今週末に米国とイランの和平協議開催!?
2026/04/17 09:10
【ポイント】
・米イランの和平協議がどうなるか
・「米ドル高・円安」への本邦当局の対応は?
・各中銀当局者は先行きの金融政策について新たなヒントを提供するか
(欧米市場レビュー)
16日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移。一時米ドル/円は159.258円、米ドル/シンガポールドルは1.27299シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.17654ドル、英ポンド/米ドルは1.35151ドル、豪ドル/米ドルは0.71500米ドルへと下落しました。ポジション調整が中心との見方があります。
カナダドルやノルウェークローネも堅調。一時米ドル/カナダドルは1.36946カナダドルへと下落し、カナダドル/円は116.178円、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは0.98238スウェーデンクローナへと上昇。米ドル/カナダドルは3月23日以来およそ3週間ぶりの安値をつけました。原油価格が反発したことがカナダドルやノルウェークローネにとってプラスとなりました。米WTI原油先物の中心限月5月物は、前日比3.40ドル高(3.7%)の1バレル=94.69ドルで取引を終えました。
15日には「欧州の企業がカナダ産LNG(液化天然ガス)をパナマ運河経由で輸入することを検討している」と報じられました。カナダのLNG輸出の拠点は太平洋岸にあるため輸入コストは高いものの、調達先を多様化するためとのこと。カナダドルについては、その報道もプラスになったと考えられます。
(本日の相場見通し)
トランプ米大統領は16日、ホワイトハウスで記者団に対し、イランとの和平協議について「合意に非常に近づいている」と述べ、次の対面協議が今週末に行われる可能性があると述べました。両国が合意すれば、自身がパキスタンの首都イスラマバードを訪れて合意に署名するかもしれないと語りました。
トランプ大統領はまた、来週半ばに期限を迎える米国とイランの停戦について「(停戦期間を)延長する必要があるかどうかは分からない」と述べ、イランは和平協議の合意を望んでいるとしました。
米国とイランの和平協議に関するニュースに引き続き注目です。新たなニュースによって和平協議での合意への期待が高まれば、リスクオフ(リスク回避)が後退して、原油価格が下落しそう。リスクオフの後退は米ドルや円にとってマイナス、原油価格の下落はノルウェークローネやカナダドルなど産油国の通貨にとってマイナスになると考えられます。
仮に米国とイランの協議が18日(土)や19日(日)に行われた場合、外為市場では20日に窓開け(金曜日の終値と月曜日の始値に著しい差が生じること)が発生する可能性があり、注意は必要です。
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米ドル高・円安に振れた場合の本邦当局の対応にも注目です。片山財務相は15日、ベッセント米財務長官との会談で為替も議論したとし、「必要なら断固たる措置を取る」と改めて述べました。
仮に為替介入(米ドル売り・円買い介入)が実施される、あるいは介入しなくてもその準備とされるレートチェックがあれば、米ドル/円は大きく下落しそうです。
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引き続きIMF・世銀総会に関連して中銀当局者の発言機会が多くあります。IMF・世銀総会はワシントンで18日まで開催されます。
本日の主な発言者は以下のとおりです。
ウォラーFRB(米連邦準備制度理事会)理事
デイリー・サンフランシスコ連銀総裁
バーキン・リッチモンド連銀総裁
ピルBOE(英中銀)政策委員兼チーフエコノミスト
ブリーデンBOE政策委員
マックレムBOC(カナダ中銀)総裁
市場では、FRBは利下げ含みであるものの、少なくとも26年末まで政策金利を現行の3.50~3.75%に据え置くとの見方が優勢です。
BOEについては、早ければ次々回6月の会合で0.25%の利上げを行うとの観測があります。
BOCについては、早ければ9月の会合で0.25%の利上げを行うとの観測があります。
各中銀当局者が先行きの金融政策について新たなヒントを提供するかどうかに注目です。
ラガルドECB(欧州中銀)総裁は14日、ブルームバーグTVのインタビューで、ユーロ圏経済は3月にECBが示した基本シナリオと悪化シナリオの中間にあるとし、利上げに傾くほどの状況ではないと述べました。また、同日にIMF・世銀総会にあわせて開催されたイベントでは、現在の原油価格上昇によるインフレショックで利上げが必要かどうかを判断するのは時期尚早だとの認識を示しました。それらを受けて、市場ではECBによる利上げ観測が後退しました。
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