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英ポンドが軟調、米ドル/円は158円台へ上昇し2週間ぶり高値

2026/05/15 09:10

【ポイント】
・英国では保健相が辞任し政治が混乱
・対米ドルで円安が再び進行するなか、本邦当局の対応は?

(欧米市場レビュー)

14日、欧米時間の外為市場では英ポンドが軟調に推移。一時英ポンド/円は211.851円、英ポンド/米ドルは1.33955ドルへと下落し、ユーロ/英ポンドは0.87124ポンドへと上昇しました。7日の英統一地方選で与党労働党が大敗したことを受けてスターマー首相の退陣を求める声が強まるなか、ストリーティング保健相が辞任。英政治の混乱が英ポンドに対する下押し圧力となりました。

※詳しくは、本日の『ファンダメ・ポイント』[英政治情勢、労働党の党首選実施へ!?]をご覧ください。

米ドルは堅調。一時米ドル/円は158.373円、米ドル/カナダドルは1.37331カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.27561シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.16645ドル、豪ドル/米ドルは0.72154米ドルへと下落しました。米国の4月小売売上高(自動車を除く)が前月比0.7%、4月輸入物価指数が同1.9%と、それぞれ市場予想(0.6%と1.0%)を上回ったことが、米ドル堅調の主な要因になったと考えられます。

(本日の相場見通し)

上述のとおり14日は、ストリーティング英保健相が辞任したことで英ポンドに対して下押し圧力が加わりました。

本日は引き続き英政治情勢を注視する必要がありそうです。同国で首相交代の機運が高まれば、英ポンドへの下押し圧力はさらに強まる可能性があります。その場合、英ポンド/英ポンド/米ドルは軟調に推移し、ユーロ/英ポンドは堅調に推移するとみられます。ユーロ/英ポンドは、2月27日高値の0.87840ポンドが目先の上値メドです。

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米ドル/は14日に158円台へと上昇し、4月30日以来2週間ぶりの高値をつけました。本邦当局は160円台後半をつけた4月30日に米ドル売り・円買い介入(為替介入)を行った可能性が高く、その後157円台で推移していた5月1日・4日・6日にも介入があったとの観測が市場にはあります。

対米ドルで円安が再び進行するなか、本邦当局の対応が注目されます。片山財務相や三村財務官が“円安”を強くけん制すれば、米ドル/は上値が重い展開になりそうです。実際に再び介入が行われる、あるいはその準備とされるレートチェックがあれば、米ドル/は大きく下落して、その場合、豪ドル/円やNZドル/円などは米ドル/円に引きずられると考えられます。

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米国の5月NY連銀製造業景況指数4月鉱工業生産が本日発表されます(それぞれ日本時間21:30と22:15)。

市場予想はNY連銀製造業景況指数が7.5、鉱工業生産が前月比0.3%。前者は前月の11.0から低下するものの業況判断の分かれ目であるゼロは引き続き上回り、鉱工業生産はプラスに転じる(前月はマイナス0.5%でした)とみられています。

市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)の次の一手は利上げになるとの観測が強まっています。CMEのFedWatchツールに基づくと、14日時点で市場が織り込む12月末までに利上げが行われる確率は4割強(政策金利が据え置かれる確率は5割強)。7日時点の確率は約2割でした(同約7割)。

NY連銀製造業景況指数や鉱工業生産が市場予想を上回る結果になれば、先行きの利上げ観測が一段と強まるとともに、米ドルにとってプラスになる可能性があります。

※米ドル/カナダドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[ドルカナダ、もう一段の上値トライとなるか]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

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米国のトランプ大統領中国の習近平国家主席は本日、14日に続いて北京で会談します。首脳会談の結果によっては相場材料になるかもしれません。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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