円が堅調、米ドル/円は2月下旬以来の安値
2026/09/08 08:58
【ポイント】
・日銀の利上げペースが加速するとの観測から円に上昇圧力
・副総裁や総裁補の発言で市場のRBA利上げ観測が一段と強まるか
・カナダは8日に対米報復関税を発動する予定、トランプ政権の対応は?
(欧米市場レビュー)
7日、欧米時間の外為市場では円が堅調に推移し、一時米ドル/円は154.017円、ユーロ/円は179.192円、豪ドル/円は111.146円、NZドル/円は90.653円、トルコリラ/円は3.177円へと下落。米ドル/円は2月23日以来、ユーロ/円は25年11月中旬以来の安値をつけ、トルコリラ/円は史上最安値を記録しました。日銀の利上げペースが加速するとの観測が引き続き円の支援材料となりました。
ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは一時1.03580スウェーデンクローナへと上昇し、23年9月以来3年ぶりの高値を記録。スウェーデンの8月CPI(消費者物価指数)が市場予想を下回ったことが、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナの上昇要因となりました。
スウェーデンCPIの結果は以下のとおり。( )は市場予想です。
・総合(前年比):0.3%(0.6%)
・CPIF(住宅ローン金利の変動の影響を除外、前年比):0.7%(1.0%)
・エネルギーを除いたCPIF(前年比):0.5%(0.8%)
(本日の相場見通し)
日本時間本日8日午前8時過ぎ、米ドル/円は153円台へと下落しました。
高田日銀審議委員(※1)やベッセント米財務長官(※2)の発言を受けて市場では日銀の利上げペースが今後加速するとの観測が強まっており、そのことが足もとの米ドル/円やユーロ/円など対円の通貨ペア下落(円の堅調)の主な要因と考えられます。また、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が資産構成を見直す(国内資産の割合を増やす)との観測も市場にはあります。
(※1)高田審議委員は9月2日の金融経済懇談会後の会見で、0.25%ずつの利上げが「必ず決まっているものではない」と述べ、「局面が変わるようであれば、結果として連続利上げになるということもあり得る」と語りました。
(※2)ベッセント財務長官は8月30日の植田日銀総裁との会談で、「円の大幅な過小評価に対処するため、日本が市場・金融政策上の断固たる措置を講じることを強く支持する」と述べました。
日銀は24年3月にマイナス金利を解除した後、同年7月・25年1月・12月・26年6月に利上げを行いました。
市場では、日銀は9月17-18日と12月17-18日の会合で利上げを行うとの見方が有力です。仮にそのとおりに行われれば、利上げの間隔は3カ月に短縮されることになります。
日銀の利上げペース加速観測などに支えられて、円は引き続き堅調に推移する可能性があります。その場合、米ドル/円やユーロ/円など対円の通貨ペアは下値を試す展開になりそう。米ドル/円の下値メドとして、1月27日安値の151.994円が挙げられます。
※NZドル/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[NZドル/円、一時1月9日以来の安値を示現!今後の注目ポイントは?]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
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本日、RBA(豪中銀)のハウザー副総裁が豪公共放送ABCのインタビューに応じ、ハンター総裁補(経済担当)がシドニーで講演する予定です。両名の発言に豪ドルが反応する可能性があります。
市場では、RBAが次回9月28-29日の政策会合で0.25%の追加利上げを行うとの見方が優勢。OIS(翌日物金利スワップ)に基づくと、7日時点で市場が織り込む次回会合の利上げ確率は約7割です。
ハウザー副総裁は8月19日の講演で、「(豪州の)インフレ率は高すぎる」との認識を示し、「インフレ率が低下しなければ、追加利上げが必要になる可能性がある」と述べました。
8月26日に発表された豪州の7月CPIは、総合が前年比3.5%、トリム平均値が同3.6%と、いずれも市場予想(3.3%と3.5%)を上振れ。RBAがコアインフレ率として注視するトリム平均値の上昇率は前月と同じでした(総合は前月の3.8%から低下)。
ハウザー副総裁やハンター総裁補が追加利上げに前向きな発言をすれば、RBAによる追加利上げ観測が市場で一段と強まるとともに、豪ドルが堅調に推移しそうです。
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カナダ政府は東部時間本日8日午前0時1分(日本時間同日午後1時1分)、米国からの輸入品の一部(約700品目、およそ200億米ドル相当)に最大50%の追加関税を発動する予定。トランプ米政権が8月22日に発動した対カナダ追加関税(約200億米ドル相当)への報復措置です。
カナダ政府による追加関税が発動された場合、トランプ政権の対応に注目。トランプ大統領などが報復措置を講じる可能性を示せば、カナダドルにとってマイナスになりそうです。
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