FOMCやBOC会合、豪CPIに注目! ノックセックは約1年5カ月ぶりの高値
2026/04/29 09:00
【ポイント】
・日本の祝日で外為市場では流動性が低下、値動きが増幅される可能性も
・FOMCとBOC会合を受けて市場の金融政策見通しがどのように変化するか
・豪CPIでRBAの利上げ観測が強まるか
・原油価格の上昇に支えられてノックセックが堅調
(欧米市場レビュー)
28日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移。一時米ドル/円は159.740円、米ドル/カナダドルは1.36864カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.27734シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.16800ドル、英ポンド/米ドルは1.34632ドル、豪ドル/米ドルは0.71495ドルへと下落しました。米国とイランの和平協議の不透明感が安全資産とされる米ドルにとってプラスになりました。
ロイターは米当局者の話として「トランプ大統領はイランが示した最新の提案に不満を抱いている」と報じました。報道によると、イランの提案は戦闘が終結し、ホルムズ海峡の航行の問題が解決するまで、イランの核開発計画をめぐる協議は先送りするという内容とのことです。
日本時間正午頃、日銀は政策金利を0.75%に据え置くことを決定しました。その決定は6対3で、高田・田村・中川の審議委員3人が0.25%の利上げを支持して反対。利上げを支持したメンバーは、前回3月会合の1人(高田審議委員)から増えました。また、展望レポート(経済・物価情勢の展望)では、26年度と27年度のCPI(消費者物価指数)上昇率見通しが1月時点から大幅に上方修正されました。
それらを受けて米ドル/円やユーロ/円、豪ドル/円など対円の通貨ペアが一時軟調に推移しました。ただ、対円の通貨ペアの軟調は長続きせず、植田日銀総裁の会見後には日銀会合の結果判明前の水準にほぼ戻りました。
※日銀会合については、本日の『ファンダメ・ポイント』[米FOMCの注目ポイント+日銀会合結果]にて詳しく解説していますので、ご覧ください。
ノルウェークローネ/スウェーデンクローナ(ノックセック)は一時0.99593スウェーデンクローナへと上昇し、24年12月4日以来の高値をつけました。原油価格が上昇したことが、産油国の通貨であるノルウェークローネにとってプラスになりました。
米WTI原油先物の中心限月6月物は、前日比3.56ドル高(3.7%)の1バレル=99.93ドルで取引を終了。米国とイランの和平協議の不透明感がWTI原油先物の上昇要因となりました。
(本日の相場見通し)
本日は、日本が祝日のため外為市場では参加者が減少して流動性が低下します。(イラン情勢など)突発的なニュースが出てきた場合には値動きが増幅される可能性があり、注意は必要です。
米ドル高・円安に振れた場合、本邦当局の対応が注目されます。
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FOMC(米連邦公開市場委員会)やBOC(カナダ中銀)の政策会合が本日開かれます。それらの結果に市場が反応しそうです。
<FOMC>
日本時間30日午前3時に結果判明
午前3時30分からパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が会見
FRBは25年9月・10月・12月の3会合連続でそれぞれ0.25%の利下げを実施。前々回26年1月と前回3月のFOMCでは政策金利を据え置きました。現在の政策金利は3.50~3.75%です。
市場では、政策金利は今回も据え置かれることが確実視されています。そのとおりの結果になれば、FOMCの声明やパウエルFRB議長の会見が相場材料になりそう。それらではFRBの先行きの金融政策についてどのようなヒントが示されるのかに注目です。
市場では、FRBは少なくとも12月末まで政策金利を据え置くとの見方が有力です。CMEのFedWatchツールに基づくと、28日時点で市場が織り込む12月末まで政策金利が据え置かれる確率は約8割。12月末までに利下げが行われる確率は約2割です。
声明やパウエル議長の会見を受けてFRBによる利下げ観測が後退した場合、米ドルが堅調に推移して、米ドル/円や米ドル/シンガポールドルには上昇圧力が、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルには下落圧力が加わると考えられます。
※FOMCについては、本日の『ファンダメ・ポイント』[米FOMCの注目ポイント+日銀会合結果]もご覧ください。
<BOC会合>
日本時間29日午後10時45分に結果判明
午後11時30分からマックレムBOC総裁が会見
BOCは25年10月に0.25%の利下げを実施した後、同12月・26年1月・3月と3会合連続で政策金利を据え置きました。現在の政策金利は2.25%です。
市場では、政策金利は今回も据え置かれると予想されています。そのとおりの結果になれば、BOCの声明やマックレム総裁の会見が相場材料になりそうです。
それらでは、BOCの先行きの金融政策についてどのようなヒントが提供されるのかに注目です。
前回3月会合の声明では、前々回までの「現在の政策金利(の水準)は依然として適切」が削除され、「(カナダの経済成長とインフレの)見通しに変化があれば、必要に応じて対応する用意がある」とされました。マックレム総裁は会合後の会見で、「カナダ経済は供給過剰の状態にあるため、エネルギー価格の高騰が他の財(モノ)やサービスの価格に急速に波及するリスクは限定的とみられる」としながらも、「中東での紛争が長期化するほど、その影響が拡大するほど、リスクは大きくなる」と指摘。「エネルギー価格の高止まりが持続的なインフレにつながる兆候がみられるようなら、利上げを行う」と述べました。
市場では、BOCは12月末までに利上げするとの観測があります(早ければ10月?)。声明やマックレム総裁の会見がタカ派的な内容になれば、BOCによる利上げ観測が強まるとともに、カナダドルにとってプラスになりそうです。
※米ドル/カナダドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[ドルカナダ、200週MAを意識する相場付き]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
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豪州の1-3月期CPI(消費者物価指数)が本日発表されます(日本時間10:30)。物価の動向はRBA(豪中銀)の政策判断に大きな影響を与えるため注目です。
同時刻には3月(月次)のCPIも発表されますが、RBAは今のところインフレ統計として四半期CPIをより重視する姿勢を示しています。
1-3月期CPIの市場予想は、総合が前年比4.2%、RBAがコアインフレ率として注視するトリム平均値が同3.5%。総合とトリム平均値のいずれも25年10-12月期(それぞれ3.6%と3.4%)から上昇率が高まり、RBAの目標レンジ(2~3%)を一段と上振れるとみられています。
市場では、RBAは次回5月4-5日の政策会合で0.25%の利上げを行うとの見方が有力。OIS(翌日物金利スワップ)に基づくと、28日時点で市場が織り込む利上げ確率は8割強です。
1-3月期CPIが市場予想を上回る結果になれば、次回会合での利上げ観測が補強されるとともに、次々回6月以降の追加利上げ観測が強まる可能性があります。その場合、豪ドル/円や豪ドル/米ドル、豪ドル/NZドルが堅調に推移しそうです。
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