マネースクエア マーケット情報

エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※8月4日更新

2026/08/04 11:21

宮田レポート(短期アップデート) 2600804_miyata.pdf

☆こちらもご覧ください
YouTube エリオットView 8月3日
[15年ぶり日米協調介入!「鬼門の八月」1ドル=150円?]

[日経平均・TOPIX]
【当面の想定レンジ】 (日経平均) 49,500~70,000円
                                    (TOPIX) 3400~4180
[NYダウ・S&P500] 
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 45,000~53,500ドル
           (S&P500) 6300~7700
[ナスダック100]
【当面の想定レンジ】 (ナスダック100) 23,500~30,800
                                   (ナスダック総合) 20,700~27,200
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 140.000~162.000円

[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 98.000~102.720



[日経平均・TOPIX]

【週足 エリオット波動分析】
72,831円(6/22)はプライマリー第➂波の天井であり、そこからプライマリー第➃波の弱気相場が進行中とみられます。

3月末(50,558円)以来の現行週次サイクルは、弱気相場に特有の「レフト・トランスレーション(右肩下がり)」になる公算が大きい(つまり上昇期間よりも下げ期間が長くなります)。今サイクルの上昇期間はフィボナッチ13週(両端入れ)の長さでした。サイクル全体が37週~53週(※1)ということから、6月22日(サイクルトップ)からの通算下げ期間は、24週~40週(5カ月~8カ月)と推定されます。

換言すると、日経平均は今年11月~来年3月まで下値模索の展開が続くと予想されます。7月29日に一時60,448円まで下げ、高値からの下げ率は17%に広がりました。これは25年4月以降で最大の調整です(※2)

通常「レフト・トランスレーション」のパターンは、サイクル終点安値はサイクル始点安値を下回ります。つまり、少なくとも50,558円を下回らないことには現行サイクルは終わらないでしょう。

(※1)週次サイクル期間(2020年以降の補正後)は45週±8週(37週~53週)。
(※2)サイクルの高値から安値まで、下げ率は10%~26%(平均17%)。

[TOPIX]
日経平均は大きく下げていますが、TOPIXはなお最高値圏に踏みとどまっています。

TOPIXには高値更新の可能性がまだ残されているようです。
もっとも、3月安値からの第5波「エンディング・ダイアゴナル」が天井パターンであることに変わりはなく、プライマリー➃波入りは遠い話ではありません。3859(7/17安値)を割るとプライマリー➃波入りの合図となります。

プライマリー➃波の調整規模は、プライマリー第➁波(2018年1月~20年3月)の下げ率(37.2%)と同等か、それ以上の大きさになると思われます。それでも予想される日経平均の下落スケールよりは、浅めといえるかもしれません。

7月はモメンタム株を売り、非モメンタム株を買うという循環物色が目立ちました。

では8月もTOPIX優位が続くかといえば、それは微妙かもしれません。ここ数年、ほとんど顧みられることがなかった「円高リスク」 が、足元急速に存在感を強めています。例えば1ドル=155円割れが常態化するようだと輸出企業の業績悪化を考慮する必要があり、TOPIXも影響を受けるはずです。

[日経平均]
67,592円(7/22高値)以来、マイニュート級のマルiii波による下げが展開中とみられます。マルiii波中第(i)波は60,448円(7/29)で終了し、そこからは第(ii)波のリバウンドとみられます。

ひとたび第(ii)波が終わり第(iii)波に入れば、それはマルiii波の第(iii)波「サード・オブ・サード」であり、非常に強力な下げになるでしょう。

マルi波(6/22~7/17)は約1万円(1万127円)下落しました。マルiii波はの下げ幅は、マルi波の下げ幅の等倍~1.618倍とみられることから、マルiii波のターゲットとして[57,645円-51,206円]が導かれます。


[予想PER別の日経平均水準]
8月3日の日経平均予想PERは17.18倍、予想EPSは3710円。過去最高の予想EPSは3922円(6/25)です。


[裁定買い残と信用買い残] (7月24日時点)



[NYダウ・S&P500] 

【NYダウ30日足 エリオット波動分析】
8月3日は一時53,230ドルまで上昇し、7月7日高値(53,289ドル)に接近しました。
ここ2日間の上昇を主導したのは、アマゾン(AMZN)、マイクロソフト(MSFT)、アルファベット(GOOGL)といったハイパースケーラーです。このままダウ30が最高値を更新するか、あるいは、ダブルトップから反転するかをみてみましょう。

ただし仮に高値更新の場合でも、新しい上昇トレンドの始まりという見方にはなりません。
ダウ輸送株平均の弱含みは続いており(チャート参照)、ダウ30との弱気パターン「未確認」は弱気相場の接近を示唆しています。

NYダウ30は7月7日に最高値(53,289ドル)を付け、一方S&P500の最高値(7620)は6月2日です。これら指数は「未確認」の天井パターンを(辛うじてですが)継続中です。

