米ドル/円が再び162円台へと上昇、本邦当局はどう対応!?
2026/07/07 09:05
【ポイント】
・本邦当局による“円安”けん制のトーンが変化するか
・本邦当局は事前の警告なしに介入する可能性があるとの報道も
・原油価格が軟調に推移すれば、産油国通貨にとってマイナスになりそう
(欧米市場レビュー)
6日、欧米時間の外為市場では円が軟調に推移し、一時米ドル/円は162.379円、ユーロ/円は185.474円、豪ドル/円は112.745円、NZドル/円は92.427円、カナダドル/円は114.159円へと上昇しました。
日本政府が先週公表した経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)2026の原案では、「強い経済の実現に向けては、適切な金融政策運営が行われることも非常に重要」とされました。市場ではそれを高市政権は日銀の利上げをけん制したと受け止められています。また、高市政権の財政拡張的な政策によって日本の財政状況が悪化するとの懸念が市場には根強くあります。それらが円の重石になったようです。
(本日の相場見通し)
米ドル/円が再び162円台へと上昇しています。本邦当局の対米ドルでの円安への対応に引き続き注目です。
足もとの対米ドルでの円安について、片山財務相は3日の閣議後の会見で「必要に応じて、いつでも適切に対応する」と改めて述べ、三村財務官は1日のブルームバーグとのインタビューで「投機的な動きについては常に注視している」と語りました。
片山財務相や三村財務官がこれまでよりも“円安”をけん制するトーンを強めれば、市場では本邦当局による為替介入(米ドル売り・円買い介入)への警戒感が一段と強まるとともに、米ドル/円はいったん下落する可能性があります。
ロイターは2日、投機筋に打撃を与えるために政府は事前の警告なしに為替介入を実施する可能性もあると報じました。4月30日に行われたとみられる為替介入時には、三村財務官が事前に「最後の退避勧告」と述べ、為替介入を強く警告しました。それによって投機筋は為替介入が行われる前に円売りポジションを解消することができ、損失を回避できたとの見方があります。
本邦当局による為替介入があれば、米ドル/円は下落すると考えられます。その場合、ユーロ/円や豪ドル/円、NZドル/円などは米ドル/円に引きずられそうです。
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WTI原油先物の中心限月8月物は6日、前営業日比0.14ドル安(-0.2%)の1バレル=68.55ドルで取引を終えました。
原油の需給が緩むとの観測がWTI原油先物の重石となりました。OPEC(石油輸出国機構)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の有志7カ国(※)は5日にオンライン会合を開き、8月から原油の生産目標をさらに日量18.8万バレル引き上げることを決定。OPECを5月に脱退したUAE(アラブ首長国連邦)の6月の原油輸出量は過去最高となり、サウジアラビアは8月のアジア向けの原油販売価格を大幅に引き下げたと報じられました。
(※)サウジアラビア、ロシア、イラク、クウェート、カザフスタン、アルジェリア、オマーン
原油価格(WTI原油先物や北海ブレント先物)の下落は、ノルウェークローネやカナダドル、メキシコペソなど産油国の通貨にとってマイナスになると考えられます。原油価格が引き続き軟調に推移した場合、産油国の通貨は上値が重い展開になりそう。ノルウェークローネ/スウェーデンクローナの目先の下値メドとして、6月30日安値の0.97533スウェーデンクローナが挙げられます。
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