原油価格や米長期金利の動向に注目
2026/05/19 09:10
【ポイント】
・トランプ大統領のSNS投稿で原油価格が下落
・米長期金利は一段と上昇するか
・対米ドルでの円安への本邦当局の対応は?
(欧米市場レビュー)
18日、欧米時間の外為市場では英ポンドが堅調に推移。一時英ポンド/円は213.479円、英ポンド/米ドルは1.34447ドルへと上昇し、ユーロ/英ポンドは0.86659ポンドへと下落しました。マンチェスター市長のバーナム氏の報道官が現行の財政規則を変更するつもりはないと表明したことが、英ポンドにとってプラスとなりました。バーナム氏は英国の有力な次期首相候補とみられており、市場ではバーナム氏が首相になれば英国の財政規律が緩むとの懸念があります。
米ドルは軟調。一時米ドル/カナダドルは1.37316カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.27768シンガポールドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.16554ドル、豪ドル/米ドルは0.71789米ドルへと上昇しました。ポジション調整が中心とみられます。米ドル/円は方向感が乏しく、おおむね158円台後半で推移しました。
(本日の相場見通し)
米国のトランプ大統領は米東部時間18日午後(日本時間19日午前)、自身のSNSで「明日(19日に)予定していたイランへの軍事攻撃を延期する」と表明。カタールやサウジアラビア、UAE(アラブ首長国連邦)の首脳から、米国にとって非常に受け入れやすい合意が成立する可能性があるため攻撃を見送るよう要請されたとしました。ただし、「受け入れ可能な合意が成立しなかった場合、イランへの全面的かつ大規模な攻撃をただちに開始できる準備をしておくよう軍に指示した」と付け加えました。
トランプ大統領のこの投稿を受けて原油価格が下落。1バレル=108.66ドルで18日の通常取引を終えた米WTI原油先物は時間外取引で一時106ドル台をつけました。
原油価格の動向に注目です。原油価格が引き続き軟調に推移すれば、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナには下押し圧力が加わる可能性があります。
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米国の長期金利(10年物国債利回り)の動向にも注目です。米長期金利は日本時間18日午前の取引で一時4.63%へと上昇し、25年2月以来の高水準をつけました(18日のNY市場は4.58%で終了)。足もとの米長期金利上昇の主な要因として、原油高によって米国のインフレが加速するとの懸念や、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ観測が強まっていることが挙げられます。
米長期金利が一段と上昇すれば、米ドルが堅調に推移しそう。その場合、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルには上昇圧力が、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルには下落圧力が加わると考えられます。米ドル/シンガポールドルは、200日移動平均線(本日時点で1.28364シンガポールドル)が目先の上値メドです。
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対米ドルでの円安への本邦当局の対応も引き続き注目されます。片山財務相は18日、G7財務相・中央銀行総裁会議の初日の議論終了後、米ドル高・円安について、中東の問題と投機的な動きが要因との認識を示し、「必要に応じて適切に対応する」と述べました。
本邦当局が米ドル売り・円買い介入(為替介入)を行う、あるいはその準備とされるレートチェックがあれば、米ドル/円は大きく下落しそうです。その場合、ユーロ/円や豪ドル/円などは米ドル/円の下落に引きずられると考えられます。
※米ドル/円については、本日の『ファンダメ・ポイント』[日米金融政策とイールドカーブ、米ドル/円]にて解説していますので、ご覧ください。
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