【S&P500日足 エリオット波動分析】 
8月3日は一時7610まで上昇、前回高値7620(6/2)まで僅かに迫りました。
このまま高値更新となるのでしょうか? そうなれば、6月からの第4波「トライアングル」から上放れる波は、第5波ということになるでしょう(代替カウント)。この「最後の上昇」によって、S&P500は強気相場のすべてを完成することになります。

もちろん、2カ月越しのダブルトップを完成する可能性もあります。この場合のS&P500は8月に急落するでしょう。

SOX指数
6月高値(14,655)から直近安値(10,445、7/29)まで、下げ率は28.7%に拡大。「弱気相場」の色はさらに深まりました。なお三尊パターンからの垂直計算から導かれる下値メドは9300-9500です。
SOX指数の潜在的弱さは、短期的にダウ30とS&P500が高値を更新した場合でも、半導体株が追随できない可能性を示唆しています。


Bloombergマグニフィセント7インデックス
この指数は5月14日に最高値を付けました。マグ7は他の主要指数より先行して高値を付けており、これは重要な天井パターン(未確認)です。

もっとも8月2日と3日には連日のギャップアップとなり、200日MAを上方ブレイクしたことに続き、7月中旬の「アイランド・ギャップ」を埋めました。

このような動きはイメージと異なり、次の展開が読みづらくなりました。したがって短期的な見通しをいったん保留します。どう動くかをみてみましょう。

[ダウ輸送株平均] 





[ナスダック100]

【ナスダック100 時間足 エリオット波動分析】
過去1年間の天井パターン「ダイヤモンド・フォーメーション」から下放れの展開が続いています。

今のところダイヤモンドからの垂直計算値は[26,250]です。
27,176(7/30安値)からのリバウンドが終わると、改めて上記26,250を試す展開を想定します。

足元はマイニュート級マルiii波の下落とみられます。この見方によれば、マルiii波の長さはマルi波(2566ポイント下落)の1.618倍(4152ポイント)程度と見込まれます。計算するとマルiii波の下値ターゲットは[26,492]となり、それはダイヤモンドからの下値メドに近いものです。



[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】 
日米実質金利差から導かれる米ドル/円の水準は、現在1ドル=141円程度です。既に日本円は1年以上も、金利差からの妥当な水準より極端に過小評価された状態です。

購買力平価からの妥当な円相場はOECD算出のGDPベースで1ドル=97円~103円です。長期的にも日本円は著しく過小評価されています。

163.944円(7/23)を以て、通算5年間のⓎ波[(A)-(B)-(C)]による円安はすべて完了したと思われます。
この見方によると、この先は数年間にわたり円高になるでしょう。上記のように、長らく日本円はその実力に比べ過小評価されてきましたが、今後は実力に見合った適正な水準が模索されていくと思われます。

【日足 エリオット波動分析】 
7月30日-31日に実施された15年ぶりの日米協調介入(円買い協調介入は28年ぶり)という歴史的なイベントにより、これまで円安を当然視していた向きは突然の方針転換を迫られることになりました。

ドル/円の歴史を振り返ると、大きなトレンドが変わるときの最初のきっかけのほとんどは、為替介入それも協調介入でした(85年9月のプラザ合意など)。今回の日米協調介入のインパクトは極めて大きいといえましょう。

8月3日は一時155円台前半まで円高が進みました。レッサー・ディグリー第4波・154.983円の手前でいったん動きは落ち着いているようですが、円高の流れは短期的にも継続する可能性が高く、155円突破は近いでしょう。

さらに、8月中に150円水準を試す展開も十分にあり得ます。


金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[141.408円]です。


円売り持ち高が2年ぶり高水準に拡大 (2026年7月28日時点)
IMM通貨先物市場において、投機筋(非商業部門)の円売り持ち高は、前週の116.50億ドルから129.77億ドルへ2週続けて拡大しました。これは2024年7月以来の高水準です。


円売り枚数は再拡大
7月28日時点の投機筋の円売り持ち枚数は26万4683枚でした。4週続けて拡大し、過去最高(26万7507枚)に近づきました。



[ドルインデックス(ドル指数)]


【エリオット波動分析】 
22年9月高値からのドル安Ⓑ波は、「トリプル・ジグザグ(W)-(X)-(Y)-(X)-(Z)」のコースを辿っているとみられます。長期タームの見通しは引き続きドル安です。

今年1月安値からのドル高は、Ⓑ波中の(X)波であり、それが終わると、次は3番目のジグザグ(Z)波が展開されていく、と思われます。

6月24日の高値(101.800)は、ターゲット[101.138-102.717]内で付けました。(X)波が終了したという見方が正しければ、持続的なドル安になるでしょう。投機筋によるドル買いの極端な多さは、筆者の見方を裏付けているように思われます。



投機筋のドル合成ポジションの買い持ち高は2週続けて過去最大を更新
投機筋によるドル合成ポジション買い持ち枚数は、7月28日時点で52万5546枚へ拡大し、前週の47万3669枚を大きく更新。2週続けて過去最大になりました。


エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。

宮田直彦

執筆者プロフィール

宮田直彦(ミヤタナオヒコ)

チーフ・テクニカルアナリスト、マネースクエアアカデミア学長

  • 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
  • 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
  • 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
  • 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
topへ