米国とカナダの雇用統計に注目! メキシコ中銀は政策金利据え置きを決定
2026/08/07 09:28
【ポイント】
・米雇用統計で9月FOMCでの利上げ観測が強まるか否か
・カナダ雇用統計で市場のBOC金融政策見通しが変化するか
・メキシコ中銀は政策金利を今後も据え置くとの姿勢を改めて表明
(欧米市場レビュー)
6日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移。一時米ドル/円は158.509円、米ドル/カナダドルは1.40334カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.28347シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.15130ドル、豪ドル/米ドルは0.70187米ドル、NZドル/米ドルは0.58603米ドルへと下落しました。
米国の長期金利(10年物国債利回り)が上昇したことや英紙FT(フィナンシャル・タイムズ)の報道が、米ドル高材料となりました。FTは6日、複数の関係者の話として「今後数週間に発表されるインフレ指標が強い内容になれば、ウォーシュFRB(米連邦準備制度理事会)議長は利上げを行う用意がある」と報じました。
ノルウェークローネ/スウェーデンクローナ(ノックセック)は、スウェーデンの7月CPI(消費者物価指数)が市場予想を上回ったことを受けて一時0.99238スウェーデンクローナへと下落。その後、原油価格が上昇するなかでノックセックは下げ幅を縮小し、0.99700スウェーデンクローナ近辺をつける場面がありました。原油価格の上昇は、ノルウェークローネにとってのプラス材料です。
スウェーデンCPIの結果は以下のとおり。( )は市場予想です。
・総合(前年比):0.2%(0.1%)
・CPIF(前年比):0.7%(0.6%)
・CPIF(エネルギーを除く、前年比):0.6%(0.3%)
BOM(メキシコ中銀)は政策金利を6.50%に据え置くことを決定(*詳細は後述)。据え置きは市場予想どおりで、BOM会合の結果に対するメキシコペソの反応は限定的でした。
(本日の相場見通し)
市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)は次回9月15-16日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.25%の利上げを行うとの見方が優勢です。CMEのFedWatchツールに基づくと、市場が6日時点で織り込む9月FOMCの確率は、利上げが約55%、政策金利の据え置きが約45%です。
米国の7月雇用統計が本日発表されます(日本時間21:30)。その結果を受けて、FRBの先行きの金融政策に関する市場の見方が変化する可能性があります。
雇用統計の市場予想は、失業率が4.2%、非農業部門雇用者数が前月比8.0万人増。前者は前月と同じとなり、後者は前月の5.7万人から伸びが高まるとみられています。
市場予想よりも強い結果になれば、市場ではFRBによる利上げ観測が強まると考えられます。その場合、米ドル/円や米ドル/シンガポールドルには上昇圧力が、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルには下落圧力が加わりそうです。
※米ドル/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[米ドル/円、日米協調追撃介入に要警戒!米7月雇用統計が足もと相場動意となるか]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
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米国と同時刻にカナダの7月雇用統計が発表されます。
カナダの雇用統計の市場予想は、失業率が6.5%、雇用者数が前月比2.00万人増。前者は前月と同じとなり、後者は前月の1.82万人から伸びが高まるとみられています。
BOC(カナダ中銀)は前回7月15日の政策会合で政策金利を2.25%に据え置くことを決定。マックレムBOC総裁は会合後の会見で、「現在の政策金利(の水準)は、景気回復を持続し、インフレ率を目標の2%に戻すのに適切だ」との認識を示す一方、不確実性は依然として高いとし、「必要に応じて金融政策を調整する用意がある」と述べました。
市場では、BOCの次の一手は利上げになると予想されており、早ければ26年12月に利上げが行われるとの観測があります。
カナダの雇用統計が市場予想と比べて強い結果になれば、BOCによる利上げ観測が強まるとともに、カナダドルにとってプラスになると考えられます。
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BOM(メキシコ中銀)は6日に政策会合を開き、政策金利を6.50%に据え置くことを決定。政策金利の据え置きは2会合連続で、前回6月に続いて政策メンバー5人全員が据え置きに賛成しました。
市場ではBOMの次の一手は利上げになると予想されているものの、今回の声明の内容をみると早期に利上げが行われる可能性は低いと考えられます。BOMの年内に開催される会合はあと3回で、9月24日・11月5日・12月17日に開かれます。
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BOMは声明で、「政策金利は今後も現行水準を維持することが適切だ」と表明。「現在の金融政策スタンスは、国際情勢に関連するものを含めマクロ経済環境がもたらす課題に対応するうえで適切だと判断している」と付け加えました。それらは前回6月25日の会合と同じです。
BOMはメキシコの物価動向について「総合インフレ率とコアインフレ率はいずれも、(28年4-6月期までの)予測期間を通じて低下が続くと見込まれるが、そのペースは従来の予想よりも緩やかになる見通しだ」とし、総合とコアのCPI(消費者物価指数)上昇率がBOMの目標である3%に収束する時期の予測を従来の27年4-6月期から同年10-12月期へと2四半期後ズレさせました。
そのうえで物価を上振れさせる要因として、コアインフレ率の高止まり、通商政策や地政学的紛争に起因する混乱、気候変動に関連する影響、メキシコペソ安などを挙げ、「予測期間におけるインフレ見通しに対するリスクバランスは、依然として上振れ方向に傾いている」と指摘。「米国の経済政策の変更や地政学的紛争が長期化する可能性が、引き続き予測の不確実性を高めている」と付け加えました。
BOMはメキシコ経済について、「26年1-3月期に縮小したものの、26年4-6月期に回復した(※)」と指摘。ただし、前回会合と同様に「予測期間を通じて経済のスラック(需給の緩み)は継続すると予想され、また経済活動に対する重大な下振れリスクは依然として残っている」との認識を示しました。
(※)メキシコのGDP(国内総生産)は26年1-3月期が前期比マイナス0.6%、4-6月期(速報値)は同プラス1.5%でした。
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