米ドル/円が24年7月高値を上抜け、約40年ぶりの高値
2026/06/30 09:09
【ポイント】
・米JOLTSなどでFRBの利上げ観測が強まるか
・片山財務相らは“円安”を改めてけん制するか、為替介入があるか
(欧米市場レビュー)
29日、欧米時間の外為市場では円が軟調に推移。米ドル/円は一時161.942円へと上昇して86年12月以来およそ40年ぶりの高値をつけ、ユーロ/円は185.037円、英ポンド/円は214.707円、豪ドル/円は111.646円、NZドル/円は91.519円へと上昇する場面がありました。日本政府は7月に策定する経済財政運営の指針(骨太の方針)に、経済成長の実現に向けて適切な金融政策運営が行われることも非常に重要だと明記する方針と複数のメディアが報道。市場では日銀の追加利上げをけん制するものとの見方もあり、円安圧力となりました。
(本日の相場見通し)
米国の5月JOLTS(労働動態調査)や6月消費者信頼感指数が本日発表されます(いずれも日本時間23:00)。それらの結果に市場が反応する可能性があります。
市場予想は以下のとおり。( )は前月の実績です。
・JOLTS求人件数:730.0万件(761.8万件)
・消費者信頼感指数:94.4(93.1)
足もとの米ドル高の主な要因として、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ観測が挙げられます。CMEのFedWatchツールに基づくと、29日時点で市場が織り込むFRBの利上げ確率は、次回7月28-29日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で約3割、9月15-16日までで約6割、10月27-28日までで約7割、年内最後の12月8-9日までで約8割です。
JOLTS求人件数や消費者信頼感指数が市場予想を上回る結果になれば、FRBの利上げ観測が強まりそう。その場合、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルには上昇圧力が、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルには下落圧力が加わると考えられます。豪ドル/米ドルは、3月31日安値の0.68313米ドルが目先の下値メドです。
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足もとの米ドル高・円安について、片山財務相は23日に「必要であれば断固たる措置を取るという日米間の合意に全く揺るぎはない」と述べました。ただ、片山財務相についてはそれ以降、三村財務官についてはこのところ為替に関する発言は伝わっていません。
米ドル/円が約40年ぶりの高値水準で推移するなか、本邦当局の対応に引き続き注目です。片山財務相や三村財務官が“円安”を強くけん制すれば、米ドル/円はいったん下落する可能性があります。本邦当局による為替介入があれば米ドル/円は大きく下落するとみられ、その場合には豪ドル/円やNZドル/円など対円の通貨ペアも米ドル/円に引きずられるとみられます。
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6月15-16日に開催されたRBA(豪中銀)の政策会合の議事要旨が公表されます(日本時間10:30)。6月会合では政策金利を4.35%に据え置くことが全会一致で決定されました。
その時の声明は主に以下の内容でした。
・総合インフレ率と基調インフレ率(CPIトリム平均値)は依然として高すぎる
・短期的なインフレ期待は緩和したが、年初と比べれば依然高水準
・インフレ率は当面、高止まりする可能性が高い
・今年に入ってから3回の利上げを行った結果、金融環境は以前よりも引き締まっており、予想どおり景気が減速している兆候がみられる
・金融政策は今後の展開に対応できる良い位置にある
・必要に応じて政策金利をさらに引き上げることを含め、物価安定と完全雇用の実現のために必要なあらゆる措置を講じる
ブロック総裁は会合後の会見で、「インフレが低下するには需要の減速が必要だ」、「インフレには依然として上振れリスクがある」と述べる一方、会合で利上げは検討されなかったことを明らかにしました。
本日公表の議事要旨における注目点は、RBAの先行きの金融政策について声明や総裁会見以上のヒントが提供されるかどうか。ヒントが提供されれば、豪ドルが反応しそうです。
※豪ドル/NZドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[豪ドル/NZドル、レンジワーク主体の相場展開となりそう]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
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