーロ/米ドルの下落、その後は米ドル/円の下落でした。今後も、フランスの政治・財政不安を材料としたユーロ/米ドルの下落(ユーロ安)と、金融政策見通しの変化に伴う米ドル/円の下落(円高)の双方に注意する必要があるかもしれません。

フランスでは10月中旬のデモが一部暴動に発展し、大きな混乱を招きました。24日のデモにも多くの市民が参加しましたが、一部の小競り合いを除けばおおむね平穏に終わったようです。また、23日には大手格付け会社ムーディーズがフランスの信用格付けを「Aa3」に据え置き、見通しを「ネガティブ」のままに維持したことも、フランス国債の買い安心感につながったようです。

もっとも、フランスとドイツの長期金利(10年物国債利回り)の差(仏>独)は、10月22日に174bp(1ベーシスポイント=0.01%)と、欧州債務危機のあった11年11月以来の高水準となりました(当時のピークは190bp)。その後、長期金利差は小幅に縮小していますが、ルコルニュ政権は、27年度予算案の議会承認を得るのか、それとも議会を経ずに成立させて内閣不信任のリスクを取るのか。引き続き状況は流動的です。<西田>

今週の注目通貨ペア③:<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.21000NZドル~1.25000NZドル>
RBNZ(NZ中銀)の政策会合が28日に開催されます。その結果が豪ドル/NZドルの動向に影響を与えそうです。

RBNZは7月・9月と2会合連続でそれぞれ0.25%の利上げを実施。23日時点の政策金利は2.75%です。市場は、28日の会合で0.25%の追加利上げが行われると予想しています。そのとおりの結果になれば、RBNZの声明や会合の議事要旨、会合後のブレマン総裁の会見が相場材料になりそうです。

ブレマン総裁の会見などにおける注目点は、今後の利上げペースについてのヒントが提供されるかです。OIS(翌日物金利スワップ)に基づくと、23日時点で12月8日の会合でも利上げが行われる確率を約6割織り込んでいます。

RBNZの会合と同じ28日に豪州の7-9月期CPI(消費者物価指数)が発表されます。ハウザーRBA(豪中銀)副総裁が21日に「インフレ見通しが大幅に悪化している」と述べたことを受け、市場では同中銀による追加利上げ観測が強まっています。OISに基づくと、23日時点で市場が織り込む次回11月2-3日の会合での利上げ確率は約6割です。CPIの結果を受けて利上げ観測が一段と強まるかに注目です。

11月のRBA会合での利上げ観測が強まる一方で、RBNZの追加利上げ観測が後退すれば、豪ドル/NZドルは堅調に推移しそうです。<八代>

今週の注目通貨ペア④:<米ドル/カナダドル 予想レンジ:1.38000カナダドル~1.43000カナダドル>
今週の米ドル/カナダドルは、28日の米FOMCやBOC(カナダ中銀)会合の結果に反応しそうです。FRBは政策金利を据え置くとみられます。一方、BOCも政策金利を据え置くとの見方が有力でしたが、同中銀のマックレム総裁のタカ派的な発言(※1)や四半期調査の内容(※2)を受けて、0.25%の利上げを行うとの見方が強まっています。

(※1)マックレム総裁は17日、「28日に公表する金融政策報告ではインフレ見通しを大幅に引き上げる見込みだ」、「インフレが幅広い分野に波及して長期化するリスクが高まっている」などと述べました。

(※2)BOCは19日、国内企業や消費者を対象にした四半期調査をそれぞれ公表。消費者の5年先のインフレ期待は前回調査の3.39%から3.91%へと上昇しました。また、国内企業の約半数が今後、中東での紛争や関税引き上げに関連するコスト増の一部または全てを顧客に転嫁する計画だと回答しました。

BOCが0.25%の利上げを行った場合、声明やマックレム総裁の会見、四半期ごとの金融政策報告が相場材料になりそうです。それらが、同中銀の追加利上げ観測を強める内容になるのか注目されます。

FRBの12月以降の利上げ観測が強まる一方で、BOCの追加利上げ観測が後退するようなら、米ドル/カナダドルは堅調に推移すると考えられます。<八代>

西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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