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米ドルが対円で約1カ月ぶり、対カナダドルと対シンガポールドルで約2カ月ぶりの高値

2026/06/04 09:00

【ポイント】
・新規失業保険申請件数でFRBの利上げ観測が一段と強まるか
・対米ドルで円安が進むなか、本邦当局はどのように対応するか
・CPIでリクスバンクの金融政策に関する市場の見方が変化するか

(欧米市場レビュー)

3日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移。一時米ドル/円は160.040円、米ドル/カナダドルは1.38949カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.28373シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.15943ドル、豪ドル/米ドルは0.71258米ドルへと下落。米ドル/円は4月30日以来、米ドル/カナダドルは4月8日以来、米ドル/シンガポールドルは4月7日以来の高値をそれぞれつけました。

中東情勢をめぐる懸念や米経済指標の堅調な結果が、米ドルにとってプラスになりました。米軍は2日、「イランがバーレーンに向けて発射したミサイルを米軍とバーレーン軍が迎撃した」と発表。また、イランが米軍による攻撃への報復として米軍施設を攻撃したと報じられました。米経済指標の結果は、5月ISM非製造業景況指数が54.5、5月ADP雇用統計が前月比12.2万人増。いずれも市場予想(それぞれ53.8と12.0万人増)を上回りました。

高市首相と植田日銀総裁の発言を受け、米ドル/円は159.300円近辺へと下落する場面があったものの、下落は長続きしませんでした。高市首相は参院本会議で「為替については、必要に応じ、いつでも適切に対応していく」と発言。植田総裁は共同通信きさらぎ会での講演で、不透明な状況が続くとしても「先行き、経済の下振れリスクに比べて、物価の上振れリスクが高まると判断される場合には、利上げの是非についてしっかりと議論する必要がある」と語りました。日銀は25年12月の会合で0.25%の利上げを実施し、植田総裁はその約2週間前の講演で「利上げの是非について適切に判断したい」と述べていました。日銀は次回6月15-16日の会合で利上げを行う可能性が高そうです。

(本日の相場見通し)

米国の先週分の新規失業保険申請件数が本日発表されます(日本時間21:30)。新規失業保険申請件数の市場予想は21.5万件と、前回と同じになるとみられています。

市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ観測が強まっています。CMEのFedWatchツールに基づくと、3日時点で市場が織り込むFRBが12月末までに利上げを行う確率は約6割。1週間前の5月27日時点の利上げ確率は約5割でした。

新規失業保険申請件数が市場予想と比べて強い(少ない)結果になれば、FRBの利上げ観測が一段と強まりそう。その場合、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルには上昇圧力が、ユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルには下落圧力が加わると考えられます。米ドル/カナダドルの目先の上値メドとして、3月31日高値の1.39624カナダドルが挙げられます。

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本邦当局の対米ドルでの円安への対応にも引き続き注目です。片山財務相は3日、高市首相と同様に「必要に応じていつでも適切に対応する」と改めて述べ、再度の為替介入(米ドル売り・円買い介入)も辞さない姿勢を示しました。

本邦当局による為替介入が再度実施される、あるいはその準備ともされるレートチェックがあれば、米ドル/円が大きく下落すると考えられます。その場合、豪ドル/円やNZドル/円などは米ドル/円に引きずられそうです。

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スウェーデンの5月CPI(消費者物価指数)が本日発表されます(日本時間15:00)。その結果にスウェーデンクローナが反応する可能性があります。

市場予想は以下のとおり。( )は前月の実績です。
・CPI(前年比):プラス0.5%(マイナス0.1%)
・CPIF(前年比):1.3%(0.8%)
・CPIF(エネルギーを除く、前年比):0.3%(0.0%)

*CPIF・・・CPIから住宅ローン金利変動の影響を除外したもの。

いずれもリクスバンク(スウェーデン中銀)のインフレ目標である2%は引き続き下回るものの、CPIの上昇率はマイナスからプラスへと転じ、CPIFは前月から上昇率が高まるとみられています。

市場では、リクスバンクは12月末までに利上げを行うとの観測があります。CPIが市場予想を上回る結果になれば、その観測が強まるとともにスウェーデンクローナにとってプラスになると考えられます。

※ノルウェークローネ/スウェーデンクローナのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[ノックセック、レンジワーク主体の相場付き]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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